「一括査定サイトからの反響の質が良くない気がする。」
そう感じたことがあっても、一括査定サイトの利用を完全にはやめられない。そんな葛藤を抱えている不動産会社も多いのではないでしょうか。
やめたほうがいいのかもしれない。けれど、他に明確な代替策があるわけでもない…。
それでは、なぜ競合となる他社は一括査定サイトの利用を続けているのでしょうか。
本記事で、一括査定サイトの反響が悪いと感じてしまう背景や、改善策について解説していきます。
この記事で分かること
- 競合他社が一括査定サイトの利用を続けている理由
- 一括査定サイトの反響の「質」に問題を感じてしまう背景
- 一括査定サイトの反響を媒介獲得につなげるために必要なこと
もくじ
やめづらい理由は安定した集客「数」が見込めるから
言わずもがなですが、売却仕入れを強化しようとするとき、多くの会社が直面するのは「母数」の問題です。
- 紹介案件はありがたいがめったにこない
- チラシは何万枚まけば反響がくるのか
- 自社HPを設置したはいいもののどうしたら流入するようになるのか
反響数が読めない集客手法が多い中で、温度差はあるにしても「売却を意識している人」と確実に接点を持つことができる一括査定サイトは、売却強化を目指す会社にとっては小さくない意味を持ちます。
だからこそ、質に問題を感じていたとしても完全にはやめきれないという状況に陥ってしまうのです。
負担感が先に立つ
一方で、売却仕入れの現場では次のような声も聞かれます。
- お客様の温度感が読みづらい
- お客様と連絡が取れない
- 競合が相場より大きく上振れた価格を提示して負けてしまう
こうした経験が重なると、「反響の質に課題があるのではないか」「媒体の特性上、難しいのではないか」と感じてしまうこともあるでしょう。
ただ、同じようなエリア・同じ媒体利用状況の中で、安定的に媒介を取得している会社も存在しています。
この違いはどこから生まれているのでしょうか。
顧客を整理し、グループごとに接触の頻度や方法を変えている
成果が安定している、お客様から選ばれている不動産会社の一括査定の活用方法を見てみると、反響はすべて「今すぐ売りたい」人だけでは無いということを前提に検討段階ごとに整理しています。
- 今すぐ売りたい層
- 半年以内に検討している層
- まずは相場を知りたい層 など
お客様のお問合せ情報やヒアリングを通じて常に情報をアップデートしながら分類分けを行っており、分類ごとに接触の頻度やヒアリング内容などを変えています。
一括査定サイトは性質上、チラシなど既存の集客手法よりも川上でお問い合わせをする方が多い、つまり既に売却の意思が固まっているお客様ばかりではありません。
もし初期の印象だけで可能性を測ってしまうと、一括査定サイトの反響は「質が低いもの」として積み上がっていきます。
ただし、実際には不動産会社からの情報提供や時間の経過により、多くのお客様が売却の意志を強めていく傾向にあります。(もちろん、様々な事情で意志が弱くなってしまうお客様もいらっしゃいますが…)
重要なのは、お客様の検討状況は変化する前提で反響と向き合うことです。
派手な営業活動よりも、お客様の状況整理や定期的な接触といった些細な部分が最終的な媒介契約数の差となってくるのです。
一括査定サイトで陥りやすい3つの壁
また、一括査定サイトを始めたばかりの会社には、いくつか共通する傾向があります。
1.今すぐ売りたいお客様だけを探してしまう
今すぐ売りたいお客様は競合他社にとっても非常に魅力的です。この層だけ探すということは、激しい競争に打ち勝てる高い営業力や提案力を持っているかどうかを常に問われることとなります。
2.営業で押そうとしてしまう
お客様は状況整理の途中にいる場合も多く、説得よりも相場情報の提供やヒアリングのほうが効果的な場面も多々あります。
3.対応が属人化する
「できる人しか取れない」状態になると、再現性が生まれにくくなります。
一括査定サイトを有効に活用して、成果が出ている会社は、この3点を一つずつ整えています。
特別なテクニックというより、流れを整理し、型に近づけていく。その積み重ねにより、効率化し反響対応に対する負担感も感じづらくしているのです。
続けるなら、“感覚”から“設計”へ
一括査定サイトは魔法の仕組みではありません。しかし、プロセスを見直せるチャネルではあります。
紹介営業は振り返りが難しい一方、一括査定反響は接触率や訪問査定率などを数値化し分解して考えることができます。
抽象的に、「なぜ媒介が取れないのか」ではなく具体的に、「訪問査定率を5%向上させるためには?」といった問いを立てて試行錯誤していくことが重要です。
この視点に立てるかどうかで、「やめたいけれどやめきれない」という状態から抜け出すことができるかもしれません。
訪問査定までの流れを体系的に整理してみる
「理屈は分かるが、具体的にどう仕組みを整えればいいのか」と感じる方もいるかもしれません。
そうした方々のためにホームズは訪問査定に至るまでのプロセスを以下の4段階で整理したホワイトペーパーをご用意しています。
・導入期:一括査定の特性を理解する
・運用期:反響を訪問査定へつなげる型を持つ
・改善期:数字を振り返り、精度を高める
・失敗事例から学び、再発を防ぐ
こうした流れを体系的に整理することで、反響対応は“偶然”から“再現”へ近づいていきます。
仕入れ強化に取り組み始めた会社でも実践しやすい形で、導入から改善までの流れを理解することができるでしょう。
もし「本当は勝ち方を知りたい」と感じているのであれば、一度、流れ全体を俯瞰してみるのも選択肢のひとつです。
惰性で一括査定サイトの利用を続けるのではなく、その可能性を追求する。そうすることで、結果は少しずつ変わっていくのではないでしょうか。
記事執筆
LIFULL HOME'S 不動産売却査定 編集部
日本最大級の不動産・住宅情報サイト 「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」の不動産売却査定サービスでは、不動産売却に関する疑問や悩みに答える「よくわかる!不動産売却」をお届けしています。記事は宅地建物取引士、マンション管理士、不動産鑑定士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ専門家による監修や校閲チェックを行う体制を構築しています。