家賃を抑えたいなら軽量鉄骨造、耐震・遮音性を重視するならRC造
軽量鉄骨造は、鉄筋コンクリート造(RC造)にく比べて建築コストを抑えやすく、そのぶん家賃も手ごろな傾向があります。一方、地震への強さや静かさを優先するなら、重量のあるRC造が向いています。まずは、家賃と快適さのどちらを重視するかを決めると選びやすくなります。
詳しくは「軽量鉄骨造とRC造の違いとは?」をご覧ください。
3階建て以上のアパートを探すならRC造一択
階数が高くなるほど、建物には大きな重みや地震・風の力を支える強さが求められます。そのため、階数の多いアパートやマンションではRC造が採用されることが多く、高さのある部屋を探すなら、RC造を中心に見ていくと選びやすくなります。
詳しくは「軽量鉄骨造とRC造、アパートで住むならどっちがおすすめ?」をご覧ください。
入居後の後悔を防ぐには、断熱・遮音・結露などの弱点対策も事前にチェックしよう
構造ごとに弱点があり、軽量鉄骨造は断熱、RC造は結露などに注意が必要です。ただし、これらは断熱や換気の施工次第で変わる部分も大きく、構造名だけでは判断できません。内見時に窓や壁の造りを確認し、気になる点は不動産会社に質問しておくと安心です。
詳しくは「軽量鉄骨造のメリット・デメリットとは?」をご覧ください。

鉄筋コンクリート造の物件を探す鉄骨造の物件を探すあなた専用!引越しまでのやることリスト

賃貸物件を探す際によく目にする項目として“構造”があります。構造の違いは物件の外観だけでは分かりにくいものですが、実際に住み始めるとその違いを実感する場面は少なくありません。

 

とくに軽量鉄骨造と鉄筋コンクリート造(RC造)は、家賃や住み心地に関わる大切な情報です。しかし、それぞれにどのような違いがあり、自分のライフスタイルにはどちらが適しているのか判断に迷う方も多いでしょう。構造を知らないまま決めてしまうと、「思ったより寒い」「音が気になる」といった入居後の後悔につながることもあります。

 

今回は、アパートの構造で多い「軽量鉄骨造」と「RC造」について、特徴やメリット・デメリットを解説していきます。賃貸物件を選ぶ際に失敗しないよう、構造の知識を身につけておきましょう。

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軽量鉄骨造とRC造って何?

軽量鉄骨造と鉄筋コンクリート造(RC造)は、どちらもアパートやマンションで多く採用されている構造です。しかし、名前は聞いたことがあっても、それぞれの特徴や違いまではよく分からないという方も多いでしょう。

 

近年は木造以外の住宅が増えており、軽量鉄骨造やRC造を目にする機会も多くなっています。実際に、全国の住宅に占める木造以外(鉄骨造や鉄筋コンクリート造など)の割合は、この30年ほどでおよそ3割から4割半ばまで高まりました。(※)さらに、アパートやマンションといった共同住宅も増え続け、軽量鉄骨造やRC造は賃貸を探すうえでも身近な選択肢となっています。

 

まずは、それぞれの構造の基本を確認していきましょう

 

※ 出典:総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査結果」

 

軽量鉄骨造とは、鉄骨造の一種で、柱や梁(はり)など、建物の骨組みに鉄骨を使用する構造のことです。

 

鉄骨造には、軽量鉄骨造と重量鉄骨造があり、使用する鋼材の厚さが以下の通り異なります。

・軽量鉄骨造…厚さ6mm未満の鋼材を使用。主に一戸建て住宅や2階建てのアパートが建てられる。
・重量鉄骨造…厚さが6mm以上の鋼材を使用。大型のマンションや高層階ビルなどで多く採用。

軽量鉄骨造の大きな特徴は、その工法にあります。

 

軽量鉄骨造には、主に“プレハブ工法”が採用されており、規格化された材料を工場で生産してから、現場で組み立てます。職人の技術に依存しないので、現場での作業負担が少なく、安定した品質を保つことができます。

 

また、工場での作業がメインとなり、大量生産も可能なことから、建築にかかる費用や工期も他の構造より少なくて済みます。

 

RC造とは、「Reinforced Concrete」(レインフォースド・コンクリート)の略で、鉄筋コンクリート造のことを指します。骨組みに鉄筋を使用し、鉄筋の間にコンクリートを流し込んだ構造です。

 

引っ張り強度の高い鉄筋と、圧縮強度の高いコンクリートは、優れた耐震性を維持するのにとても相性のいい材料といわれています。

 

ただし、重量があるため、地盤がゆるい土地には建てられないという難点もあります。建てられる土地を選ぶほか、地盤工事が必要な場合があり、費用・工期ともに、他の構造よりもかかる傾向にあります。

 

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ここからは、軽量鉄骨造とRC造のメリットとデメリットについて解説します。

 

軽量鉄骨造の主なメリットは、次のとおりです。

 

・RC造より家賃を抑えやすい

軽量鉄骨造のメリットとしてまず挙げられるのは、RC造と比べると家賃が比較的安めという点です。その理由は、軽量鉄骨造がプレハブ工法によって建築コストを抑えやすいことにあります。築年数や立地、広さなど構造面以外を同一条件で絞った際、軽量鉄骨造のほうが家賃を安く設定しやすいといえます。

