マンションの最上階は防犯上安全なイメージがありますが、実際には空き巣が狙いを絞りやすい“穴”が潜んでいることに注意しなければなりません。

実際、最上階の部屋に侵入されたという事件も起こっており、油断していると被害を受けてしまいます。

そこで今回は、空き巣に狙われやすいマンションや部屋、人の特徴を挙げて、防犯対策として有効な方法をお伝えします。
最上階のマンションを探すセキュリティ・防犯対策が充実した物件

マンションの最上階

 

高層階や最上階は防犯上安全に感じますが、空き巣が屋上に侵入し、そこからロープや外壁の段差などを利用して最上階の部屋に入り、犯行に及んだという例も存在します。

 

屋上への侵入を許すと、真っ先にターゲットになるのは真下にある最上階の部屋です。ベランダを経由して窓から空き巣に入られるというリスクに備えなければなりません。

 

そういった侵入経路に注意は必要ですが、屋上からの侵入は空き巣にとっても命がけであるため、高層階は窓から侵入される確率が低層階よりも下がります。

 

警視庁が発表した「平成30年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」によると、4階建て以上の中・高層住宅への空き巣の侵入手段は、鍵の閉め忘れによる「無締まり」が45.4%でトップを占めています。

 

つまり4階以上の部屋に住むと、窓から侵入される確率は下がり、戸締りに注意するだけでも空き巣被害に遭う確率を減らせるのです。

 

また、安心材料のひとつとして「オートロック」と「角部屋」がありますが、これを過信することはできません。

 

オートロックは人の往来が多い場合は機能しなくなり、角部屋もベランダの近くに木や設備の屋根といった足場となるものがある場合には狙われやすくなってしまいます。

最上階のマンションを探す セキュリティ・防犯対策が充実した物件

空き巣に狙われやすいマンション

 

4階以上の部屋に住めば、窓からの侵入を予防しやすくはなりますが、確実に安全と言い切ることはできません。

 

それではどのような形で防犯対策を行うと効果的なのか、空き巣から狙われやすいマンションの特徴と併せて解説します。

 

警視庁の統計では、空き巣の侵入経路として最も多いのは「窓」であり、全体の56.8%を占めています。

 

この場合、ベランダから無施錠の窓やドアを開けたり、ガラスを破ったりして侵入することが多く、その際に犯人が警戒することのひとつがベランダへの侵入を目撃されることです。

 

そのため、通りがかった人から警察に通報される可能性が低い、周囲の人通りが少ないマンションは狙われやすくなります。

 

なるべく見通しが良くなるようにベランダに観葉植物などは置かず、可能であれば防犯ガラスに替えるとより被害を減らせるでしょう。

 

侵入窃盗の手口は空き巣だけでなく、在宅中に侵入される「居空き(いあき)」、就寝中などの夜間に侵入される「忍込み(しのびこみ)」も含まれます。

 

家に人がいることを分かっていながら侵入するとなると、住人は男性よりも力の弱い女性のほうが犯人にとって遭遇時のリスクを減らせるので、セキュリティが甘く、女性専用の物件があれば狙われやすくなります。

 

まずは玄関やベランダの窓、浴室の窓などあらゆる侵入経路の戸締まりを行い、在宅中はチェーンもかけて、被害を受ける確率を下げましょう。

 

ベランダに男性用の下着を干すというカムフラージュも、古典的ながら有効です。

 

共用エントランスがオートロックタイプのマンションはセキュリティが優れていますが、これを過信して部屋の玄関や窓に鍵をかけ忘れてしまう住民も少なくありません。

 

一度マンション内に侵入されると、高層階であろうと関係なく、無施錠の部屋を探されてしまうため、特に玄関の戸締まりは必ず行いましょう。

 

マンションに接するように、大きな木や電柱があったり、ゴミ捨て場やカーポートなどの施設があったりすると、足場代わりに使われてしまうことがあります。

 

このような足場のある場所から近い部屋に住んでいる人は、特に警戒して戸締まりを行いましょう。

 

