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仏壇を処分する方法は?費用相場や手順・供養についても解説

現在、自宅に仏壇があるという家庭は減りつつあります。一方で、実家などを相続した場合に、仏壇の管理をする人がいなくなり、処分を検討しているといった家庭もあるでしょう。

仏壇は普通の家具などと違い、故人や先祖の魂を祀っている大切なものです。処分する際には正しい方法や手順で行うことが望ましいでしょう。

この記事では、仏壇を正しく処分する方法や費用相場、手順などについて解説します。処分する前の供養についても紹介するので、仏壇の処分を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

この記事で分かること

  • 仏壇の処分が必要になる場面
  • 仏壇の処分方法と費用相場
  • 仏壇を処分する流れや供養の方法
  • 仏壇を処分するときの注意点

もくじ

そもそも仏壇の処分が必要になる場面は?

仏壇の処分が必要になる場面として、主に以下の3つが挙げられます。

  • 跡継ぎがいないとき
  • 両親が亡くなったとき
  • 実家を解体・売却するとき

跡継ぎがいないとき

仏壇を継承する跡継ぎがいない場合には、処分を検討することになります。

近年は、生涯独身で過ごす人や、夫婦だけで人生を送る人も存在し、少子化も進んでいます。しかし、自身の「跡継ぎ」がいないといっても、上の世代から引き継いだ仏壇をそのまま放置しておくのは望ましくありません。

これまで仏壇を管理する人が亡くなった場合、管理者の子どもが引き継ぐのが一般的でしたが、子どもがいないケースもあるでしょう。

何らかの事情により跡継ぎがいない場合は、いわゆる”仏壇じまい”をすることになります。

両親が亡くなったとき

子どもが親と同居していない状態で両親が亡くなった場合、実家にある仏壇を処分することがあります。管理する人がいなくなった場合、家族や親族同士で仏壇の所有について話し合うことが必要です。

従来の仏壇は大きめにつくられているため、引き取りたくても子どもの自宅には置けないケースもあります。

子どもが位牌を受け継ぐときは、住宅事情にあった小さめの仏壇や上置型仏壇に買い替えて、設置することも多く見受けられます。

新しく購入した仏壇には魂入れ(開眼供養)、仏壇を処分する際には、魂抜き(閉眼供養)が必要です。

実家を解体・売却するとき

老朽化した実家を解体する場合や、空き家を売却する場合には、古い仏壇を処分することもあります。

子どもがいるとしても、仏壇の引き取り手がない場合は、仏壇じまいをするしかありません。実家の解体や売却を機に、古い仏壇を新しいものに買い替えるケースもあります。

なお、解体業者や片付け業者は他の不用品を回収しても、仏壇に関しては閉眼供養が終わっていないと引き取りを断られるケースもあります。

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仏壇の処分方法と費用相場

使わなくなった仏壇の処分は、適切な方法で行うことが望ましいと言えます。

例えば、以下のような処分方法があります。

  • お寺に永代供養を依頼する
  • 仏具店に依頼する
  • 自治体に粗大ゴミとして出す
  • 不用品回収業者・遺品整理業者に依頼する
  • リサイクルショップに持ち込みで買取に出す
  • ネットオークションに売り出す

お寺に永代供養を依頼する

仏壇を管理する人に後継者がいないときは、お寺に永代供養を依頼します。すでにお世話になっているお寺があるときは、そちらへお願いしましょう。

菩提寺がないときは、檀家でなくても処分してくれるお寺もあります。

仏壇をお寺で処分する際には、お焚き上げをしてもらい供養します。お焚き上げは、大切なものを火で清め、供養する儀式のことです。閉眼供養を行った後、そのまま焚き上げてもらうケースが多く見受けられます。

ただし、近年では環境や周辺の住宅事情から、仏壇の処分をできない地域もあり、引き受けてもらえないこともあります。

費用はお寺により違いがありますが、お布施としては約1万〜10万円を包むのが相場とされています。

仏具店に依頼する

仏壇の処分は仏具店にも依頼できます。仏壇を購入したお店なら頼みやすいでしょう。 購入した店舗でなくとも依頼できる仏具店があるので、最寄の店舗を探してみましょう。

仏具店では、僧侶の読経による閉眼供養も含めた引取りサービスを有料で実施しています。

段取りや費用が明確であり、運搬も仏具店が行うため手間や労力がかかりません。仏具の扱いに慣れており、作法も教えてくれるため、安心して仏壇の処理を依頼できます。

下取りを前提とする場合もあるため、新しい仏壇を購入するときに使いやすい方法です。 仏壇を購入すると処分費用が安くなるケースもあります。

費用は仏壇の大きさや運搬方法により異なり、2万円〜8万円程度が相場とされています。

自治体に粗大ゴミとして出す

仏壇は自治体に粗大ゴミとして出すことが可能です。ただし、前述のとおり仏壇の閉眼供養を済ませてからにしましょう。

中には、先祖代々の魂が宿っている仏壇を、粗大ゴミとして捨ててしまうことに良心の呵責を感じる人もいるでしょう。近所の目が気になる場合もあり、大きい仏壇の場合は自治体の指定場所まで持ち込むのも簡単ではありません。

自治体に粗大ゴミとして出すときの費用相場は、地域によって異なりますが500円〜2,000円程度です。

費用は安く済みますが、運搬に手間がかかり、女性や高齢者には難しい方法といえます。 引取りサービスなどの方法もあるため、幅広く検討してみましょう。

不用品回収業者・遺品整理業者に依頼する

仏壇の引取りを、不用品回収業者・遺品整理業者に依頼する方法もあります。

他の不用品とともに仏壇を出すと、中には雑な処理をする業者も存在するので、信頼できる業者を選ぶことが重要です。サービスは、魂抜きを含む回収と処分のみの回収があります。

なお、仏壇は家電や家具などとは違い、業者が引き受けた後の処理が簡単ではありません。 そのため、業者によっては回収してくれないケースもあります。

仏壇の回収から魂抜き、処分まで一貫して引き受けてくれる業者も存在するので、インターネットなどで幅広くリサーチすることをおすすめします。

費用は業者や仏壇のサイズによって異なりますが、本体の処分料金のみでは約8,000円〜4万円程度が目安となります。

仏壇のサイズ目安(2段分の高さ) 料金目安
〜70cm 7,700円
71〜110cm 18,700円
111〜140cm 25,300円
141〜160cm 31,900円
161cm〜 38,500円

不用品回収業者の中には、受け入れる際には「無料」と謳い、後になって追加費用を請求するケースもあるので注意しましょう。追加料金が発生しないかを事前に確認してから利用することをおすすめします。

リサイクルショップに持ち込みで買取に出す

リサイクルショップに持ち込んで、買取ってもらえるケースもあります。

仏壇は、高額であればあるほど品質のよい材料が使われています。紫檀や黒檀など高価な木材でつくられていたり、金箔がほどこされていたりする仏壇ならば、木材や金箔の再利用を目的とした買取の対象となります。

ただし、中古であるため、買取価格は期待できないでしょう。高級な仏壇であっても数千円程度が相場とされています。大きな仏壇の場合は、リサイクルショップに持ち込むのも一苦労でしょう。

なお、仏壇をリサイクルに出すときは、事前に魂抜きをしておかなければなりません。 そのため、僧侶にお布施として渡す魂抜きの費用が、1万円〜5万円程度必要となります。

ネットオークションに売り出す

需要は限られてはいるものの、インターネットのオークションで仏壇を売り出せば、買手が見つかる可能性があります。

コンパクトタイプの仏壇ならば発送の手間があまりかからず、送料も抑えられるため、高額な費用をかけずに仏壇を処分できます。ただし、大きめの仏壇の場合は送料が高額になる可能性があります。

ネットオークションに売り出しても、中古の仏壇を購入する人は一般的に少ない傾向にあり、必ず売れるとは限りません。売却した後、何らかのトラブルが発生した場合、売主が責任をもって対応する必要もあります。

なお、他の方法と同じようにネットオークションに売り出すときには、事前に魂抜きが必要になり、費用がかかります。

仏壇を処分する流れや供養の方法

仏壇を処分する際は、以下のような流れで行います。

  • STEP1.処分方法を決定する
  • STEP2.各業者に見積もりを依頼する
  • STEP3.スケジュールを決める
  • STEP4.閉眼供養(魂抜き)を行う
  • STEP5.仏壇を移動させる

