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離婚時の家の査定方法とは?注意点や流れ・トラブル回避のポイントも解説

新川 優香
この記事の執筆・監修者
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、FP2級

離婚時に持ち家がある場合、どう分けるかを判断するためには物件の査定が不可欠です。

しかし、査定の依頼方法を誤ると査定価格をめぐって意見が食い違ったり、名義や住宅ローンの整理が不十分なまま話し合いが進み、後からトラブルに発展するケースも少なくありません。

実際、家の査定価格は不動産会社ごとに差が出ることがあり、その理由を理解しないまま進めると不公平感を招く原因にもなります。

この記事では、離婚時に家の査定が必要になる理由や具体的なケースや依頼方法、注意点、財産分与までの流れを整理し、トラブルを回避するためのポイントを分かりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 離婚時に家の査定が必要になる理由
  • 離婚時に家の査定が必要になるケース
  • 離婚時に家査定を依頼する方法
  • 離婚時に家査定を依頼するときの注意点
  • 離婚時の家査定から財産分与までの流れ
  • こんなときどうする?離婚時の家査定でトラブルを回避する方法
  • 離婚に伴い家の査定が必要になる場合に活用できる一括査定サービス
  • 家・マンション売却ならホームズの一括査定がおすすめ

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もくじ

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離婚時に家の査定が必要になる理由

離婚時には、夫婦が築いた財産を整理し、財産分与として分割する必要があります。

預貯金や現金であれば金額に基づいて分けることができますが、持ち家はそのままの形では公平に分割できません。まずは家の査定を行い、現在の価値を明らかにすることが重要です。

家の査定価格は、売却するか、どちらかが住み続けるかといった判断する際の基準にもなります。適切な評価額を把握していないと、財産分与の方法を決める段階で認識のズレが生じ、話し合いが難航するおそれもあるでしょう。

ここでは、離婚時に家の査定が必要になる理由として以下を解説します。

  • 家が財産分与の対象となるため
  • 家の評価額を適切に把握する必要があるため

家が財産分与の対象となるため

離婚時に持ち家がある場合、不動産は原則として財産分与の対象となるため、適正な査定が重要になります。財産分与の方法にはいくつか種類があり、どの方法を選ぶかによって家の評価額が話し合いの前提条件になるでしょう。

主な財産分与の方法と、査定が必要となるかどうかは以下のとおりです。

財産分与の方法 内容の概要 家の査定
現物分割 どちらか一方が家を取得し、他の財産で調整する 必要
換価分割 家を売却し、売却代金を分ける 必要
代償分割 家を取得する側が代償金を支払う 必要
共有分割 離婚後も共有名義で所有する 原則不要

現物分割や代償分割では、家の評価額次第で分配額が大きく変わるため、査定結果をめぐってトラブルが生じやすくなります。

客観的な査定価格を把握したうえで、話し合いを進めることが重要です。

家の評価額を適切に把握する必要があるため

離婚時の家の査定は、財産分与のためだけでなく、今後の選択肢を整理するうえでも重要な役割を果たします。

たとえば、持ち家を売却するか、どちらかが住み続けるかを判断するには、現在の市場価値を把握しておかなければなりません。特に住宅ローンが残っている場合、査定価格とローン残債の関係によっては、売却しても借金が残るオーバーローンの可能性もあります。

また、代償分割を選択する場合には評価方法の違いによって金額に差が出やすく、固定資産税評価額や不動産会社の査定価格、不動産鑑定士による鑑定額など、どの基準を用いるかで認識が食い違うことも少なくありません。

こうした認識のズレを防ぐためにも家の評価額を早い段階で整理し、共通の前提として共有することが、離婚時のトラブル回避につながります。

離婚時に家の査定が必要になるケース

離婚時に財産分与をする場合、家の扱い方は大きく分けて次の2つのパターンがあります。

  • 売却代金を夫婦で分け合って財産分与を行う(家を売却する場合)
  • 夫婦のどちらかが住み続け、家の査定価格の半分相当をもう一方に支払って財産分与を行う(家を売却しない場合)

