積水ハウス株式会社は5月11日、同社の施工部門である積水ハウス建設ホールディングス株式会社が112人の社員工(クラフター)を採用したことを発表した。同社は2024年から3年連続で100人超の社員工を採用しており、2026年4月1日時点で683人の社員工が在籍している。今後も積極的な採用活動を継続していく考えであり、2033年4月時点で社員工1,000人体制を目指す。建設技能者の高齢化や若年就業者の減少が深刻化する中、将来を見据えて人材を確保していくことによって施工力の強化を図る。
【今回ピックアップするニュース】
積水ハウス建設HD、112人の社員工を採用=3年連続100人超を達成、33年に1千人体制へ
建設技能者の高齢化や若年就業者の減少が深刻化
積水ハウス建設は採用とともに育成にも力を入れており、採用した社員工は訓練生として訓練校に入校。講師役のトレーナー1人につき少人数の班で訓練を行い、半年かけて社員工として必要な基礎・建方(外装・躯体)・内装の基礎技術を習得。修了後は、現場での実践で技術を磨くことになっている。
ある地方ビルダーの社長によると、「ここ数年はあらゆる業界が人手不足の状態であり、これまでであれば採用しなかったレベルであっても採用に踏み切らざるを得ない状況」と語る。ますます深刻化する人材の争奪戦おいては、「社員の給料をアップできる体制にするためには、粗利率が十分に取れる足腰の強さが必要だ」と強調する。日本では大工職人の数が減少傾向であり、2030年には2023年の30万人から約20万人まで減少するとの予測もあり、ますます人材の確保および育成が必要になってくるといわれている。
その一方で、施工管理者の減少も深刻であるというのが建設現場の声である。背景には、建築・土木系の大学の志望者が年々減少傾向にあり、採用にも大きな影響を及ぼしていることがあるという。結果として、建築業界全体の管理技術者の高年齢化が深刻となっている。
大東建託株式会社は建築・土木を志望する学生が減少しているなかで、施工管理業務の担当者や現場監督などの人材確保についての対応に注力している。大学卒業者だけではなく高校卒業者をはじめ、ウズベキスタンのタシケント国立工科大学やインドネシアのシンガプルバンサ・カラワン大学の学生の採用や、日本で現場監督経験のあるミャンマー人の中途採用にも着手。そのほか育成に特化した「係長制度」の導入に取り組むようになった。さらには働き方改革にも取り組んでおり、DXの推進による効率的な検査の採用によって、仕事量の安定と休日が取りやすい環境を目指している。
荒 潔の一戸建てニュースピックアップについて
住宅産業新聞記者の荒 潔氏が、一戸建ての業界に関わる方なら知っておくべきという観点でニュースを厳選し、豊富な経験に基づくコメントとともに伝えるコーナー。業界関係者はもちろん、一戸建てを探す人にとっても、重要な動きを理解できるほか、新たな視点を得ることができるはずだ。