足場からの侵入は夜間に行われることも多いので、センサーライトを設置したり、部屋の電気をつけっぱなしにしたりすることも有効です。

 

マンションの入り口に監視カメラがついていなかったり、オートロックがなかったりするマンションは、泥棒から見れば隙だらけです。

 

こういったマンションに住む場合は、ダミーでも構わないので防犯カメラをベランダにセットしたり、「防犯カメラの録画中」などと書かれたステッカーを貼ったりすると、空き巣のターゲットになりにくくなります。

空き巣に狙われやすい部屋

 

マンションそのものの防犯性能が高くても、部屋が無防備な状態では意味がなく、空き巣に狙われてしまいます。

 

泥棒から家を守るためにできる防犯対策にはどんなものがあるのかを理解して、空き巣が避ける家を目指しましょう。

 

これまで説明してきたとおり、マンション内に侵入した泥棒は、ランダムに鍵をかけていない部屋を探して侵入しようとすることがあります。

 

鍵をかけていない部屋は真っ先に被害に遭うため、ベランダの窓も含めて戸締まりには十分に気をつけましょう。

 

空き巣は人がいなさそうな部屋をターゲットにするので、留守にしていると見破られないように対策をしましょう。

 

夕方以降にも洗濯物が干したままになっていたり、19時~21時頃の時間帯に電気がついていなかったりすると留守だと悟られてしまいます。

 

洗濯物は外に干しっぱなしにせず、日が暮れる前に取り込み、帰りが遅くなる際は電気をつけっぱなしにしておくようにしましょう。

 

低層階の部屋は、高層階と比べてベランダも侵入経路として利用される確率が上がるので、1階~3階に住んでいる人は要注意です。

 

泥棒は人目につくのを嫌うので、泥棒が隠れることのできる死角をつくらないように、背の高い観葉植物などをベランダに置くことは避けましょう。

 

日中もカーテンが閉まったままの部屋は、不在の可能性が高いと判断されやすく、泥棒に狙われるリスクが上がります。

 

レースのカーテンを取り付けて、日中は通常のカーテンを開けておくことによって、在宅の可能性が高いと泥棒に錯覚させ、被害を免れやすくなります。

最上階のマンションを探す セキュリティ・防犯対策が充実した物件

空き巣

 

最後に、空き巣に狙われやすい人にはどんな特徴があるのか、対策と併せてチェックしましょう。

 

これから紹介するタイプに当てはまる場合は、知らぬ間に空き巣から目をつけられてしまっているかもしれないので気をつけてください。

 

住民のライフスタイルを見極めて、どの部屋が狙いやすいのかを事前にリサーチすることも、空き巣に慣れた犯人が行う手口です。

 

郵便受けやポストにチラシや新聞がたまっていると、大ざっぱな住民で、また留守が多いと気づかれるので郵便物はこまめに回収するようにしましょう。

 

鍵をかけることは防犯対策上、基本中の基本ですが、在宅中や近場への買い物の際には、鍵をかけないという人も少なくありません。

 

空き巣が犯行に及ぶ時間はほんの数分あれば可能なので、「ちょっとくらい大丈夫」と隙を見せないように、常に警戒心を持ちましょう。

 

泥棒は何度も下見に来ることもあり、留守にすることが多いライフスタイルを知られてしまうと、留守の時間帯を狙われてしまいます。

 

少しもったいなく感じるかもしれませんが、電気やテレビ、ラジオをつけたままにしておくだけでも、「もしかすると在宅中かもしれない」と泥棒を警戒させられます。

 

マンションの最上階に住んでいたとしても、ベランダなどから空き巣に狙われる可能性があるため、決して安心することはできません。

 

鍵をかけて戸締まりを行い、郵便物はためずにこまめに回収するといった基本的な防犯対策を行ったうえで、ちょっとした油断から狙われるかもしれないという意識を持つことが大切です。

 

マンションや部屋のタイプに合った対策を取り、被害を受ける確率を下げましょう。

最上階のマンションを探す セキュリティ・防犯対策が充実した物件

公開日: