60平米の部屋といわれても、広さやどのような間取りが多いのかピンとこない人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、60平米の部屋の広さの目安や、多い間取りのパターンをご紹介します。4人家族でも住むことはできますが、間取りの工夫が必要です。将来的な住み替えの必要性も踏まえて、60平米の部屋を選んだ場合の暮らし方のヒントをご紹介します。

60平米の広さを別の単位に置き換えてみましょう。まず坪に換算すると、60平米は18.15坪に相当します。畳として換算する場合は約37畳となり、換算する単位によって狭く感じたり、広く感じたりが変化するかもしれません。

 

マンションの専有面積で考えると、一人暮らし向けの家は25平米~30平米程度が多いようです。60平米はその2倍以上の面積を持つことになります。住む人数によっては余裕のある暮らしができるでしょう。

 

60平米の部屋の間取りとは

60平米の家にはどんな間取りが多いのか、実際にLIFULL HOME’Sの取り扱っている中古マンションを例に調べてみました。

 

また、家族構成によって変わる住みにくさの違いや、希望の間取りが見つからなかった場合の対処法もお伝えします。

 

2020年5月15日時点では、LIFULL HOME’Sで取り扱われている東京23区内の60~70平米の中古マンションは1,494件です。そのうちの1,446件が、1LDK、2LDK、3LDK、4LDKという間取りになっています。

 

より詳しく割合を見ていくと、1LDKは78件(5.4%)、2LDKは577件(39.9%)、3LDKは788件(54.5%)、4LDKは3件(0.2%)でした。60平米の家の間取りは、ほとんどが2LDKと3LDKのいずれかということになります。

 

3LDKタイプの60平米は、一つの部屋に割ける面積が小さくなることが難点です。仮にリビングダイニングキッチンに12~3畳という余裕を持たせると、残りの3部屋はそれぞれ5~6畳を割り振らなければなりません。

 

特に多いのは、6畳の部屋が1つと4.5畳~5畳の部屋が2つというパターンです。仮に1人1部屋を持てたとしても、この広さでは少し窮屈に感じてしまうでしょう。

 

希望の間取りが見つからなかったら、中古物件を購入してリノベーションする方法も選択肢に含めてみましょう。たとえば隣り合った4.5畳ずつの部屋の壁を取り外して一部屋にまとめれば、9畳の部屋として生まれ変わります。

 

リノベーションを行う場合には、通常は施工会社に対して別途工事の依頼をしなければなりません。しかし、それを一本化できる「ワンストップリノベーション」というサービスがあり、これを物件選びから利用すると非常に便利です。

 

何人家族で暮らせるの?

4人家族だとちょっと窮屈なことも

国土交通省では、部屋の面積ごとに適切な居住人数の水準を定めた「住生活基本計画における居住面積水準」を発表しています。これによると、最低限の生活を送るために必要な面積と、ゆとりのある生活を送るために必要な面積は以下のとおりです。

 

水準

単身

2人

3人

4人

最低居住面積水準

25

30

40

50

誘導居住面積水準(都市部)

40

55

75

95

誘導居住面積水準(一般)

55

75

100

125

 

単位はすべて平米です。最低居住面積水準で見れば、60平米あれば4人家族でも問題はありませんが、ゆとりある水準としては厳しくなります。

 

4人家族で未就学児が2人いるという場合は、3LDKタイプの70~80平米が選べると、ゆとりある生活ができるでしょう。この場合は夫婦2人がそれぞれ一部屋ずつを持つことができ、6畳以上の子ども部屋を1つ備えられる計算になります。

 

60平米の部屋で実際に暮らす場合、どのような生活になるのか紹介します。

 

60平米の部屋で特に多く見られる典型的な間取りをチェックしましょう。さらに、中古の場合やリノベーションした場合など、シチュエーション別の費用相場も解説します。

 

60平米の部屋に多く見られる間取りを、3つ紹介します。

 

・3LDK 63平米の場合

まずは、典型的な間取りの60平米台・3LDKの物件です。リビングダイニングが10畳、キッチンが3.1畳あり、そのほかに洋室が5畳と5.8畳、和室が4.5畳という組み合わせになります。

3LDK 63平米の間取り

 

・3LDK 68平米の場合

間取りそのものは先ほどと同じですが、少し面積が広がります。リビングダイニングが約10畳、キッチンが約3.5畳という条件も同等ですが、約6畳の洋室が2部屋、5.4畳の洋室がもう一部屋という組み合わせで、それぞれの部屋がひと回りずつ大きくなります。

