リノベーションを前提として物件を探すには、さまざまな要望について優先順位をつけながら整理していかなければなりません。典型的な要素をいくつか挙げてみましょう。

まずは暮らし方や将来の展望を話し合ってみよう


物件探しをする上で、まず話し合っておきたいのは、具体的にどんな暮らし方がしたいのかということです。ついつい部屋の広さや毎月の返済額に目が行きがちですが、ここはじっくりと「自分がしたい暮らし」について考えてみましょう。街中の便利な場所で暮らしたいのか、ゆったりと郊外の広い家に住みたいのか。家族が集まる広々とした空間が必要なのか、それぞれの個室やプライバシーを大切にしたいのか。デザイン性を重視した空間がほしいのか、機能的で実用性の高い住まいにしたいのか。
今後10年の住まいを求めるのか、終の住まいにしたいのか、あるいは次世代までも見すえた住まいにしたいのか。もちろんこれらを両立させることも可能ですが、限られた予算の中で何を優先的に考えるかで、物件の選び方やリノベーションのありかたは大きく異なってきます。暮らしのイメージが固まれば、おのずと立地条件や求める広さ、近隣の環境などのイメージも絞り込まれてくるはずです。

全体にかかわるもの 暮らし方(ライフスタイル、趣味、家での過ごし方 等)
将来の展望(仕事、収入、家族構成 等)
予算 など
物件購入にかかわるもの 沿線、最寄駅および距離(徒歩/バス)
通勤・通学時間
物件の種別(一戸建て/マンション)
周辺環境
専有面積
築年数  など
リノベーションにかかわるもの 間取り
テイスト
素材
性能(省エネ、耐震 等)
設備(キッチン、浴室、洗面 等)
照明  など

譲れないもの、譲ってもよいもの、優先順位を付けよう


上の表を参考に、まずは「広々としたLDKがほしい」「対面型のキッチンにしたい」「無垢のフローリング材を使いたい」「ゆったりとしたお風呂がほしい」「小さい子供でも安全な家に」など、まずは大きいことから小さいことまで気にせず、ひととおり要望を挙げてみましょう。要望がひととおり出揃ったら、「絶対にこれだけは譲れない」という要望は何か、譲ってもよいものは何かを優先順位を付けておくことが大切です。家族の中でも意見が異なることもあるでしょう。事前によく話し合って、方向性を整理しておきましょう。

物件に費用をかけるか、リノベーションに費用をかけるか


もちろん、予算もまず最初に考えておかなければならない最も大切な要素です。要望通りの物件を探すことができたけど、リノベーションにかけるお金がなくなってしまった・・。などという話もよく聞きます。一般的に、築年数が古かったり、都市部から離れていたり、周辺環境がそれほど良くない物件であれば購入費用を抑えることができますが、逆に新しくて条件の良い物件であれば、当然価格も上がります。全体の予算がある以上、物件購入の費用を抑え、その分リノベーションに費用をかけるか、あるいは、リノベーションにはあまり費用をかけない前提で物件を探すか。これも考えておくべき要素のひとつです。どちらが正解ということはありませんが、「住む人のニーズやライフスタイルに合った自由な住まいをつくれる」というリノベーションの醍醐味を生かすには、物件やリノベーションのおおよその価格を把握した上で、要望を整理し、優先順位をつけておくことがポイントです。