男女400人を対象に、鍵のトラブルに関するアンケートを実施
大切な物を守るため、私たちにとって鍵はなくてはならないものだ。その対象は一戸建て、集合住宅などの住まいに限らず、クルマや金庫など多種多様だ。
一方で、鍵があるがゆえにトラブルになることもある。家に入ろうとした瞬間に「あれ、鍵がない!? 中に入れない!」といった問題だ。
日本錠前技師協会認定の資格取得スクール「鍵の学校ロックマスター養成講座」が、20代から50代の男女400人を対象に、鍵のトラブルを経験したことがあるか、などについてのアンケート調査を行った。その結果と同スクールに聞いたトラブル対処法などを紹介しよう。
鍵を無くすケースはお酒を飲んだときが多い
アンケート結果によると36%の人が鍵のトラブルを経験している。具体的には「鍵を無くして自宅や会社のドアが開けられなくなった」(43.1%)、「クルマやバイクのキーを閉じ込めてしまった」(36.8%)、「鍵が壊れて自宅や会社のドアが開かなくなった」(23.6%)といったトラブルが上位を占めている。なかには「海外の新婚旅行中にレンタカーの鍵を閉じ込めてしまった」というレアケースもあった。
鍵を無くすケースは、年末年始やお盆といったお酒を飲む機会が多いシーズンに起こりがちだそうだ。お酒好きの人は十分気を付けたい。
鍵のトラブルにあった人の多くは鍵屋さんに対処を依頼している。アンケートではその時のエピソードも紹介している。
・「夜中の3時に開けてもらって助かった」(女性/24歳)
・「無くしたのは特殊な鍵だったが、すぐに開錠。鍵屋さんはやはりすごいと思った」(男性/53歳)
・「鍵を車内に残したまま子どもを閉じ込めてしまったとき、開けてくれた鍵屋さんが天使に見えた」(男性/41歳)
・「鍵穴を見ただけで鍵を作ってしまうのはさすがです」(女性/39歳)
電子キーなどハイテクキーのトラブルが増加
最近は鍵もハイテク化し、新たなトラブルも増えている。
たとえばカード式などの電子キーのトラブル。鍵といっても中身は電気製品なので、カードを読み取らないといった故障がないわけではない。
その対処方法は、製品によって異なるので、近所の鍵屋さんでは対応できない場合もある。持ち家の場合はメーカーに、賃貸住宅の場合は管理会社へ連絡して専門の鍵屋さんに来てもらうようにしよう。
とはいえ「鍵の学校ロックマスター養成講座」によると、読み取らない原因の多くは、電池切れだそうだ。電池交換は家の内側で行うようになっているので、外出後に気づくとやはり専門の鍵屋さんに来てもらうことになる。そうならないために多くの電子キーは、電池が切れる数日前からアラームがなるなどで通知しているはずだ。電池交換の目安は、玄関の種類や使用頻度によって異なるが1年前後。しかし、「まだ大丈夫」とは思わずに早めに電池交換をしたい。
ディンプルキーは防犯上マストアイテム
上記はおもに自分自身が原因となるトラブルだが、もっとも心配なのはピッキングなどによる防犯上のトラブルだろう。
ピッキング対策として注目されているのが、ディンプルキーだ。これはキーの表面に深さや大きさの異なる凹みをつけてある鍵。凹みの配列組み合わせが1000億通り以上と多いため、ピッキングしにくいといわれている。
「鍵の学校ロックマスター養成講座」にその実力を聞いたところ、たとえプロの鍵屋さんでも開錠は非常に難しいそうだ。
ピッキングをする人間は、開錠までに5分以上かかると犯行を諦める傾向がある。ディンプルキーならほとんどのケースで開錠まで5分以上かかる。まして最近普及している2ロック式なら2カ所を開錠しなければならないので、はじめから狙われることは少ないそうだ。ディンプルキーの防犯効果は非常に高いといえるだろう。
ただし、最近の窃盗犯はそのことを知っている。そのため窓ガラスを割るなどの手口で侵入するケースが増えているのだ。
防犯のためには鍵をディンプルキーにすると同時に、窓ガラスを割れにくい防犯ガラスにする、または防犯フィルムを貼るといった二重の対処が必要だろう。
取材協力:鍵の学校ロックマスター養成講座
http://www.lockmaster.jp/content/
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