STEP1.処分方法を決定する

仏壇じまいをする際は、はじめに処分方法を決定します。

主な処分方法は前述したとおりです。

  • お寺に永代供養を依頼する
  • 仏具店に依頼する
  • 自治体に粗大ゴミとして出す
  • 不用品回収業者・遺品整理業者に依頼する
  • リサイクルショップに持ち込みで買取に出す
  • ネットオークションに売り出す

コンパクトな仏壇ならば、自分で運べるものもあるので、手間や予算を比較しながら処分方法を選びましょう。

大きな仏壇は運搬が困難であり、業者に依頼したほうがスムーズに処分できます。

なお、閉眼供養は僧侶でないと執り行えないので、お世話になっている菩提寺がある場合はそちらに依頼しましょう。

菩提寺がなくても、仏壇の閉眼供養を引き受けてくれるお寺もあるので心配いりません。

STEP2.各業者に見積もりを依頼する

業者に依頼する場合は、見積りを依頼し、キャンセル料金や追加費用の有無などを確認します。

1社だけではなく複数の回収業者に依頼し、 見積り金額は口頭ではなく書面でもらうようにしましょう。複数の業者を比較検討することで、処分するときの適正価格を把握できます。

各業者が出した見積もり金額やサービス内容を比較して、納得のいくプランを提示した業者に依頼することをおすすめします。

STEP3.スケジュールを決める

依頼する業者を選んだら、仏壇を処分する日程を決めます。

念のため、運搬方法や費用についても再度確認しておきましょう。直接対面しなくても、電話やメールで確認しても構いません。

日取りが気になる人は、仏滅などを外してスケジュールを決めます。

仏壇を処分する日取りが決まったら、親族など故人に縁のある人に連絡して、最後に手を合わせる機会を設けると、全員が穏やかな気持ちでお別れできます。

STEP4.閉眼供養(魂抜き)を行う

仏壇から故人や先祖の霊魂を抜くために、僧侶を呼んで閉眼供養を行います。 宗派によっては「魂抜き」や「お性根抜き」ともいわれています。

閉眼供養をする際は、生花やお菓子、果物などの供物を用意し、心を込めて儀式を執り行いましょう。当日は僧侶がその場で読経やお性根抜きを行い、参列者が焼香を行います。

大切にしてきた仏壇を処分するためには欠かせない、重要な儀式です。親族や縁のある方で集まり、安らかな気持ちで感謝を伝えましょう。

STEP5.仏壇を移動させる

閉眼供養(魂抜き)が無事終了したら、仏壇を運び出します。事前に、貴重品や手元に残しておきたいものを取り分けておきましょう。

業者に依頼した場合は仏壇本体を運び出してくれるため、手間がかかりません。処分費用の支払い方法は業者により違いがありますが、その場で支払うのが一般的です。

仏壇を処分するときの注意点

仏壇を処分するときの注意点は以下のとおりです。

  • 家族や親戚に相談する
  • 閉眼供養(魂抜き)を怠らない
  • 仏壇を丁寧に扱う
  • 仏壇の中身を必ず確認する

家族や親戚に相談する

仏壇を処分する際は自分の判断だけでなく、家族や親戚に相談の上、承諾してもらってから行うことをおすすめします。

跡継ぎがいないなど、やむを得ない理由で処分する場合でも、仏壇は家族や親族にとって非常に思い入れがあるものです。勝手に処分してしまうと、親族間でトラブルになるおそれがあるため、事前に話し合うことを推奨します。

閉眼供養(魂抜き)を怠らない

何らかの事情により仏壇を手放すことになった場合は、閉眼供養をすることが必要です。

先祖代々で使用してきた仏壇には、先祖の霊が宿っているとされています。そのため、魂を抜かないまま処分するのは望ましくありません。今まで子孫を見守ってきた先祖に対し、感謝の念を抱きながら閉眼供養を行います。

