恋人や友人、兄弟などと二人暮らしをする場合には、生活費の支払いなどでもめてしまわないためにも、事前に必要な費用やその内訳を知っておくことが大切です。

あらかじめ相場を把握していれば、きちんと金銭的な計画を立てることができ、協力して円満な生活を送れるようになります。

今回は、二人暮らしの水道・光熱費に焦点を当て、平均額や節約のためのポイントを紹介していきます。
二人暮らし物件都市ガスが使える物件オール電化に対応した物件

二人暮らしの水道・光熱費の平均額

 

金銭的に安定した生活を送るためには、毎月かかる水道・光熱費を把握しておくことが重要です。ここでは、水道・光熱費を左右する要因や、二人暮らしに必要な費用の平均額について詳しく見ていきましょう。

 

◆季節

 

光熱費は毎月一定の料金で安定するわけではなく、季節によって大きく異なります。

 

たとえば、夏は冷房、冬は暖房の使用によって電気代が高くなりやすく、さらに冬には給湯の量が増えることでガス代が高くなりやすいといった傾向があるのです。

 

◆生活スタイルや住まいの設備、住んでいる地域

 

また、生活スタイルや住まいの設備、住んでいる地域も光熱費を左右する要因のひとつとなります。

 

たとえば、在宅勤務・リモートワークなどで家にいることが多ければ電気代が高くなりやすく、寒い地域ではガス代が高くなりやすいといった具合です。

 

そのため、自分たちのライフスタイルをきちんと把握したうえで、無理のない節約方法を考えることが大切となります。

 

総務省統計局の「2019年度 家計調査」によれば、二人世帯の水道・光熱費の平均額は1ヶ月あたり1万9,599円となっています。

 

このうち、もっとも大きな金額にあたるのは電気代の9,654円であり、次いでガス代が4,488円、上下水道料が4,098円、その他光熱費が1,359円です。

 

注意すべき点として、このデータは1年間の平均額を1ヶ月あたりに直して計算した値であり、実際の光熱費は月ごとに大きく変動します。

 

一般的に光熱費は冬のほうが高くなりやすく、たとえば2020年1月の平均額は2万3,296円、2020年7月の平均額は1万5,811円と大きな差があるのです。

 

参照:総務省「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯(2019年)」/用途分類(水道・光熱【円】)、電気代【円】、ガス代【円】、その他光熱【円】、上下水道料【円】、総務省「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯(提供期間:月次)」/用途分類(水道・光熱【円】)

 

家計調査のデータによれば、2019年の単身世帯の水道・光熱費は、平均で1ヶ月あたり1万1,652円となっています。つまり、一人暮らしよりも二人暮らしのほうが水道・光熱費はかかるものの、単純に2倍になるわけではありません。

 

そのため、それほど大幅ではないものの、別々に一人暮らしをするよりも二人暮らしのほうが、水道・光熱費は抑えられるといえます。また、家賃や食費などの面から見ても、二人暮らしのほうが金銭的にお得なケースが多いでしょう。

 

参照:総務省「家計調査 家計収支編 単身世帯(2019年)」

二人暮らし物件 都市ガスが使える物件 オール電化に対応した物件

水道・光熱費の支払い

 

水道・光熱費は家賃とともに、毎月かかってしまう生活コストです。そのため、どちらか一方に負担が偏ってしまえば、思いがけないトラブルのもととなることもあります。

 

お互いへの配慮を忘れず、きちんと支払いのルールを決めておくことが大切なのです。ここでは、よく起こりがちなトラブルの事例を挙げながら、解決するためのポイントを見ていきましょう。

 

水道・光熱費の支払いについて、細かな話し合いが面倒な場合は、お互いに折半することが一般的だといえます。しかし、どちらかの口座から引き落としになっている場合、もう一方がうっかり支払いを忘れてしまうケースも少なくありません。

 

そうした状況が続いていけば、やがてはもめ事に発展してしまうこともあります。そのため、不満をため込んでしまわないためにも、口座から引き落とされる側は何かあれば、変に遠慮をしたり我慢をしたりせず、相手に伝えることが大切です。

