平均風速30m/sでトラックが横転し、40m/sで住家が倒壊

近頃、異常気象による被害が頻発している。最近では過去最強クラスの台風の上陸や大粒の雹が東京都に降ったニュースに驚いた人は多いだろう。

気象庁によると強風による被害の目安は以下のようになる。

平均風速(※1)30~35m/s未満
看板が落下・飛散する。走行中のトラックが横転する

平均風速35~40m/s未満
多くの樹木が倒れる。建物の外装材が広範囲にわたって飛散する。

平均風速40m/s以上
住家で倒壊するものがある。鉄骨構造物で変形するものがある。

私たちはこのような異常気象から財産を守るためにどのような対策ができるのだろうか。今回は多くの人にとって住まいの次に高額な財産であるクルマを守るカーポートについて書いてみよう。
(※1)平均風速とは10分間の平均

各地の基準風速が台風に強いカーポートの選択基準

全国各地において国は基準風速という数値を定めている。
http://www.ykkap.co.jp/search-b/sekkei/huatu/kijun_husoku.PDF

これは各地で20年に1度と想定される最大風速(※2)のことだ。たとえば東京23区の場合は風速34m/s。もっとも高い地域は沖縄県で風速46m/s。耐風圧性能という意味では各地のこの数値をクリアすることが一つの目安となる。
耐風圧性能の高いカーポートを選ぶには、柱の数、柱自体の素材の厚み、屋根材の接合部分の数といった確認方法がある。しかし、これらを一つひとつ確認して選ぶのはかなり大変だ。そこで各メーカーでは商品ごとに「風速34m/s相当」「風速38m/s相当」といったように耐風圧性能を公表しているので、自宅のあるエリアの基準風速を上回る性能のものを選べばいいだろう。

また、雹害などに対する屋根強度に関しては、以前はアクリル製のものが多く、衝撃による破損も散見された。ところが最近はガラスの約250倍の強度を持つポリカーボネート製が中心で格段に安心感が増しており、大粒の雹が当たっても割れることはほとんどない。それでも心配な場合は、より強度の高いスチール製の折板タイプという選択肢もある。

では、実際にどのような製品があるのか。各社の強度にすぐれたモデルを紹介しよう。
(※2)最大風速とは平均風速の中の最大値

首都圏の基準風速。地域によって風の強さが違うのでオーバースペックのカーポートを購入しないためにはこの数値が参考となる(資料提供:YKK AP)
首都圏の基準風速。地域によって風の強さが違うのでオーバースペックのカーポートを購入しないためにはこの数値が参考となる(資料提供:YKK AP)

風速46m/s相当の風圧と積雪200㎝に耐える

「ジーポートneo」(YKK AP株式会社)
基準風速の最大値である風速46m/sの耐風圧性能を実現。また、耐風圧性能は耐荷重性能とほぼ比例するが、同製品は業界最高水準の積雪200㎝の耐荷重性能を誇る。屋根は強靭な折板タイプで雹害にも安心。地域に合せて積雪100㎝タイプや150㎝タイプも選べる。カラーバリエーションは柱・梁が3種類、鼻隠しが5種類。

「ジーポートneo」。風速46m/sの耐風圧性能と同時に業界最高水準の積雪200㎝の耐荷重性能を誇る(資料提供:YKK AP)「ジーポートneo」。風速46m/sの耐風圧性能と同時に業界最高水準の積雪200㎝の耐荷重性能を誇る(資料提供:YKK AP)

強風や積雪に合わせて6種類の梁が選択可能

「G-1ss」(三協立山株式会社)
高さ165㎜から290㎜まで強風や積雪に合わせて6種類の梁が選べる。柱も太さの異なる角柱と丸柱の3種類を用意している。全国エクステリア工業会が定めた耐風圧強度の最高水準風速46m/sをクリア可能。屋根材は耐食性に優れたガルバリウム鋼板を採用している。オプションで暗くなりがちなカーポート内部を明るく演出するポリカーボネート製の折板も組み合わせることができる。

「G-1ss」。耐風圧強度は風速46m/sをクリア可能。屋根材は耐食性に優れたガルバリウム鋼板を採用している(資料提供:三協立山)「G-1ss」。耐風圧強度は風速46m/sをクリア可能。屋根材は耐食性に優れたガルバリウム鋼板を採用している(資料提供:三協立山)

ポリカーボネード製屋根でも耐風圧46m/sを実現

「ソルディーポート」(株式会社LIXIL)
カーポート内に日差しを通すポリカーボネート製の屋根でありながら、耐風圧強度46m/sを実現。耐荷重性能も積雪150㎝なので折板屋根と同程度の強度といえる。たとえばリビング前に設置しても室内まで自然光を通すことが可能。強風や積雪対策のために明るい室内を犠牲にすることがなくなる。ポリカーボネート素材は、特殊コーティングで紫外線をほぼ100%カットする仕様となっており、さらに近赤外線をカットし車内温度の上昇をおさえるタイプも選べる。

以上のように各社から台風にも雹害にも強いカーポートが発売されている。選択する際は住む地域に合わせた強度のほか、デザインやオプションの種類、価格などを加味して検討したい。

「ソルディーポート」。日差しを通すポリカーボネート製の屋根でありながら、耐風圧強度46m/sを実現(資料提供:LIXIL)「ソルディーポート」。日差しを通すポリカーボネート製の屋根でありながら、耐風圧強度46m/sを実現(資料提供:LIXIL)

2014年 08月24日 11時25分