ただし、宗派により、仏壇のみを処分する場合は魂抜きを不要とする場合もあります。 菩提寺などに確認してから行うと良いでしょう。

仏壇を丁寧に扱う

仏壇じまいをすることになったとはいえ、これまでは先祖の魂が宿っている大事な存在です。仏壇を処分する際には、敬意や感謝の気持ちを込めて丁寧に扱うのがマナーです。

仏壇を家から移動するときには、破損しないよう慎重に運び出します。

仏壇の中身を必ず確認する

業者に仏壇を引き取ってもらう際には、仏壇の中身を必ず確認しましょう。古い仏壇の引き出しに、通帳や現金などの貴重品を入れているケースがよく見受けられます。

特に、実家にある仏壇で親が管理していた場合は、隅々まで中身を確認しましょう。仏壇には隠れた引き出しが作られていることもあり、家系図など大切なものがしまわれていることがあります。

運び出した後では行方が分からなくなることもあるため、仏壇の中身を入念に調べてから業者に引き渡しましょう。

仏壇の処分に関するよくある質問

最後に、仏壇の処分に関する以下の質問に回答します。

  • 仏壇は自分で処分しても問題ない?
  • 仏壇の閉眼供養(魂抜き)をしないとどうなる?
  • 仏壇の処分方法は宗派によって異なる?
  • 空き家に残された仏壇の処分はどうすればいい?

仏壇は自分で処分しても問題ない?

仏壇は自分で処分しても問題ありませんが、正しい手順で行うことが望ましいと言えます。 業者を介さずに自分で処分する場合は、自治体の以下サービスなどを利用することになります。

  • 粗大ごみの日に集積所に出す
  • 自宅へ回収に来てもらう
  • 自分で焼却場まで運ぶ

自治体によってルールが異なるため、事前に確認するようにしましょう。なお、処分前には閉眼供養が必要です。

仏壇の閉眼供養(魂抜き)をしないとどうなる?

仏壇を処分する際に魂抜きをしなくても、法的に何らかの罰則があるわけではありません。 ただし、今まで守ってきてくれた先祖に対する感謝を伝える儀式として行うことが望ましいと言えます。

「魂抜きをしておけばよかった」と後悔することのないように、家族や親族同士でじっくり話し合うことをおすすめします。

なお、閉眼供養をしていないと、仏壇を処分する業者が依頼を引き受けてくれない可能性もあります。

仏壇の処分方法は宗派によって異なる?

仏壇の処分方法は、宗派や地域によって異なります。仏教では多くの宗派が、仏壇を購入したときに開眼供養(魂入れ)の儀式を行います。

そのため、仏壇を処分するときには先祖に感謝の気持ちを表すために、閉眼供養(魂抜き)の儀式を行います。

なお、一部の宗派では「人は亡くなるとすぐに天国に召される」という教義がある背景から、魂抜きをしないケースもあります。

空き家に残された仏壇の処分はどうすればいい?

空き家に残された仏壇を処分する際は、閉眼供養を行って先祖の魂を抜いてもらいます。 閉眼供養を行った後は仏壇の中身を調べて、貴重品が残されていないかを確認しましょう。

仏壇を供養した後は菩提寺に焚き上げを依頼し、専門業者に引き取ってもらいます。ご本尊や位牌も処分するときは、菩提寺に依頼して仏壇と一緒に焚き上げてもらいましょう。

自分で処分する場合は、自治体の粗大ごみの日に集積所へ持ち込むことも可能ですが、さまざまな理由から処分は簡単ではありません。

仏壇の処分は自分で判断せずに相談しよう

近年では少子化が進んでいることから、跡継ぎがいないことで仏壇を処分するケースも少なくありません。

先祖の魂がこもっていた仏壇を手放すことは「バチが当たるのではないか?」と、畏怖の念にとらわれる人がいますが、事情によってはやむを得ないケースもあります。僧侶に閉眼供養を依頼して魂を抜いてもらえば、仏壇に関する迷いの念をきれいに取り払えることもあります。

仏壇を処分する際は、自分だけで判断せずに家族や親族に承諾を得てから、僧侶や専門業者などに相談して正しい手順で行いましょう。

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記事執筆・監修

矢口 美加子(やぐち みかこ)

宅地建物取引士整理収納アドバイザー1級福祉住環境コーディネーター2級の資格を保有。建築・不動産会社で事務をしながら、家族が所有する賃貸物件の契約や更新業務を担当。不動産ライターとしてハウスメーカー、不動産会社など一部上場企業の案件を中心に活動中。