 

お互いの条件によっては、支払う割合を調整する必要もあります。たとえば、部屋で過ごす長さが両者で明らかに異なる場合、単純な折半では家を空けている機会の多いほうが不満を感じてしまうケースもあるのです。

 

そうした場合には、お互いのライフスタイルに合わせて支払いの割合を相談しておくことも大切です。また、在宅での仕事が中心の人や出張の多い人など、仕事の状況から判断してみるのもひとつの方法だといえます。

 

トラブルにならないためにも、水道・光熱費の支払いについては事前に相談しておき、状況に合わせて柔軟に判断することが重要です。たとえば、恋人同士や兄弟姉妹であれば、収入の多いほうが少し負担額を大きくするといった方法もあります。

 

また、家事を負担する代わりに、水道・光熱費の負担額を少なくするというケースも少なくありません。

 

円満な二人暮らしを続けていくためには、水道・光熱費の支払いルールを決めておくとともに、効率的な節約を心がけることも重要です。ここでは、水道・光熱費を削減するために見直すべきポイントについて見ていきましょう。

 

家計調査で見たとおり、水道・光熱費のなかでもっとも大きな割合を占めるのは電気代です。そのため、まずは電気代の節約に目を向けることが大切となります。

 

特に、消費電力の大きなエアコンは利用時間を減らしたり、設定温度を見直したりすることがポイントです。また、こまめにフィルターの掃除をして、冷暖房効率が下がらないように心がけましょう。

 

暖房便座付きトイレの場合は、必要のない時季はプラグを抜いたり、ふたを閉めておいたりすることも電気代の節約において効果的です。ひとつひとつの効果は目に見えなくても、年間で考えれば大きな節約につながります。

 

そのうえで、電気料金については、契約先や契約内容を見直してみるのもひとつの方法です。

 

水道代はトイレとお風呂の利用だけで、全体の約60%を占めているといわれています。

 

トイレで流れる水の量を調整するグッズや節水シャワーヘッドなど、市販の節水グッズを利用するだけでも一定の効果が得られるため、必要に応じて検討してみましょう。

二人暮らし物件 都市ガスが使える物件 オール電化に対応した物件

ガス代

 

ガス代を見直すにあたっては、使用するガスの種類について知っておくことも大切です。ここでは、プロパンガスと都市ガスの料金を比較してみましょう。

 

都市ガスとプロパンガスでは、料金設定に違いがあり、一般的には都市ガスのほうが安く済みます。その理由は、これまでに使用されてきた料金システムに違いがあるためです。

 

プロパンガスはガス会社ごとに自由な料金設定が可能であり、人件費などもかかりやすい面から、地域によって価格が高くなることがあります。

 

一方で都市ガスは、2017年の4月まで一定の基準をもとに料金を設定する「総括原価方式」が使用されていたため、あまり価格に開きはありません。そのため、都市ガスのほうがよりガス代を抑えられるのです。

 

都市ガスとプロパンガスには互換性がなく、両者の間で同じコンロや給湯機などを使用することはできません。また、都市ガスは入居者個人で利用する会社を選べるものの、プロパンガスは大家さんや管理会社がまとめて契約を行います。

 

そうしたことから、入居後にガスの種類を変更することはできないため、事前に確認しておくべきだといえます。

 

  • 2019年度の家計調査によれば、二人暮らしの水道・光熱費の平均額は1ヶ月あたり1万9,599円
  • 季節や生活スタイルによって、水道・光熱費は大きく変動する
  • 支払いは折半が一般的であるものの、状況に応じて負担割合や支払い方法を話し合うことが大切
  • 光熱費のうち、もっとも大きな割合を占める電気代の節約が鍵
  • ガスは都市ガスとプロパンガスの違いを押さえたうえで、入居前に確認しておく
二人暮らし物件 都市ガスが使える物件 オール電化に対応した物件

公開日: