鉄骨造とは？

多くの賃貸物件では鉄骨造が採用されています。その理由には、鉄骨造は以下のような特徴があることが考えられます。

鉄骨造のメリット

耐震性

鉄骨造は耐震性の高さが大きな特徴の一つです。鉄骨には「粘り強い」という性質があり、構造を計算したうえで設計することで、地震に強い建物を建てられます。また鉄骨は木材よりも材料自体の耐久性が高いので、少ない部材で木造と同等の耐震性を得られます。

 

品質の安定性

鉄骨造は、あらかじめ規格化された鉄骨部材を工場から出荷して建設を行うため、安定した品質を保てます。

 

工期の早さ

鉄骨造は、現場での作業が少なく工場での加工が多いことから、天候に左右されず工事を行うことができ、鉄筋コンクリート造などより工期を短縮できます。

 

設計のしやすさ

鉄骨造には、木造よりも自由に設計しやすいという特徴があります。

鉄骨は耐久性の高い材質なので、少ない柱と梁で建設することができます。そのため、さまざまな間取りを設計できるほか、大きな窓の設置や柱の少ない広々とした空間を確保できます。

鉄骨造のデメリット

耐火性

鉄骨と聞くと火に強いイメージがありますが、一定の温度を超えると強度が下がり、曲がったり歪んだりします。もちろん、木造に比べると耐火性は高いのですが、耐火被覆材などを施しながら建築するのが基本です。

 

遮音性

鉄骨造自体は、遮音性に優れているわけではありません。鉄骨造は柱と梁で構成されているため、グラスウールという素材を使用した断熱・吸音材を設置した遮音壁が必要になります。遮音性を重視する場合は、鉄骨造よりも遮音性に優れた鉄筋コンクリート造（RC造）もしくは鉄骨鉄筋コンクリート造（SRC造）の物件を検討するのもおすすめです。

 

重量鉄骨とは

重量鉄骨とは、厚さ6mm以上の鋼材（建物の柱や梁に使用される部材）をいいます。

 

一般的に高層ビルや工場、商業施設など非常に高い耐久性が求められる建物に使用されています。自由度の高い設計ができる点も大きな特徴で、少ない柱や梁で大きな空間をつくり出すことができます。

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軽量鉄骨とは

軽量鉄骨とは、厚さ6mm未満の鋼材を使用する部材をいいます。部材はあらかじめ規格化されることが多く、工期を短縮して効率良く建築できます。

 

一般住宅で活用されていることが多く、比較的コストを抑えられます。ただし、強度面では重量鉄骨よりも下がるため、同等の耐震性能を得るためには筋交い（柱同士に接合する細い部材）などを入れて設計するのが一般的です。

構造による特徴

鉄骨造に用いられている構造の中には、ラーメン構造をはじめとしてさまざまなものがあります。各構造形式の特徴について確認していきましょう。

 

ラーメン構造とは

ラーメン構造は、補強材の役割を持つ筋交いを使用せずに建築する構造形式です。具体的には、柱と梁を溶接でつなぐことで強度を維持します。ラーメンとはドイツ語で額縁などを指します。また、ラーメン構造は部材自体の強度を必要とするため重量鉄骨を使用することが多く、大きな空間をつくり出したり自由な設計がしやすいといったメリットがあります。

 

ブレース構造とは

ブレース構造は、鉄骨の柱と梁の間に鋼材の筋交いを組み合わせた構造形式です。

 

筋交いをいれることで、ラーメン構造よりも部材自体の強度を必要とすることなく設計できます。筋交いがあるため主に間口のない壁や間仕切り壁に設置されます。

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まとめ

鉄骨造の基本的な意味や特徴、各構造についてご紹介しました。鉄骨造の中でも、使用する材料によって軽量鉄骨と重量鉄骨などの違いがあります。

鉄骨造の賃貸住宅を検討されている方は、希望する建物構造や工法を把握してから探してみましょう。

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