いずれのケースでも、分配額を公平に決めるためには家の査定によって、現在の価値を把握しておくことが重要です。

ここでは、離婚時に家の査定が必要になる2つのケースを見ていきましょう。

売却代金を夫婦で分け合うケース

離婚に伴い持ち家を売却し、その売却代金を夫婦で分け合う方法は、財産分与を比較的シンプルに進めやすいケースです。

まず不動産会社に査定を依頼し、現在の市場価値を把握したうえで売り出し価格を検討します。査定価格は、売却の可否や分配額を判断する重要な基準になります。

あわせて確認しておきたいのが、住宅ローン残債と査定価格の関係です。査定価格がローン残高を上回るアンダーローンであれば売却代金からローンを完済し、残った金額を分け合うことができます。

一方、ローン残債が査定価格を上回るオーバーローンの場合は、不足分を自己資金で補う必要があり、売却が難航することも少なくありません。

自己資金での補填が難しい場合には、金融機関の同意を得て売却する任意売却の選択肢もありますが、信用情報への影響など注意点もあるため、事前に専門家へ相談しながら慎重に判断することが大切です。

夫・妻のどちらかが住み続けるケース

離婚後も夫婦のどちらかが持ち家に住み続ける場合、家の評価額をもとに財産分与を行うことになります。たとえば、住み続ける側が家を取得し、もう一方に評価額の半分相当を金銭などで支払う方法です。この金額を適切に算定するためにも、家の査定は非常に重要です。

不動産会社に査定を依頼し、現在の時価を把握したうえで現金で支払うのか、預貯金など他の財産で調整するのかを検討します。評価額が曖昧なまま話し合いを進めると、不公平感が生じやすく、後々のトラブルにつながるおそれがあります。

また、住宅ローンが残っている場合には注意が必要です。連帯保証人が設定されていると返済が滞った際に保証人へ請求が及ぶ可能性があるため、金融機関に名義変更や借り換えについて相談し、返済計画を見直しておくことをおすすめします。

離婚時に家査定を依頼する方法

離婚時の家査定にはいくつかの方法があり、目的や状況によって適した選択肢が異なります。売却を前提とするのか、財産分与の話し合いに使うのかによって、求められる査定の精度などが変わるためです。

ここでは、離婚時に利用されることの多い3つの査定方法について、それぞれの特徴や注意点を解説します。

  • 不動産ポータルサイトの簡易査定
  • 不動産鑑定士による査定
  • 不動産会社による査定

不動産ポータルサイトの簡易査定

離婚時に家査定を依頼する方法の1つに、不動産ポータルサイトの簡易査定があります。

不動産ポータルサイトの簡易査定は、物件情報を入力するだけでおおよその査定価格を把握できる手軽な方法です。AIによる自動算出や匿名で依頼できるサービスも多く、「まずは家の価値の目安を知りたい」という段階で活用しやすくなっています。

ただし、簡易査定は過去の取引事例や周辺相場などをもとに算出されるため、実際の建物の状態や立地条件の細かな差異までは反映されません。そのため、提示される金額はあくまで参考値であり、そのまま売却価格として使えるわけではない点に注意が必要です。

簡易査定は、初期段階で全体像をつかむための手段として活用し、具体的な判断が必要になった時点で、より精度の高い査定へ進むのが現実的といえます。

不動産鑑定士による査定

不動産鑑定士による査定は、国家資格を持つ専門家が不動産の価値を評価する方法です。

結果は鑑定評価書として書面で示され、法的な効力を持つため、離婚時の財産分与や調停・裁判においても客観的な証拠として活用できます。

特に離婚後もどちらかが家に住み続ける場合や、家の評価額について夫婦間で意見が分かれているケースでは、有効な手段といえるでしょう。

一方、不動産鑑定は売却を目的とした不動産会社の無料査定とは異なり、一般的に20万〜30万円程度の費用がかかります。そのため、現時点で売却予定がなく、評価額の公正性を重視したい場合や、トラブル回避を優先したい場面で検討するのが現実的です。

