「引越し難民」多発の2018年。時期に変化はあったのか?

表1:引越しの日程は希望通りでしたか?(n=725)表1:引越しの日程は希望通りでしたか?(n=725)

2018年の春は、引越し需要の増加と人手不足の影響などで「引越し難民」の発生が問題となった。
例年、新生活に向け引越し需要が高まる3~4月ごろは、引越し会社も繁忙期となる。そのためもともと料金が高くなる傾向にあるのだが、2018年は人手不足や働き方改革の影響で1日に行える引越しの件数が減ったことなどが影響し、例年に輪をかけて料金が高くなったり、場合によってはトラックや人手が手配できずに引越しができないケースが多発したのだ。

今回、過去15年の間に引越しをした人にアンケートを実施。引越し難民が問題となった時期とそれ以外の時期との違いや、引越しに関するトラブルについて調査した。

まず今回の調査対象者がどの月に引越しをしたのか調査した結果は次のとおり。

■引越し月ランキング(n=681。2019年は8月までのデータなので除外した)
1位:3月…16.4%
2位:4月…12.8%
3位:5月…9.3%
4位:10月…8.5%
5位:12月…8.4%
6位:7月…8.1%
7位:8月…7.8%
8位:9月…7.2%
9位:11月…6.6%
10位:2月…6.0%
11位:6月…5.1%
12位:1月…3.8%

やはり3月・4月が1位、2位を占める結果となった。引越した年別に見ても同じ傾向で、2018年についても3月、4月が多いのは変わらなかった。

では、この引越しは希望通りのタイミングだったのだろうか? 調査した結果が表1だ。
2003年~2017年までは7~8割の人が希望通りの日程で引越しを行っている。2018年は、2013~2017年に比べれば「日程は希望通りだったが時間がずれた」、「数日ずれた」という人の割合が増えている。2018年に引越した人の中には、「最初の希望日程では、引越し会社からその時期は無理だといわれ、いったん引越し自体を取りやめた」と、大幅な予定変更を迫られた人もいたようだ。

引越し会社の選び方は?

引越しの見積もりは、Webサイトなどに家にある家財の数や大きさを入力して簡易見積もりを出した後、実際の家を見て本見積もりをとるケースが多く、意外に時間がかかる引越しの見積もりは、Webサイトなどに家にある家財の数や大きさを入力して簡易見積もりを出した後、実際の家を見て本見積もりをとるケースが多く、意外に時間がかかる

引越し時期がずれてしまった人がいるように、希望の時期に引越しを行えるかどうかは引越し会社の状況次第となる。特に2018年に引越した人の中には、何社か引越し会社に連絡を取ったが断られてしまったという人もいるかもしれない。
引越し会社を検討する際は、何社くらいに見積もりをとる人が多いのだろうか。

■引越しの際、何社に見積もりをとりましたか?(n=776)
1位:1社…40.2%
2位:引越し会社は利用しなかった…25.1%
3位:2社…17.5%
4位:3社…12.9%
5位:5社以上…2.8%
6位:4社…1.4%

1社のみで決めた人が多いという結果になった。きちんとした見積もりを出してもらうには一度運ぶものの量を見に来てもらう必要がある。何回も訪問の日程を設定するのは面倒なのかもしれない。
引越し会社を利用せず、自分で引越した人も少なくないようだ。1人暮らしであれば、自家用車で運んだり軽トラックを借りたりして済ませてしまうことも可能だろう。

では、複数社に見積もりをとった場合、どのようなポイントで会社を決める人が多いのだろうか。

■引越し会社を選んだ決め手はなんでしたか?(複数回答)
1位:料金…40.9%
2位:知名度…28.0%
3位:担当者の対応…21.6%
4位:口コミ(評判)…15.7%
5位:その他…6.7%
6位:オプションサービス…6.0%

料金面を重視する人が最も多く、続いて知名度を気にする人が多い結果となった。また、見積もりを作成する担当者の対応を気にする人も一定数いるようだ。

引越し料金を抑えたい…そんなときどうする?

多くの人が重視している引越し料金について調べてみると、表2のようになった。
今回調査した範囲では、2018年の場合、繁忙期である3、4月を避けた5、6月の引越しのほうが、料金を抑えられたようだ。2013年以降を見ると1、2月や8月あたりは少し安めになっているが、実際の料金は荷物の量や引越し距離などの要素によって変わってくるため、あくまで傾向として参考にしてほしい。

とはいえ、転勤などで引越しの時期が選べない場合もある。少しでも引越し料金を安くする工夫はないか、聞いてみた。

先述の引越し会社への見積もりに関するアンケートでも25%の人が自分で引越しをしていたが、その場合、引越し会社に支払う料金が丸々浮くことになり、料金はかなり抑えることができる。
すべて運ぶことは難しくても、運ぶものが少なければ必要な車両のサイズも小さくなり、人手も少なくて済むため、料金も抑えられる。寄せられたアイディアの多くは荷物を少なくするというアプローチのものだった。
引越し先が近ければ「自分で少しずつ荷物を移動」。また「荷造り・荷ほどきは自分でする」、「大きな家具や家電のみ引越し会社に依頼する」という工夫も見られた。
荷造りの前にできることとして、「不要なものは捨てておく」という人も。見積もりに影響するので、不用品処分は極力早めに済ませてしまったほうがよさそうだ。

見積もりの際のテクニックを教えてくれた人も。
「数社の見積もりを、本命の会社に見せる前に何枚か取っておく。本命の営業さんが来た時にすべて見せて、どこまで削れて、どこまで保証してもらえるのか腹を割ってとことん話す」
「複数社の見積もりを取る場合、2社目以降であっても『これが1社目で他の会社の見積もりを控えている』と言うと、他の会社への依頼を止めるために値引きしてくれる可能性が高い」など、複数社に相見積もりを取ることで料金の交渉をしているようだった。
「1社だけにお願いすることを前提に、ファンであることを強調して価格交渉をする」という人も。依頼したい会社が決まっている場合は、参考にしてみてはいかがだろうか。

また、「時期や曜日によってかなり値段が違うので、安い日で調整する」ことのほか、「荷物の到着が1週間後になっても差し支えなかったので、到着が遅くなる分安くしてもらえる引越し会社を選んだ」「日にちのみ指定し、引越し会社の都合のよい時間に来てもらうプランにする」など、タイミングの調整で少しでも料金を抑えるという意見も見られた。

表2:引越し料金はどれくらいでしたか?(n=681 ※2019年は除く)表2:引越し料金はどれくらいでしたか?(n=681 ※2019年は除く)

気を付けたい引越しトラブル。終わったことで安心せず、きちんとチェックを

「入ると思っていた家具や家電が搬入できなかった」というトラブルも。内見の際に、玄関や階段の幅などを確認しておくのを忘れずに「入ると思っていた家具や家電が搬入できなかった」というトラブルも。内見の際に、玄関や階段の幅などを確認しておくのを忘れずに

引越し当日はバタバタと忙しく、思わぬトラブルがつきもの。引越し会社との間でのトラブルはなかったか、聞いてみた。

■引越し当日、トラブルはありましたか?(複数回答)
1位:トラブルはなかった…80.6%
2位:破損・汚損・紛失…6.9%
3位:時間遅れ…5.5%
4位:料金面…3.13%
5位:取り付け忘れ・運び忘れ・下ろし忘れ…2.88%
6位:引越し会社から自分への説明不足…2.75%
7位:その他…2.38%
8位:引越し会社内での連絡・連携不足…2.13%
9位:近所の人への説明不足…0.38%

大多数の人が「トラブルはなかった」と答えた。複数回答としたが、複数のトラブルが起こったという人は少なく、基本的には無事に引越しができた人が多いようだ。

だが、少ないながらトラブルに遭ってしまったという人も…。どのようなトラブルだったのか、聞いてみた。

まず破損・汚損・紛失について。特に多いのが冷蔵庫やタンスといった大きい家電・家具のキズやへこみだ。冷蔵庫・タンスそのものならまだしも、「階段で冷蔵庫を落とされ、階段がかなりへこみキズができた」など、搬入の際にせっかくの新居にもキズが付いてしまったというケースがあった。引越し時には気付かず、後日キズなどを発見し泣き寝入りしてしまった人も見られた。搬入の際にはきちんと養生してもらうこと、また作業終了後はすぐにチェックをすることを心がけたい。

時間遅れに関しては、1日に複数件の引越しを担当する会社が多いため、「到着が多少前後する」と言われることは多いだろう。しかし、「到着時間が4時間半遅れた」「10時に搬入予定が、11時になっても来ず、連絡をしたらトラブルで15時以降になると言われた」など、大幅に遅れてしまうケースがあった。逆に、早く着きすぎてしまったケースもあるようだ。引越しの日は丸一日予定を空けておき、柔軟に対応できるようにしておくのが安全だろう。

そして料金については、「料金が最初の見積もりより2度も上がった」「比較的高く感じたので、金額交渉で少しもめた」という人がいた。
見積もりはあくまで見積もりのため、いざ実際に作業をしてみるとその通りにはいかない可能性はある。なるべくズレを少なくするには、見積もりをとる際に搬出する家具・家電の数やサイズを正確に伝えることが一つの方法だ。引越しが多い人は、家の中の家具・家電リストを作っておくと楽かもしれない。


引越しはお金も時間もかかる作業。トラブルなく無事に終えられるよう、事前にいろいろなことを想定して備えておくと、余裕をもって当日を迎えられそうだ。


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【調査実施期間】
2019年9月13日~9月14日
【調査対象者】
2003年~2019年までの間に引越しをした19歳~65歳までの男女
【調査方法】
インターネット調査
【有効回答数】
779サンプル

※データ使用や詳細データのお問合せはhomes-press@LIFULL.comまでご連絡ください。

2019年 11月05日 11時05分