約1,500坪の敷地に、サーファーのためのクラブハウス、賃貸住宅、分譲住宅を建設
千葉県長生郡一宮町。日本有数のサーフスポットとして知られる外房の町だ。東京五輪のサーフィン競技の会場となったことで、その名を知った人も多いだろう。
一宮町は「サーフィンと生きる町。ICHINOMIYA」をスローガンに、サーファー誘致の取組みを行うなど「一宮版サーフォノミクス」を総合戦略として掲げ、過疎化が進む外房エリアの中でも活気のある町として注目を集めている。
そんな町に、2020年秋に誕生した約1,500坪のサーファーズタウンが「PARASOL - The Surfside Village ICHINOMIYA」(以下、PARASOL)。カフェとコワーキングスペースを有する「クラブハウス」、24部屋ある賃貸住宅「アパートメント」、そして分譲住宅「レジデンス」の3つの施設で構成されている。
スマートハウスの推進など日々暮らしやすい数々の設備を導入し、二拠点生活、移住、サーフィンを楽しむための拠点ともなっている「PARASOL」を取材してきた。
東京都内からの移住者が多い一宮町。通勤の便の良さも魅力
「PARASOL」の開発を行ったのが、不動産ディベロッパーの株式会社インヴァランス。代表取締役の小暮学さんにお話をお聞きした。
「上総一ノ宮駅から伸びる道と九十九里ビーチラインが交わる、一宮町で一番有名な交差点の近くのこの土地を紹介されたのが2019年の秋。サーフィンで有名な町ですし、大きなサーフィンの大会を毎年開催したり五輪を誘致したりするなど、ある意味サーフィンは一宮町の産業みたいなものです。関東のサーファーで『一宮』を知らない人はいないでしょう。
私自身サーファーで、以前から一宮町に別荘を持っています。この場所で開発を行うとしたら、サーフィンをコンセプトから外すことは考えられませんでした。サーフィンの文化、カルチャーを取り入れた形で、サーフサイドビレッジをつくりたいと考えました」と小暮さん。
交通の便の良さも、移住や二拠点生活を送る上での一宮町の魅力のひとつ。最寄りの「上総一ノ宮」駅から東京駅まで特急で約1時間。快速で約80分。しかも快速は始発駅だ。圏央道が開通したことで、車で東京都内や神奈川方面との行き来もしやすくなった。
「町長さんとお話をした際にお聞きしたのですが、一宮町は移住者が多い町とのこと。しかもリタイアした方ではなく、20~40代の移住者が多く、一番多いのが30代。近年は通信環境が整いリモートワークが負担にならない環境が整備されてきましたし、移住や二拠点生活をするのにとても可能性がある場所だと感じています」
コンシェルジュ機能を持たせたクラブハウスの設置など、ソフト面にも配慮
「PARASOL」は、カフェとコワーキングスペースを有する「クラブハウス」、24部屋ある賃貸住宅「アパートメント」、そして分譲住宅「レジデンス」の3つの施設で構成されているのは前述したとおりだ。
その中で、一足早く2020年9月にオープンしたのがクラブハウス。食事ができるほか、2階にはコワーキングスペースを設置。居住者向けにインターネットで購入した商品の受け取りやハウスクリーニングの取次などを行うコンシェルジュ機能も有し、セカンドハウスを所有する際の管理の不安を払拭している。
「レジデンスを購入された方には朝食の配達も行います。ゴミ集積所も備えていますので、曜日や時間を気にすることなくゴミ出しも可能です。リラックスして過ごす場所で、ゴミ出しや宅配便の受け取りなどの心配はさせたくないですからね」
2021年5月にオープンしたアパートメントは24部屋中20部屋ほど入居済とのこと。
「アパートの入り口周辺に外部シャワーを設置し、1階の部屋は外からベランダを通って室内に入れるようになっています。2階の部屋は玄関から浴室まで、濡れても問題のない床材を使用するなど、サーファーの入居を考えた仕様や動線になっています。2階は勾配天井にして開放感を出しているのも特徴です。アクセスがいいためか1階が人気ですね。
入居者は、近隣に住んでいるサーファーの方のほか、都内に住んでいるサーファー仲間が何人かで借りて、サーフィンを楽しむための拠点にしている方などもいらっしゃいます」
