柄物のレースで色や光を楽しむ
窓からの光は、心地よい気持ちをもたらし体のスイッチを入れてくれる。
ステイホームが長くなると、光を浴びること、光をコントロールして体を休めること、家の中でも自然を感じてリラックスする空間を作りだすことが大切になる。
光を取り入れながら外から見えにくくしたり、紫外線や暑さを軽減したり臭いを吸着するなどの、機能付きカーテンが充実してきている。またリモート会議の背景や空間の間仕切り。外出を控え、昼間のシアタールームを作りたいときや、反響しがちな音を軽減したいときなどにも、カーテンはアイデアイデア次第で便利に取り入れることができる。
カーテンは、レースと呼ばれる透過性のある生地と、ドレープと呼ばれる厚手の生地からなる2つの組み合わせが基本となる。縫製を施したスタイルもあるが、ここでは最近人気のシンプルに光や柄が楽しめるレースや、フックやマグネットなどの小物を利用した気軽に楽しめるスタイルなど、知っていると便利な機能や窓周りのアイデアについて紹介しよう。
最近は、光を適度に取り入れつつ外からの視線を軽減する、レースのように透過性のあるハーフシアーのカーテンも人気である。また、色の表現も繊細で、薄手の生地にプリントされる水彩画のようなものもあり、適度に光を通しつつ外からの視線を遮ってくれる。多色でもデジタル印刷による淡い色のものなら派手すぎず、光を通した絵画のように柄を楽しむことができる。
あえてレースを部屋内にして、夜厚手のドレープを閉めているときにも柄が楽しめる組合せで吊ってもよいであろう。レースの柄に色がある場合は、重なることにより色が過度に強調されないようにするとよい。また、柄の部分がオパール加工などで白く残り地の部分が透過しているレースなら、色物のドレープと合わせて柄が浮き立つようにしても楽しめるだろう。
部屋でくつろぎたい、光を取り入れながら視線や熱を遮る便利な機能
家での時間が長くなり、部屋でくつろいで過ごしたい、そんなときには柄からもれる光や影を楽しんでみてはいかがだろう。レトロな柄のレースのカーテンは、お洒落な影を作り出し部屋にくつろいだ雰囲気をもたらしてくれる。
家にいると隣の視線が気になることもある。光を取り入れたいが外から室内の様子が見えないようにしたい、そんなときは写像機能付きレースや、透過性のあるハーフシアーのカーテンで、適度に光を取り入れながら視線を遮ってもいいだろう。
寒暖の差も以前より厳しくなってきている。空気層が多いと遮熱の効果も向上する。遮熱、写像、UVなどの効果を十分に発揮させるには、窓に張り付くようなスタイルは避け、生地のボリュームをとるとよい。冷暖房の熱効率を上げ地球環境に配慮するためにも、カーテンは窓をしっかり覆うように掛け、外気の影響を受けにくくするとよい。
最近は清潔に保つことも気になる。ウォッシャブル機能や花粉をキャッチして部屋への侵入を防いでくれるもの、消臭や抗菌・抗ウイルス機能のものもある。光を取り入れながら機能を使ってプライバシーを確保し、必要な機能を組み合わせて自然をうまくコントロールして、おうち時間を快適に過ごすとよいだろう。
気ままにスタイリングを楽しむ
縫った布を好みのマグネットやクリップで自在に操りスタイリングしてみてはどうだろう。
カーテン用クリップやマグネットを使えば、レディメイドの布を窓に合わせて折り曲げ、長さを調節して吊るすことができる。同じ布をソファに掛けてみたり、ベッドスローとして楽しんでもいいだろう。好みに合わせて自由にボリュームを付けたり長さを決めて、その日の気分で好きな布をアレンジし、部屋の雰囲気を気軽に変えて楽しむことができる。