不動産会社による査定

不動産会社による査定では、無料で家の市場価値を把握できるため、離婚後に家を売却する予定がある場合は有効です。

査定には物件情報をもとに算出する簡易査定と、担当者が現地を確認する訪問査定があり、より正確な価格を知りたい場合は訪問査定が適しています。

項目 机上査定 訪問査定
査定価格の算出方法 家の所在地や築年数、専有面積などのおおまかな物件情報 物件情報+現地調査
査定価格の精度 訪問査定よりは正確さに欠ける 売り出し価格の参考となる価格
査定結果が出るまでの期間 当日~3日程度 1週間程度

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離婚時に家の査定を依頼するときの注意点

ここでは、離婚時に家の査定を依頼するときの注意点として以下を解説します。

  • 家が財産分与の対象外となるケースがある
  • 家が共有名義の場合は双方の同意を得る必要がある
  • 1社のみに査定依頼すると適正価格を把握しづらい
  • 必ずしも査定価格で売却できるとは限らない
  • 家や設備の不具合を隠すのは避ける

家が財産分与の対象外となるケースがある

離婚時に家の査定を行う前に確認しておきたいのが、財産分与の対象になるかどうかです。 夫婦で築いた財産は財産分与の対象になりますが、すべてが該当するわけではありません。

たとえば、結婚前から所有していた家や、親からの相続・贈与によって取得した家は特有財産とされ、原則として財産分与の対象外です。

婚姻後に住宅ローンを夫婦の収入で返済していた場合や、大規模なリフォームを共有資金で行っていた場合には、その寄与分が問題になることもあります。

家が共有財産か特有財産かによって、査定の必要性や分与の方法は大きく変わります。不要なトラブルを避けるためにも、査定を依頼する前に取得時期や資金の出どころを整理しておきましょう。

家が共有名義の場合は双方の同意を得る必要がある

家が夫婦の共有名義になっている場合、査定を依頼する際にも注意が必要です。

共有名義の不動産は、原則として共有者全員の合意がなければ、売却や重要な判断を進めることは難しくなります。査定自体は単独でも依頼できる可能性がありますが、後から「勝手に進めた」と不信感を招くケースが少なくありません。

特に離婚協議中は、些細な行き違いが大きな対立に発展しやすい状況です。査定を依頼する段階から、どの不動産会社に依頼するのか、査定結果をどのように扱うのかを事前に共有しておくことが大切です。

また、売却や住み続けるかどうかを判断する場面では、名義割合や住宅ローンの名義人・連帯保証人の有無も影響します。トラブルを避けるためにも、査定と並行して権利関係を整理し、双方が納得できる形で進めましょう。

1社のみに査定依頼すると適正価格を把握しづらい

離婚時の家査定では、1社のみに査定を依頼するのは避けたほうが無難です。

不動産の査定価格は会社ごとの販売戦略や得意エリア、市場の捉え方によって差が出ることがあります。そのため、1社だけの査定結果を基準にすると、相場からずれた判断をしてしまうおそれがあります。

特に財産分与では、提示された査定価格が妥当なのかという点で意見が分かれやすく、査定価格そのものが争点になるケースも考えられます。数社に査定を依頼し、金額の幅や根拠を比較することで、より客観的な相場観を持つことができるでしょう。

複数の査定結果をもとに話し合いを進めれば、一方に有利・不利と感じにくくなり、合意形成もしやすくなるでしょう。離婚時の家査定では、比較前提で依頼することが重要です。

必ずしも査定価格で売却できるとは限らない

家の査定価格は、あくまで売却できそうな価格の目安であり、不動産会社から提示された金額で必ず売れることを保証するものではありません。

実際の売却価格は、市場の需給状況や買主の条件、売却時期などによって左右されるでしょう。そのため、査定価格をもとに財産分与の計算を行う場合には注意が必要です。

想定より低い価格でしか売れなかった場合、分配額の見直しが必要になることもあります。 特に売却を前提とした換価分割では、査定価格と実際の成約価格が異なる可能性を踏まえておくことが大切です。

離婚時には査定価格を確定額として扱うのではなく、幅を持った目安として捉え、柔軟に対応できるよう話し合いを進めておきましょう。

家や設備の不具合を隠すのは避ける

査定を受ける際に、家や設備の不具合を隠すのは避けるべきです。雨漏りやシロアリ被害、給排水設備の故障などを隠したまま売却すると、後から契約不適合責任を問われ、補修費用や損害賠償を請求される可能性があります。

契約不適合責任とは、売却した家が契約内容と異なる状態であることが引渡し後に判明した場合、売主が修繕や代金減額、損害賠償などの責任を負う制度のことです。

離婚時は精神的にも余裕がなく「早く手続きを終えたい」と考えてしまう傾向にありますが、結果的にトラブルを増やしてしまっては本末転倒です。査定時には分かっている不具合や修繕履歴を正直に伝えたうえで、査定価格への影響を確認することが大切です。

正確な情報をもとに査定を行えば、売却後のリスクを減らすだけでなく、財産分与の話し合いも現実的な金額で進めやすくなるでしょう。

離婚時の家査定から財産分与までの流れ

離婚時に家の査定を行う際は、いきなり依頼するのではなく、名義や住宅ローンの状況を整理したうえで段階的に進めることが重要です。

ここでは、家の査定から財産分与までの流れを紹介します。

  • STEP1.名義人を調べる
  • STEP2.住宅ローン残債を確認する
  • STEP3.不動産会社に査定を依頼する
  • STEP4. 特有財産の有無を確認する
  • STEP5.夫婦間で話し合う

STEP1.名義人を調べる

まず確認すべきなのが、家の名義人です。登記簿謄本を取得し、単独名義か共有名義か、持分割合はどうなっているかを把握しましょう。

名義の状況は、査定の進め方や財産分与の方法に大きく影響します。たとえば、共有名義の場合、売却や住み続けるかどうかの判断には双方の合意が不可欠です。

一方、単独名義であっても婚姻期間中に取得した家であれば、原則として財産分与の対象になります。名義を曖昧にしたまま査定を進めると、誰の同意が必要なのか、どこまで話し合うべきかなどが分からずトラブルになるおそれがあるでしょう。

最初に、名義関係を整理しておくことが非常に重要です。

STEP2.住宅ローン残債を確認する

次に行うのが、住宅ローン残債の確認です。

金融機関の残高証明書や、インターネットバンキングの明細などをもとに、いくら残っているのかを確認します。あわせて、ローンの名義人や連帯保証人の有無も確認しておきましょう。

住宅ローン残債と家の査定価格は、財産分与の方向性を左右します。査定価格がローン残債を大きく上回る場合、売却や代償金の支払いが現実的になります。一方、残債が大きく下回る場合は、自己資金の補填や別の対応を検討する必要があるでしょう。

家の査定を有効に活用するためにもローン状況を正確に把握し、査定結果と照らしあわせて判断できる状態を整えておくことが大切です。

STEP3.不動産会社に査定を依頼する

名義と住宅ローンの状況を整理したら、不動産会社に家の査定を依頼します。

離婚時の家査定では必ずしも複数社に依頼する必要はありませんが、比較検討できる材料があると判断しやすくなるでしょう。

なお、査定時の必要書類は主に以下のとおりです。

  • 本人確認書類
  • 登記済権利証・登記識別情報
  • 住宅ローンの返済予定表・残高証明書
  • 登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 公図・測量図・建物図面
  • リフォーム契約書
  • 購入時のパンフレット
  • インスペクション報告書
  • 耐震診断報告書
  • アスベスト使用調査報告書ーなど

ただし、査定段階で書類が揃っていなくても不動産会社が代わりに取得してくれるケースも多いため、まずは担当者に相談してみるとよいでしょう。

STEP4. 特有財産の有無を確認する

査定結果をもとに話し合いを進める前に、その家が財産分与の対象になるかを改めて確認することが重要です。特有財産とは、夫婦の協力とは無関係に取得した財産を指し、原則として財産分与の対象外とされています。

具体的には、以下のようなケースが該当します。

  • 結婚前から単独で所有していた家
  • 独身時代の預貯金を使って購入した家
  • 片方の親族から相続や贈与を受けた家

ただし、離婚前に住宅ローンを夫婦の収入で返済していた場合や、共有資金でリフォームを行っていた場合には、全額が特有財産と認められないこともあります。

特有財産の有無を整理し、どこまでが財産分与の対象となるのかを明確にすることで、査定結果をどのように活用すべきか判断しやすくなるでしょう。

STEP5.夫婦間で話し合う

名義や住宅ローン、査定価格、特有財産などの整理ができたら、夫婦間で財産分与について具体的に話し合います。

検討すべき内容は、主に以下のとおりです。

  • 家を売却するか、売却せずに住み続けるか
  • どちらが家を取得するのか
  • 売却を依頼する不動産会社はどこにするか
  • 代償金を支払う場合、その金額や支払い方法
  • 住宅ローンの残債をどのように負担するか