レジンデンスは全19区画用意。しかし、2区画や3区画購入する人がおり、最終的には11区画になったという。間取りは、オーダーメイドの「CUSTOM(カスタム)」、夫婦や単身者向けの開放感あふれる平屋の「FLAT+(フラットプラス)」、建物の中にガレージを組み込み、家の前に遊び心を刺激する広々としたスペースをつくった「PLAY(プレイ)」、十分な生活スペースを確保したゆとりの住まい「LIVIN’(リヴィン)」の4つのタイプを用意。2021年11月頃から着工が始まる予定となっている。
IoT技術を駆使したスマートホームが、安全で快適な暮らしを支える
「PARASOL」のレジデンスとアパートメントは、より安全で安心、かつ快適に暮らせる「スマートホーム」化されているのも特徴だ。
スマートホームとは、「IoT技術を活用して、家の中にある家電や防犯設備、各種端末などを常時ネットワークに接続した住宅」のことで、今までの生活をより便利にアップデートすることを目指した住宅。同社が都内で手掛けた物件ではスマートホームを積極的に推進し、スマートライフ・プラットフォームを提供する会社を設立するなど、スマートホームには積極的に取り組んできた実績を持つ。
「全室がスマートホームになっています。任意のパスワードでロックを解除できるなど、カギを持ち歩く必要がありません。アプリを使って屋内カメラやエアコンの操作、浴槽のお湯張りなども可能です」と小暮さん。
海からの潮風による塩害や湿気を防ぐための部屋の換気も、現地に訪れることなくエアコンの遠隔操作が可能。別荘や二拠点生活で不在であることを知られないために、定期的に照明をつけ、在宅しているような演出も可能だ。
さらに、給湯器からエアコン、カーテン、照明、床暖房の操作にいたるまで、外出先からアプリを使ってコントロールが可能。アプリでスマートロックを操作できるため、カギのかけ忘れや急な来客にも対応でき、開閉の通知も受け取れる。ウェブカメラで室内の様子が確認できるのも安心材料だろう。日々の暮らしをより快適にするほか、二拠点生活や別荘など、不在時間が長い住居としての利用でも、大きな安心につながるはずだ。
地域との共生は不可欠。町を発展させるパートナーとしてコミュニティに溶け込む
お話をうかがった、株式会社インヴァランス 代表取締役の小暮学さん。「アパートメントの入居者にアンケートを取ったところ、『クラブハウスに行くとサーファーがたくさんいて、その日波の話ができて楽しい』『波乗り、食事、仕事の一日のルーティンがここで完結する』『このエリアで一番いいスポットになっています』などと、好意的なコメントが多く嬉しく思いました。今後も人生を豊かにする開発に携わりたいと思います」2021年秋から工事が始まる予定のレジデンス以外の、クラブハウスの開業とアパートメントが稼働し、順調なスタートを切った「PARASOL」。開業にあたって配慮したことや、手応えをお聞きした。
「地元の方との融合や、接点を持つことがとても重要だと考えています。一宮は決して大きな町ではありません。いかにコミュニティに溶け込むかが大切で、クラブハウスで提供する食事の食材は地元の物を使うなど、地元の方とのつながりや地域振興も念頭に置いています。
デザインに関しても、町並みをリードする見映えのする建物をつくりたいと考えました。海岸沿いにお洒落なレストランやカフェが点在していますが、町全体として湘南や鎌倉のレベルにまでは洗練されていないでしょう。地元に溶け込むために一足先にクラブハウスをオープンさせたのですが、周辺で一番熱い『映えスポット』になっているようで嬉しいですね。
コロナ禍によって、ライフスタイルを見直す人が増えていることでしょう。東京近郊で2拠点生活に適した土地があれば、開発も視野に入れて検討したいと思います。自分らしい文化的な生活を送りながら、仕事にもしっかり取り組む。そのような生活を提案していけたらいいなと思います」と小暮さん。
在宅ワーク化が進むなど、コロナ禍によって働き方が大きく変わったこの1、2年。二拠点生活、移住、家族で過ごす時間をより大切にした暮らしなど、今後はライフスタイルにも大きな変化が現れるだろう。仕事をしながら、生活の満足度をより高める豊かな暮らし。「PARASOL」はそのひとつの可能性を示してくれたといえそうだ。
■PARASOL
https://parasol.tssv.jp/
■取材協力/株式会社インヴァランス
https://www.invalance.jp/
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