3LDK 68平米の間取り

 

・2LDK 67平米の場合

これまでご紹介したものとは違う2LDKタイプの物件です。リビングダイニングキッチンが合計13.5畳程度という点は上記の物件と同様ですが、6畳の和室が1部屋、7.5畳の洋室が1部屋となり、部屋数が少なくなる代わりに居住空間には余裕が生まれます。

2LDK 67平米の間取り

つぎに、60平米の部屋に暮らした場合にかかる費用の相場を、4つのパターンに分けて紹介します。

 

・注文住宅の場合

60平米の注文住宅を建てる場合の費用相場は1,500~2,000万円です。ただし、この金額に土地の価格は含まれていません。土地も併せて購入する場合、都市部での総額は4,000万円前後になることが一般的です。

 

・新築マンションの場合

東京都23区内の新築マンションの相場としては、60平米の物件の場合は6,000万円前後で販売されるケースが目立ちます。同じ23区内でも、マンションのグレードや立地によって大きく変動します。

 

・中古マンションの場合

新築マンションと同じ23区内の相場としては、築10年で4,000~5,000万円程度にまで下がります。こちらもマンションのグレードによって価格は異なり、築年数がさらに経過すると3,000万円台にまで下がることもあります。

 

・リノベーションの場合

60平米のマンションを全面的にリノベーションする場合は、500~1,000万円程度が費用相場になります。リノベーションの内容と範囲により価格が異なるので、見積もりの段階でしっかりと確認することが重要です。

夫婦2人で暮らしている方の場合や、子どもがまだ小さなご家庭の場合、60平米の家だとしても余裕を持って暮らすことが可能です。しかし将来的に家族構成が変わった場合はどうなるのでしょうか。さまざまなシチュエーションを想定してみましょう。

 

子ども部屋を設けるなら3LDKタイプを

子ども部屋を設けるなら3LDKタイプを

将来的に子どもが生まれた場合は、2LDKタイプの部屋を選ぶと、1人1部屋というスペースは確保できません。子どもが成長した後のことも考えると、リビングのほかに一部屋ずつ確保できる3LDKを選ぶのがおすすめです。

 

子どもの人数が増えたとしても、2人までであれば、3LDKの一部屋を子ども部屋として共有させることで夫婦の部屋を一つずつ残すことはできます。この場合、7畳程度の部屋が1つ以上含まれる物件を選ぶとよいでしょう。

 

ただし、子どもが小学校高学年以上にまで成長した後のことを考えれば、より広い部屋への住み替えが必要になる可能性があります。将来的に子どもの人数が増える可能性がある場合は、しばらくは賃貸の物件に住むという選択も視野に含みましょう。

 

子どもが独立しても2人暮らしにちょうどいいサイズ

子どもが独立した後も、60平米は決して広すぎる大きさではありません。先ほど紹介した国交省の誘導居住面積水準では、「55平米以上」が2人暮らしに最適と記されています。夫婦2人になったとしても、60平米台の物件はゆとりある生活を送るために適しています。

 

ただし、同じ60平米でも3LDK以上になると部屋を持て余してしまう可能性がありますから、子どもの独立後にリフォームするのもいいでしょう。高校生や大学生など、近い将来独立する可能性が高い子どもと同居する場合には、2LDKを選んだり、独立まで賃貸物件を利用したりして様子を見ることもおすすめです。

 

何らかの事情によって、購入した60平米の物件に住まなくなったり、環境が合わずに引越したいと考えたりすることがあるかもしれません。そういった状況が起こった場合には、売却して新しい物件を探せば大丈夫です。

 

60平米台のマンションは、2~4人程度で住むことのできる物件であり、特に需要が高い広さです。2LDKや3LDKもオーソドックスな間取りなので、売りたいと思ったときは速やかに売却できる可能性があり安心です。

 

60平米の家の間取りは2LDKと3LDKが大半を占めています。国交省が示す「住生活基本計画」では、4人家族で暮らす場合も最低居住面積としての条件を満たし、2人暮らしや小さな子どもを含む3人暮らしなら、ゆとりのある生活を送れます。

 

一方で、将来的に子どもが増える可能性がある場合には、数十年先の生活を想定して、より広い面積の物件を探してみましょう。部屋の条件が合わないという場合は、リノベーションで間取りを変えるという選択肢を視野に含めることもおすすめです。

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