この段階では、査定価格を確定した金額と捉えるのではなく、判断材料の1つとして共有することが重要です。金額の前提条件や将来的なリスクも含めて話し合うことで、合意形成しやすくなります。

また、話し合いで決めた内容は後々のトラブルを防ぐためにも、書面に残しておくことが重要です。合意内容を文書化しておくことで認識のズレを防ぎやすくなり、売却する方向で合意した場合も、その後の手続きを円滑に進めやすくなります。

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こんなときどうする?離婚時の家査定でトラブルを回避する方法

離婚時の家査定では、住宅ローンの状況や名義、特有財産の扱いによって、思わぬトラブルが生じることがあります。

ここでは、実際にトラブルになりやすいケースごとに、どのように対応すればよいのかを整理します。

  • 持ち家の住宅ローンがオーバーローンの場合
  • 持ち家の住宅ローンがアンダーローンの場合
  • 配偶者が連帯保証人になっている場合
  • 財産分与の対象になる不動産に特有財産が含まれている場合

持ち家の住宅ローンがオーバーローンの場合

持ち家の住宅ローンがオーバーローン状態の場合、家は原則として財産分与の対象になりません。オーバーローンとは、家の査定価格よりも住宅ローンの残債が上回っている状態を指し、売却しても負債だけが残る状況です。

したがって、持ち家の評価額がオーバーローン状態だった場合は財産分与の対象から外されて、持ち家の名義人が取得して引き続き住宅ローンの支払いを続けることになります。

無理に売却や分配を進めようとすると、返済負担をめぐるトラブルにつながりやすいため、まずは査定価格と残債の関係を正確に把握することが重要です。

持ち家の住宅ローンがアンダーローンの場合

アンダーローンとは、持ち家の評価額が住宅ローン残高を上回っている状態です。つまり、売却すれば住宅ローンを完済でき、資産価値が残るため離婚時の財産分与の対象となります。

アンダーローンの持ち家は財産分与の対象となるため、夫婦のどちらが取得するのか、ローンの支払いをどうするのか話し合わなければなりません。

住宅ローンの名義人が持ち家を取得するケース

住宅ローンの名義人が持ち家を取得する場合、名義人が引き続き住宅ローンを支払っていくことになります。名義変更やローン契約の変更が不要なため、手続きが比較的シンプルで、トラブルが起こりにくい点が特徴です。

離婚後の生活設計や返済能力に問題がなければ、実務的には進めやすい選択肢といえるでしょう。

住宅ローンの名義人でない配偶者が持ち家に住み続けるケース

住宅ローンの名義人でない配偶者が持ち家に住み続け、名義人が出ていくケースでは、名義変更の手続きや住宅ローンを借り入れた金融機関との話し合いが必要になります。

なぜなら、住宅ローンの名義人が対象の家に住むことが借入れ条件になっていることがほとんどだからです。そのため、名義人が対象家屋に居住していないことが金融機関に発覚した場合、契約違反として住宅ローンの一括返済を要求されるリスクがあります。

こうしたリスクを避けるには、名義人ではない配偶者が家に住み続ける場合、住宅の名義変更だけでなく、住宅ローンの名義変更も必要です。ただし、ローンの名義を引き継ぐ配偶者が金融機関の審査に落ちてしまうと変更は認められません。

したがって、住宅ローンの名義変更が必要な際は、名義変更の審査の手続きとあわせて他の金融機関の住宅ローンへの借り換えも考えておく必要があるでしょう。

配偶者が連帯保証人になっている場合

住宅ローンを組む際に、配偶者が連帯保証人になっている場合もトラブルが生じやすいと考えられます。離婚が成立しても、連帯保証人としての責任が消えるわけではありません。

