住む街の選び方は9つの基本要素で客観的に判断する
満足度の高い街選びを行うには、交通利便性や生活利便性、居住快適性、安全性(防犯・防災)、資産性など9つの基本要素を軸に見極めることが大切です。
詳しくは、「失敗しない住む街の選び方|まず押さえるべき「9つの基本要素」」をご覧ください。
ライフスタイルに合わせて妥協点と最優先条件を決める
すべての条件を満たす街を見つけるのは難しいため、単身・DINKS・ファミリー・シニアなど自世帯の属性に合わせて優先順位と妥協ラインを決定します。
詳しくは、「属性別】自分に合う住む街の選び方と優先すべきポイント」をご覧ください。
時間帯を変えた現地訪問と公的データの確認で失敗を防ぐ
条件整理後は、平日の夜や休日の昼など環境が変わる時間帯に現地を歩き、ハザードマップや自治体サービスなどの公的データで裏付けを取ります。
詳しくは、「住む街選びで後悔しないための3ステップ」をご覧ください。

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住みたい街、これから住む街を選ぶ時、あなたが重視することは何ですか?

 

家族構成や世代によって重視することは異なるでしょう。しかし、住みたい街を選ぶ時に着目するポイントには、いくつか共通する要素があります。

 

今回はそれを踏まえて、自分にとって住みたい街、住むべき街に必要な要素を紹介します。

 

住む街を選ぶ際は、単に「人気があるから」「なんとなく雰囲気が良さそうだから」という理由だけで決めてしまうと、住み始めてから後悔することになりかねません。後悔のない街選びを実現するためには、住みやすさや快適性を支える客観的な判断軸を持つことが不可欠です。

 

ここでは、住む街を選ぶ際に必ずチェックしておきたい「9つの基本要素」と、具体的に見極めるための基準を解説します。

交通利便性

 

毎日仕事や学校へ通う現役世代にとって、交通利便性は暮らしの満足度に直結する極めて重要な要素です。アクセスの良さを判断する際は、最寄り駅からの徒歩分数と利用できる路線数を基準に考えましょう。

 

都市部においては、JR、私鉄、地下鉄など複数の路線が利用できるケースが多く、駅から徒歩5〜10分圏内が交通利便性をはかる一つの大きな目安となります。複数の路線が使える駅であれば、万が一一部の電車が運転見合わせになった際も別ルートで迂回できる利点があります。

 

一方、近郊から郊外エリアの場合は駅間が長くなり、バス移動が前提となることも増えるため、駅から徒歩10〜15分くらいが分かれ目になります。さらに、乗り換え回数や主要駅までの所要時間に加え、ラッシュ時の混雑率や終電・終バスの時刻も確認しておくと安心です。

生活利便性

 

日常の買い物や手続きがスムーズに行えるかどうかは、毎日のストレス軽減に欠かせません。生活利便性を考える際は、スーパーマーケットやドラッグストア、コンビニなどの商業施設が徒歩圏内にあるかをチェックしましょう。

 

特にスーパーは、営業時間が自分の生活リズムに合っているか(夜遅くまで営業しているか)、品揃えや価格帯が適しているかも大切なポイントです。また、銀行、郵便局、役所の出張所、病院などの公共・医療機関が近くにあるかどうかも確認しておきましょう。

 

一般的に、交通利便性のよい駅周辺は商業施設も集積しているため生活利便性が高い傾向にあります。自分や家族が日常的に利用する施設に優先順位をつけて確認することをおすすめします。

居住快適性

 

静かで心地よい暮らしを送るための要素が居住快適性です。主に「騒音」「日当たり」「風通し」などがチェックポイントになります。

 

交通利便性や生活利便性に優れた駅周辺や大通り沿いは、利便性が高い一方で、夜間まで人の話し声や車の走行音、電車の音が気になることがあります。また、周囲に高い建物が隣接している場合は、期待通りの日当たりや風通しが得られないケースもあるため注意が必要です。

 

静かな環境や豊かな採光を重視する人は、駅から少し離れた第一種低層住居専用地域などの住宅街や、古くから住環境が保たれているエリアを選ぶと理想の場所を見つけやすくなります。

安全性

 

安全性には「日常生活での防犯性」と「災害時の防災性」の2つの側面があります。特定のエリアで長く安心して暮らすためには、いずれも欠かせない要素です。

 

防犯性においては、地域の犯罪発生率だけでなく、駅から自宅までのルートに街頭や防犯カメラがあるか、夜間でも明るく歩ける環境かを確認します。特に帰宅が遅くなりやすい方は、夜間の人通りの多さもチェックしておきたいところです。

 

防災性においては、自治体が発行しているハザードマップを活用し、地盤の強さ、浸水リスク、土砂災害の危険性を必ず確認しましょう。地盤が安定している高台エリアや、避難場所へのアクセスがよい街を選ぶことが防犯・防災の観点から非常に重要です。

資産性

 

資産性は、特に住宅を購入して住む場合に重視すべき要素です。将来的に転勤や家族構成の変化によって住み替えることになった際、街の資産価値が高ければ、不利のない価格で売却したり賃貸に出して収益物件として活用したりできます。

 

資産価値が落ちにくい街の特徴としては、「人口が維持・増加している」「交通利便性が極めて高い」「周辺で再開発が進んでいる」などが挙げられます。資産性は購入時・売却時・賃貸時のすべてにおいて影響を及ぼすため、中長期的な視点で見極めることが大切です。

街の雰囲気

 

街全体が持つ独特の雰囲気や、そこに住む人々との相性も毎日の暮らしやすさに大きな影響を与えます。歴史ある情緒豊かな下町、洗練された雰囲気を持つ山の手、にぎやかな商業エリアなど、街によって空気感はさまざまです。

 

また、同じ駅であっても「北口のにぎやかな繁華街」と「南口の穏やかな住宅街」で大きく雰囲気が異なるケースは少なくありません。自分や家族のライフスタイルに街の雰囲気が合っているかを確かめるため、現地に足を運んで雰囲気を体感することが重要です。

 

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再開発エリア

 

かつては商業施設が少なかった地域や工業地帯だった場所が、自治体や大規模事業者による再開発事業によって、一躍人気の住宅地へと生まれ変わるケースが数多く存在します。湾岸エリアや新駅周辺の開発はその代表例です。

 

再開発が行われる街では、商業施設や公園、道路などのインフラが綺麗に整備されるだけでなく、新駅開業やバス路線の拡充によって交通アクセスが飛躍的に向上することもあります。将来的な資産価値の上昇が期待できる点も大きなメリットです。

子育て環境

 

小さな子どもがいる世帯や将来的に子育てを考えている世帯にとって、子育て環境の充実度は最優先の検討事項です。

 

自治体によって保育施設の定員状況や待機児童数、医療費助成の適用範囲、育児手当の内容などは大きく異なります。共働き世帯であれば、認可保育園へ入りやすさや学童保育の実施状況を事前に確認しておくことが欠かせません。

 

また、子どもが安全に遊べる広い公園があるか、歩道が広くてベビーカー移動がしやすいかといった周辺環境もあわせてチェックしておきましょう。

お受験や教育環境

 

子どもの成長や将来の進路を見据える場合、教育環境も重要な判断基準になります。特定の公立小・中学校での教育水準にこだわりたい場合や、私立の中高一貫校、有名校への進学を狙う場合、通学圏内にあるエリアを選ぶ必要があります。

 

また、希望する学校へ進学するための大手学習塾や習い事施設が最寄り駅の近くにあるかも大きなポイントです。学校周辺や塾の立ち並ぶエリアは、同様に教育熱心な世帯が集まりやすく、子育て世帯同士のコミュニティが得られやすいという側面もあります。

 

先述した9つの基本要素をすべて満たす「完璧な街」を見つけるのは難しく、また家賃や購入予算の制約もあるため、自身の世帯属性に合わせて「何を優先し、何を譲歩するか」を決めることが大切です。

 

ここでは、単身・DINKS・ファミリー・シニアの属性別に、優先すべき要素と譲歩してもよい基準を整理します。

 

世帯属性最優先すべき要素状況に応じて譲歩できる要素選び方のポイント
単身世帯①交通利便性
④安全性(防犯)
②生活利便性
⑧子育て環境
⑨教育環境
③居住快適性(広さ)
通勤時間と日常の買い物のしやすさを重視。夜道の明るさや防犯性も確認する。
DINKS世帯①交通利便性
⑤資産性
⑥街の雰囲気
⑧子育て環境(現時点)
⑨教育環境
お互いの職場へのアクセスバランスと休日を楽しめる街環境、将来の転居を見据えた資産性を確保。
ファミリー世帯⑧子育て環境
④安全性(防災・治安)
⑨教育環境
①交通利便性(駅から徒歩分数)自治体の手厚い子育て支援、公園や学校の近さを重視。駅徒歩10〜15分に広げ広さや環境を確保する。
シニア世帯②生活利便性(医療・スーパー)
③居住快適性
④安全性(バリアフリー)
①交通利便性(都心アクセス)
⑨教育環境
徒歩圏内に病院やスーパーが揃うコンパクトな環境と、坂道が少なく静かで平坦な住環境を優先。

 

単身世帯や夫婦のみのDINKS世帯では、日々の生活をアクティブに送るためのアクセス面や安全性を優先し、部屋の広さや子育て環境は妥協しやすいポイントです。

 

一方で、子どもがいるファミリー世帯では、子育て支援制度や治安・防災面を最優先とし、駅からの徒歩分数を少し延ばしてでも住環境の良さや住まいの広さを優先するのが失敗を防ぐコツです。

 

住む街の条件整理ができたら、実際に住む街を確定させるための行動手順へと進みましょう。以下の3ステップで進めることで、後悔のない選択ができます。

最初に、自分や家族にとって「絶対に譲れない条件」を3つ程度絞り込みます。同時に、毎月の家賃または住宅ローンの支払額の上限を明確に設定しましょう。条件を詰め込みすぎると希望に合うエリアが見つからなくなるため、妥協できるラインも事前に話し合っておくことが大切です。

気になる街の候補が絞られたら、必ず実際に現地へ足を運びましょう。その際のポイントは、「平日の夜」と「休日の昼」というように時間帯や曜日を変えて最低2回は歩いてみることです。昼間は穏やかで見栄えがよい街でも、夜間になると人通りが極端に減って街灯が暗かったり、居酒屋周辺が騒がしくなったりすることがあります。

現地での印象が良ければ、客観的なデータでの裏付けを行いましょう。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」や各自治体のHPで、浸水・土砂災害リスクを確認します。子育て世帯の場合は、自治体の公式HPで認可保育園の空き状況や医療費助成の対象年齢などの行政サービスを具体的にチェックしてください。

 

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Q.1 賃貸物件と購入物件で、住む街の選び方に違いはありますか?

A.1 賃貸の場合は数年単位での住み替えが容易なため、現在の生活利便性や通勤アクセスを重視して選ぶのが一般的です。一方、購入の場合は数十年単位で住み続けることが多いため、建物の耐久性や地盤の安全性(防災性)、将来的な街の価値や売却時のしやすさ(資産性)をより深く考慮する必要があります。

Q.2 予算内で希望の街に住めない場合、どうすればいいですか?

A.2 希望する人気の街の隣駅や、同じ路線で2〜3駅離れた急行が止まらない「各駅停車駅」を検討してみるのがおすすめです。また、最寄り駅からの徒歩分数を「徒歩5分以内」から「徒歩10〜15分」へ広げたり、バス利用が便利なエリアまで範囲を拡大したりすることで、予算内で理想に近い物件を見つけやすくなります。

Q.3 再開発エリアに住む場合の注意点は何ですか?

A.3 再開発エリアは街並みが綺麗で利便性向上が期待できる反面、完成前は周辺相場より物件価格が高く設定されていることがあります。また、工事期間中の騒音や大型車両の通行、将来的に人口が急増して保育園や学校、電車が混雑するリスクも想定しておくことが重要です。

更新日: / 公開日:2018.11.09