折り曲げて長さを調節すれば、賃貸や引越しが多く窓のサイズが定まらない場合も、丈が足りないカーテンで不釣り合いなインテリアになってしまうのを避けることができる。マグネットタッセルを使用して挟めばアクセントにもなり、ピーコックスタイルという真ん中でたくし上げた印象的なスタイルカーテンや、裾を裏返したラフなスタイルを楽しむこともできる。
カーテンの素材には、主に天然のものと合成繊維によるものがある。天然素材は自然な風合いがある。リネンやコットンは吸・放湿性があるが収縮の懸念がある。ウールは保温・保湿効果があり、絹は光沢があり軽くて発色もよい高級素材だが、摩耗や水や光に弱い。合成繊維ではポリエステルがカーテンでは多く、丈夫で寸法安定性がよく洗濯もできるが、静電気を生じやすく埃が付きやすい。その他にアクリルや、水に弱いナイロンなどの合成繊維がある。レーヨンは絹のような光沢がある再生繊維で水に弱い。
ペットボトルや端材による再生繊維や、海洋植物や竹などによる持続可能性を考慮した繊維も増えている。それぞれの特徴を考慮して素材を吟味し、用途や好みに応じて選ぶとよいだろう。
リモート会議の背景や空間の仕切りに、光をコントロールしてぐっすり眠りたい時やシアタールームにも
リモート会議の背景や空間の間仕切り、外出を控えての昼間のシアタールームを作りたいときや、反響しがちな音を軽減したいときなど、カーテンは必要に応じて開閉でき、アイデアによりさまざまなシーンづくりをサポートしてくれる。
光をコントロールしたいときは遮光機能のものを選ぶとよい。おうち時間も長くなり家でのプライバシーは大切だ。遮光には等級があり、室内の人影が外からわからない程度にプライバシーを確保したいときには2級か3級、光をしっかり遮ってぐっすり眠りたいときや、シアタールームとして部屋を多機能に楽しんでみようというときには遮光1級を選ぶとよいだろう。
好みの生地に遮光機能が付いていない、そんなときには裏地を付ける方法もある。裏地を付ければ選択肢も広がり、生地も二重になり遮熱やUVカット機能も向上する。後から遮光性を付けたいときにはカーテンのサイズに合わせてワンタッチで取り付けられる裏地を縫製してくれる店もある。またカーテンはどうしても光を浴びるので、変色が気になるときは耐光生地から選ぶとよいだろう。
自然に包まれるような柄を楽しむ
まるで草原で過ごしているように、家に居ながら自然が感じられるカーテンはいかがだろう。
ステイホームで室内での時間が長くなると、人は自然の木や草花に触れたいという気持ちが表れる。都市生活をする人も多く自然との距離が生じ、またワンルームマンションなど、限られた窓しかないといった場合もあるだろう。
そのようなときは、風景や情景を取り入れ、自然とのつながりを感じさせてくれるバイオフィリック・デザインをとりいれてはどうだろう。 たとえ本物の木や花でなくプリントであっても、室内にやすらぎの効果をもたらしてくれるだろう。
風に舞う植物の柄や透過する光は、明るく楽しい気持ちを引き出してくれる。夜は必要に応じて遮光カーテンのドレープで光を遮りぐっすりとした睡眠をもたらしてくれるようにして、昼は自然を感じさせてくれるくつろいだ雰囲気のレースのカーテンで柄や光を楽しみ、心も体もオン・オフが切り替わるようにするとよいであろう。
ナチュラルなベージュや緑の植物柄、カラーレースも豊富に出ている。ブルーグリーンのカーテンで好みの北欧調インテリアを楽しんでみたり、思い切った色や幾何学柄でシンプルモダンなスタイルを楽しんでもいいだろう。日本には四季があり、寒暖の差もある。秋冬と春夏で変化を付けて、季節を楽しんでみるのもいいだろう。
カーテンは手軽にかけ替えられるインテリアの一つである。機能を活かして住まいの質を向上させ、好みのスタイルや色柄で、おうち時間をより快適にして楽しんでみるとよいだろう。
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