金融機関に対して「離婚するから連帯保証を外してほしい」と申し出ても、原則として認められないのが実情です。なぜなら、住宅ローン契約時に返済能力を補完する目的で設定した連帯保証人を外すということは債務者の債務返済能力が下がることを意味していると考えられるからです。加えて、離婚はあくまで夫婦間の個人的な事情であり、連帯保証を外すための要件にはなりえないと見なされます。

離婚によって住宅ローンの連帯保証人を外してもらうには、配偶者の代わりとなる別の連帯保証人を新たに設定する、もしくは住宅ローンの借り換えをするしか方法はありません。

財産分与の対象になる不動産に特有財産が含まれている場合

特有財産とは、離婚時の財産分与の対象にならない財産のことです。離婚時の財産分与の対象になるのは、夫婦が婚姻中に形成した共有財産のみとなります。

特有財産の例としては、結婚前に夫婦それぞれが貯金していた預貯金、相続した財産などです。婚姻中に相続したとしても、相続財産は「夫婦が協力して婚姻中に築いた財産」とは見なされず、特有財産として離婚時の財産分与の対象から除外されます。

持ち家の購入時に夫婦の財産だけでは住宅ローンが組めない、あるいは購入資金が不足しているといった場合に、親から資金を援助してもらうこともありますが、この場合、持ち家の名義は夫婦と親の共有名義になります。

共有名義の自宅の場合、夫婦が購入時に負担した金額の割合のみが財産分与の対象となり、親が負担した割合部分については特有財産になるので財産分与の対象から除外されます。

また親名義の土地の上に夫婦名義の家を建築した場合、土地は特有財産になるため離婚時の財産分与の対象から除外され、建物部分のみが財産分与の対象になります。

離婚に伴い家の査定が必要になる場合に活用できる一括査定サービス

離婚によって持ち家を早く、できるだけ高く売却したいという人にとって有用なサービスとして、ホームズでは2種類の査定サービスを提供しています。

  • ホームズが提供する不動産一括査定
  • ホームズが提供する匿名査定
  • ホームズで家の査定を依頼するまでの流れ

ここからは、2種類の査定サービスに加えて利用する流れについても解説していきます。

ホームズが提供する不動産一括査定

ホームズの不動産一括査定は、提携する全国4,800社以上(2026年1月現在)の不動産会社の中から複数の不動産会社に一括で査定依頼できるサービスです。

不動産鑑定士の鑑定評価は、法律で定められた評価基準に則って公正な評価を目的としているため、複数の不動産鑑定士に依頼して比較するというようなものではありません。

一方で、不動産会社が行う売却目的の査定では、複数の不動産会社の査定価格を比較することがとても重要になります。

なぜなら、最新の市場動向を反映した不動産の売却適正価格は、複数の査定を比較することでしか見えてこないからです。

ホームズの不動産一括査定なら、入力フォームから簡単に査定依頼することができます。提携している不動産会社は、ホームズが独自に設けた厳しい審査基準に合致した不動産会社のみとすることで、個人情報に関しても適正な取扱いを徹底されています。

離婚時の持ち家の売却査定というセンシティブな事案でも、安心して査定を依頼することができるのもポイントです。

査定を依頼する物件情報を入力したら、査定の依頼が可能な不動産会社の詳細情報を一覧で見ることができます。社員の写真や店舗の外観・内観の画像、会社としての強みなどを確認しながら選べるのが特徴です。

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ホームズが提供する匿名査定サービスの特徴

「離婚に向けて持ち家の査定を依頼したいけど、個人情報を開示したくない」という場合は、ホームズの匿名査定の利用をご検討ください。

通常の持ち家の査定では、不動産会社から電話が掛かってきたり、査定担当者が自宅の周辺を調査したりします。しかし、匿名査定であれば、不動産会社に個人情報を明かさず持ち家の査定を受けることができます。

ただし、査定価格は概算になるので、現況やデータの精度次第で実際の売却価格と大きく乖離する可能性があることに注意が必要です。

ホームズの匿名査定は、概算査定であっても不動産会社が査定を行うため、従来のデータやAIをもとにした自動査定よりは、精度の高い査定を受けられるという強みがあります。

