インスペクションの種類について

床の水平を測定
床の水平を測定

ホームインスペクションには、主に次の種類があります。

・新築入居時のインスペクション

新築だからといって、必ずしも安心安全な住宅とは限りません。
本当に問題ない住宅かどうか、契約前に専門家に確認してもらうのが、新築入居時のインスペクションです。主に、内覧会などに同行し、住宅に異常がないかを確認します。

・リフォーム実施時のインスペクション

増改築などの大規模なリフォームを行う前後に実施するインスペクションです。リフォーム前のインスペクションでは、改修が必要な箇所の洗い出しを行い、リフォーム後のインスペクションでそれらがきちんと完了しているのかを再度確認します。

・中古住宅売買時のインスペクション

中古住宅を売買する際に、その売主又は買主が売買契約に先立って行うインスペクションです。これにより、引渡し後のトラブルを防止し、古い住宅でも安心して購入することができます。

このようにインスペクションを実施することで、消費者が安心して取引できるようになるのです。

インスペクションをするメリット

バルコニー手すりの錆
バルコニー手すりの錆

インスペクションを実施することによるメリットは、大きく分けて2つ挙げることができます。

1:売買契約当事者のメリット

中古住宅を売買する際に買主がインスペクションを実施することで、住宅に問題が無いか、専門家 にチェックしてもらうことで、安心して購入することができます。

また、売主がインスペクションを活用することもできます。売買募集に先立って売主がインスペクションを実施しておくことで、“安心・安全”を付与することができるので、他の中古物件との差別化ができ、場合によっては相場よりも高く売れるケースも出てくるかもしれません。住宅のコンディションを明らかにして、買主に情報を提供することで信頼感を与えることができます。また、書面でしっかりと建物の状態を報告することで、売却後のトラブルを未然に防ぐことができます。
このようにインスペクションは、中古住宅の売主、買主の双方にとって大きなメリットがあるのです。

2:中古住宅流通の活性化

ホームインスペクションは、中古住宅を購入する際に抱える不安(維持管理や経年劣化の状況から物件ごとに品質などに差があること。購入する際に新築と比べ建物の情報が少ないこと。)を解消することができるということから、ホームインスペクションが普及することで、今まで不安から停滞していた中古住宅の流通が活発になる可能性が期待できます。

また、日本において中古住宅は非常に価値を低く見られる傾向にあり、築20年以上経過している場合は、建物価格は0円として評価されてしまい、その担保価値はほとんどないとされてしまっています。これが、ホームインスペクションの普及によって中古住宅でも安心して購入する人が増えてくれば、中古住宅が適正な評価を受けられるようになることにもつながります。そうなれば、売主は売りやすくなり、買主は銀行のローンがつきやすくなるため購入に踏み切ることが後押しされて、結果として中古住宅の流通が活性化するという大きなメリットが考えられます。

インスペクションの注意点

インスペクションをすることで、一般消費者では気がつかない隠れた欠陥を事前に見つけることができるため、取引の安全性が確保されます。
ただ、インスペクションはメリットばかりではありません。インスペクションを実施する際には、以下の点に注意しましょう。

・インスペクションをすることで、引き渡しまでに時間がかかる
・費用がかかる
・所有者の承諾が必要

特に所有者の承諾については注意が必要です。自己所有物件をインスペクションするのであれば問題ありませんが、購入予定の中古住宅をインスペクションする場合は、事前に売主の承諾を得て行わないとトラブルになる恐れがあります。誰でも自分の家を勝手に検査されることについて良い気はしないですから、もしも中古住宅を購入する際にインスペクションを依頼したい場合は、必ず売主が承諾してからにしましょう。

古い家の基礎のヒビ割れ
古い家の基礎のヒビ割れ

インスペクションで中古住宅に対する考え方が変わる

pixta_21446837_M
インスペクションで購入後のリスクを回避

昔とは違い、最近の木造一戸建て住宅はその性能が大幅に向上しているため、築20年以上が経過している中古住宅でも、それなりの価値があるはずです。インスペクションが広く普及すれば、中古住宅に対する担保価値が見直され、これにより購入する際の住宅ローンも組みやすくなることが期待されます。
また、インスペクションを実施しておけば、ある程度の費用はかかるものの、それによって購入後の隠れた欠陥などのリスクを回避できると思えば、決して高くはないのではないでしょうか。

関連記事

【不動産プロが教えるマンション選び:インスペクション編】資産価値維持の秘訣とは?
「古家付き土地」を購入するメリットとデメリットは?
築30年はリフォーム時?500万円でできる一戸建ての事例
住まいを売却した人たちに聞いた!インスペクションの費用は誰が払うべき?
コラム VOL.8 失敗しないホームインスペクション(住宅診断)会社の選び方

(2017/08/24)