ゴミ置き場が汚い物件は揉め事に巻き込まれる可能性大

鍵のかかるゴミストッカーなどを用意する物件も増えている鍵のかかるゴミストッカーなどを用意する物件も増えている

賃貸では部屋を探す時はもちろん、暮らし始めてからも設備の故障その他で不動産会社とお付き合いするケースは多々想定される。そんな時に気持ちよく対処してもらい、楽しい暮らしを送るためには、不動産会社の仕事や役割、どんなことをしてもらえるのかなどを知っておくと何かと便利。これは日夜様々なトラブルに対処してきた不動産会社の裏話に耳を傾け、より良い暮らしのためのノウハウを学ぶ連載の第6回目。

下見時、室内はもちろんだが、必ず見ておきたいのがゴミ置き場に駐輪場といった共有スペース。こうした場所が汚い物件はマナーの悪い人が住んでいる、適切な回数の清掃が管理メニューに組み込まれていない、もしくは管理がきちんとされていない可能性があり、夜間に音で悩まされる、設備が壊れても対応が遅いなどの懸念がある。

ゴミ置き場が汚く、ゴミが放置されている場合、他にも不安がある。ハウスメイトパートナーズ東東京支店の谷尚子支店長によると「ゴミが収集されずに放置されている場合、入居者が捨てている場合と外部の人が捨てに来ている場合、ふたつのケースがあります。ゴミそのものの悪臭、害虫の発生源になるという問題に加え、外部から人が入り込んでいる場合、防犯面の懸念があります。人に見られることなく簡単に不法投棄しやすい場所に捨てられたゴミは放火の誘因にもなりかねません」。

外部からゴミが捨てられやすい物件は大家さんが入居者の快適さよりも、収支優先のプランニングをした結果であることもあるという。「物件専用のゴミストッカーを設置したり、さらにそこに鍵や防犯カメラを付けたり、ゴミ置き場の配置を外部から捨てられにくい場所に変えるだけで不法投棄が止むことも多いのに、その費用を惜しむ大家さんもいらっしゃいます」。そうした物件では繰り返しゴミトラブルが発生する。避けたいところだ。

また、入居者がルールを無視して捨てているのを見た場合には、直接注意せず、管理会社に連絡してほしいと谷さん。「入居者同士のやりとりがトラブルに発展することもあるので、必ず管理会社を経由するようにしてください。その際、誰が、いつ、どんなものを捨てていたか、分かれば部屋番号なども教えていただけると解決しやすくなります」。

引越し前には粗大ゴミ排出手配も忘れずに

東京都杉並区ではスマホのアプリから粗大ゴミの申し込みができる東京都杉並区ではスマホのアプリから粗大ゴミの申し込みができる

ルールを知らないがために自分がトラブルを引き起こしてしまうこともある。よくあるのが、引越し時の粗大ゴミの廃棄。粗大ゴミの定義は東京都(一部地域を除く)は一辺30cm以上、千葉市は指定のゴミ袋に入らないサイズなどと自治体ごとに異なるが、いずれの場合も通常のゴミ収集日には捨てられないことになっており、あらかじめ清掃局に連絡するのがルール。黙ってゴミ置き場に置いても捨ててもらえるわけではないのだ。最近はインターネット経由で24時間申込みできるようになっており、そこで指定された日、場所にゴミ処理券を添付してゴミを捨てるだけなので、それほど手間がかかるわけではない。コンビニでゴミ処理券が購入できる自治体も増えている。

ただ、注意したいのは、粗大ゴミはその他のゴミほど頻繁に収集日がないこと。廃棄するモノ、地域などにも寄るが、収集してもらうまでには2週間程度は見ておいたほうが無難。引越しが決まったら引越し会社と同時に手配するつもりで臨もう。料金は品とサイズで決められており、ステレオ、扇風機、布団300円、16インチ以上の自転車700円など。エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機衣類乾燥機は家電リサイクル受付センターに依頼、パソコンは各メーカーの回収受付窓口に連絡することになる。

時々、引越し日までに粗大ゴミ収集が行われないからと、どこかに置いておいて欲しいという要望もあるそうだが、首都圏の物件では粗大ゴミを置くほどのゴミ置き場を用意している例はほとんどない。早め、早めに自分で準備しよう。

また、自分は使わないが、品物としてはまだ使えるという場合にはリサイクルショップに買い取ってもらう、ネットオークションで売るなどの手もある。宅配業者によっては家具、家電を梱包、発送してくれるサービスもあり、上手に利用すれば不用品をお小遣いに変えることができる。使えるけど、手間をかけずにタダで処分したい場合には、ネットの掲示板、SNSの地元コミュニティにあげますというトピックを立てて引き取り手を募集してもいい。

注意したいのは、街中をトラックなどで流しながら廃品を回収している事業者。無料であるかのように呼び掛けながら、相手を見て料金をふっかけたり、捨てたくないものを強引に持って行ったりとトラブルが頻発している。また、料金自体、自治体に依頼するより高いこともしばしば。利用時には料金を確認、納得した上で依頼するようにしたい。

汚部屋は原状回復時に不利なだけでなく、健康、美容に影響することも!?

バルコニーはさほどではないが、破れたカーテンの隙間から室内にゴミが積まれているのがわかるバルコニーはさほどではないが、破れたカーテンの隙間から室内にゴミが積まれているのがわかる

最近、テレビや雑誌などで取り上げられるようになってきた汚部屋。自分の部屋の中だから、何してもいいと思う人もいるかもしれないが、退去時にゴミ処分に多額の費用が発生したり、室内を汚して原状回復、清掃の負担をすることになるなど、損をするのは自分。室内をゴミ置き場にしないようにしたい。

金銭的な損だけでなく、汚部屋は健康、美容にも良くない。カビの生えた部屋に生活していると、アフラトキシンなどのように発がん性の高いカビ毒を体内に取り込んでしまう可能性があると言われるし、浴室やキッチン周りのカビの中には皮膚から入ると炎症、潰瘍状になるような種類も。また、カビが増えるとそれを餌にするダニも増え、健康、美容にはダブルパンチ。平日働いている場合にゴミ捨てが大変なのは分かるが、自分の身を守るためである、ゴミは捨てよう。

ちなみに多くの部屋を見てきた不動産会社でもびっくりするような汚部屋の主は女性であることが多いという。「男性はそこまで極端にはなりません。発覚するのは滞納があって訪問、室内を確認した時ということが多く、追い詰められた精神状態と部屋の状態はリンクするのかもしれません。ただ、滞納がない場合には身なりはキレイで仕事では几帳面なんだけれども汚部屋の主という人もいますから、いつもリンクするわけではないようです」。

「隣が汚部屋」も避けたいところだが、外からはなかなか分かりにくいのが難。バルコニーのある物件なら、バルコニーの状況から推察できることもある。モノやゴミ袋などが積まれている、長年閉めっぱなしになっているような場合には、悪臭や害虫に襲われる危険がある。不動産会社にそれとなく聞いて確認してみたいところだ。


■粗大ゴミの捨て方に悩んだらチェックしてみよう。
ゴミに関するお問い合わせ(東京都)   
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/resource/contact/garbage/#01
粗大ゴミ(横浜市資源循環局)   
http://www.city.yokohama.lg.jp/shigen/sub-shimin/dashikata/das3.html
粗大ゴミの収集申し込み(川崎市)   
http://www.city.kawasaki.jp/kurashi/category/24-1-11-2-0-0-0-0-0-0.html
粗大ゴミの出し方(さいたま市)     
http://www.city.saitama.jp/001/006/004/p002382.html
粗大ゴミの出し方(千葉市)    
http://www.city.chiba.jp/kankyo/junkan/shushugyomu/sodaigomi.html

2014年 08月03日 12時49分