ホームズで持ち家の査定を依頼するまでの流れ

ホームズの「一括査定」「匿名査定」は、以下の3ステップで行われます。

査定サービス名 ステップ1 ステップ2 ステップ3
不動産一括査定 物件情報と個人情報を送信し、メッセージなどを活用して詳しい情報などを伝える 物件の種別や所在地をもとに、査定可能な不動産会社を見つける 査定依頼を出した会社からの連絡を確認し、本当に依頼したい会社と直接やり取りを行う
匿名査定 査定依頼に出したい物件の所在地などの情報を送信 ホームズ経由でメールが届き、専用ページにアクセスして査定価格などを確認 より詳しく査定してもらいたい会社に具体的な相談をするための個人情報を開示し、直接のやり取りを行う

離婚時の家査定に関するよくある質問

ここでは、離婚時の家査定に関するよくある質問を紹介します。

  • 離婚時の家査定は無料で依頼できる?
  • 離婚時の財産分与は必ず半分に分けるの?
  • 片方が子どもを引き取る場合に家の財産分与は上乗せできる?

離婚時の家査定は無料で依頼できる?

離婚時の家査定は、不動産会社に依頼する場合に無料で行うことができます。

不動産会社の査定は売却を前提に市場価格の目安を算出してくれ、費用はかかりません。まずは家の価値を把握したい段階でも、利用しやすい方法といえます。

一方、不動産鑑定士に依頼する不動産鑑定は有料で、一般的に20万〜30万円程度の費用が発生します。評価額の公正性や法的な証明力を重視する場合は鑑定を、費用を抑えて相場を知りたい場合は不動産会社の査定を選ぶなど、目的に応じて使い分けることが大切です。

離婚時の財産分与は必ず半分に分けるの?

離婚時の財産分与は原則2分の1とされることが多いものの、必ずしもすべてを半分に分ける必要はありません。

財産分与の対象となるのは、離婚前に夫婦が協力して築いた共有財産に限られます。たとえば、結婚前から所有していた家や、相続・贈与によって取得した不動産は特有財産とされ、原則として分与の対象外です。

また、夫婦の収入状況や財産形成への貢献度、住宅ローンの負担割合などによって、分け方が調整されるケースもあります。

家の査定結果をもとに、個別の事情を踏まえて話し合うことが重要です。

片方が子どもを引き取る場合に家の財産分与は上乗せできる?

子どもを引き取る場合でも、財産分与の割合は原則として2分の1です。ただし、例外として2分の1を超える分与が認められるケースもあり、その1つが扶養的財産分与です。

扶養的財産分与とは、離婚によって一方の生活が著しく不安定になる場合に、一定期間その生活を経済的に支える目的で行われる財産分与を指します。

たとえば、幼い子どもの養育によりフルタイムで働くことが難しい場合や、長期間専業主婦(主夫)で離婚後すぐに安定収入を得られない場合などが該当します。

ただし、あくまで例外のため、必ず認められるわけではない点に注意が必要です。

離婚に伴い家査定を検討するなら事前準備とシミュレーションが重要

離婚時の家査定は、単に価格を知るためのものではなく、財産分与を円滑に進めるための重要な判断材料です。

名義や住宅ローン残債、特有財産の有無が曖昧なまま査定を進めると、評価額をめぐる認識のズレや手続き上のトラブルにつながりかねません。

査定方法の違いや注意点を理解したうえで複数の査定結果を比較し、シミュレーションしながら夫婦間で合意形成を図ることが大切です。適切な準備と情報共有ができれば感情的な対立を避け、納得のいく財産分与につながります。

複数社の査定を効率よく比較したい場合は、ホームズの一括査定をご活用ください。全国4,800社以上(2026年1月時点)の提携不動産会社の情報を確認できるため、自分の状況や方針にあった不動産会社を選びやすく、冷静な判断につなげやすくなるでしょう。

ホームズで不動産の一括査定を依頼する

初回公開日:2023年1月24日

記事執筆・監修

新川 優香(あらかわ ゆうか)

大学卒業後、不動産仲介業務に従事し売買を経験。現在は不動産賃貸の事務職に従事。不動産売買仲介から賃貸仲介、物件管理に関わる執筆経験もあり。宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、FP2級の資格を保有。