 

・木造より耐震性が高い

次に、耐震性の面ではRC造には劣りますが、木造よりも安全性が高いといえます。木材と比べて鉄骨は折れにくいので、揺れは感じても比較的安心です。

軽量鉄骨造の主なデメリットは、次のとおりです。

 

・火や熱の影響に注意が必要(耐火性)

・音が伝わりやすい(遮音性)

・断熱の施工次第で暑さ・寒さを感じやすい(断熱性・通気性)

 

それぞれを具体的に見ていきましょう。

耐火性

軽量鉄骨造は、耐火性が他の構造より劣る点に注意が必要です。軽量鉄骨造に使用する鋼材そのものは燃えませんが、高温になると強度が下がりやすい性質があります。火災時に長時間高温にさらされると、変形などが起こる可能性があるため、注意が必要です。

 

ただし、軽量鉄骨造でも「耐火被覆材」という補強材を使用し、耐火性を高めている場合があります。軽量鉄骨造の耐火性が気になる場合は、あらかじめ不動産会社に耐火性の対策について聞いておきましょう。

 

軽量鉄骨造は、遮音性についても注意が必要です。軽量鉄骨造の遮音性はRC造ほど高くはなく、木造と大きく変わらないこともあります。鉄骨は振動を伝えやすいため、隣室の生活音や上階の足音が気になる場合もあります。音の感じ方には個人差がありますが、静かさを重視する方は事前に確認しておきたいポイントです。

 

ただし、騒音被害の程度は、周辺環境によっても大きく差が出ます。軽量鉄骨造に住む場合は、物件の周辺に騒音となりうる音の発生源がないか、あらかじめ確認したほうがいいでしょう。また、角部屋や上階を選ぶことで隣室と接する面が少なくなり、そのぶん騒音被害も少なくできる可能性もあります。

 

「鉄骨造は寒い」という声を耳にしますが、これは骨組みに使われる鋼材が熱を伝えやすく、断熱材の施工が十分でないと、外の暑さ・寒さの影響を受けやすいためです。冬は室内が冷えやすく、壁の内側で結露が起きることもあります。

 

逆にいえば、断熱がしっかりしていれば、鉄骨造でも一年を通して快適に暮らしやすくなります。すき間から空気が出入りしにくい気密性と、熱が伝わりにくい断熱性はそれぞれ別の性能です。”鉄骨だから寒い・暑い”と決まるわけではなく、実際の快適さは断熱や気密の仕上がりによって変わります。

 

内見の際は、窓が複層ガラス(2枚のガラスの間に空気層を設けたもの)になっているか、壁や天井に断熱材が入っているかを不動産会社に確認しておくと安心です。

ここからは、RC造のメリット・デメリットについて解説します。

RC造のメリット&デメリット

RC造の主なメリットは、次のとおりです。

 

・耐震性や耐火性が高い

RC造の大きなメリットとしては、耐震性や耐火性の高さが挙げられます。RC造は、地震が起きた際も揺れにくく、倒壊しにくい構造です。また、骨組みを覆うコンクリートは、不燃材(燃えない材料)に区分されています。火が燃え広がるまでに時間がかかるため、耐火性という点で安心感が大きい構造です。

 

・遮音性が高い

また、遮音性の高さもRC造を選ぶメリットといえるでしょう。外部からの音が入りにくいのはもちろん、外部へ音が漏れるのも防いでくれます。隣の部屋の話し声やテレビの音が気になりにくく、在宅で仕事をする方や、音を気にしやすい方にも向いています。

 

・気密性が高い

気密性(すき間から空気が出入りしにくい性質)が高いのも特徴です。外の空気が入りにくいぶん冷暖房の効きがよく、夏は帰宅後に短時間で部屋が涼しくなり、冬は暖房の暖かさが逃げにくいといった快適さを感じやすくなります。

一方、RC造では、カビや結露に注意が必要です。RC造は気密性が高く、外の空気を通しにくいぶん、室内の湿気がこもりやすくなります。そのため、換気や断熱が十分でないと、壁の表面などに結露が発生しやすくなることがあります。RC造に住む場合は、換気口の数が足りているか、窓は風を通しやすい位置にあるかなどを確認しておきましょう。

 

結露を防ぐには、次のような対策が効果的です。

 

・24時間換気システムを止めずに使い続ける

・家具を壁から少し離して置き、空気の通り道をつくる

・入浴後や調理後はこまめに換気し、必要に応じて除湿器を使う

 

また、コンクリートは熱をためやすいため、夏は日中の熱が夜まで室内に残りやすい傾向があります。寝苦しさを感じる場合は、就寝前に換気して熱を逃がす、遮光カーテンで日中の熱の侵入を抑えるといった工夫が役立ちます。

 

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アパート

 

それぞれの特徴が分かったところで、実際にアパートで住むならどちらがいいのでしょうか?

 

軽量鉄骨造は、構造上3階以上の建物には向きません。薄くて軽い鋼材を使っているため、階数が増えるほど大きくなる建物の重みや、地震・風の力を支えるには、強度の面で不利になるからです。そのため、階数の多いアパートやマンションでは、RC造が採用されることが多くなります。高さのある物件を探すなら、RC造を中心に見ていくとよいでしょう。

 

立地や築年数、設備などが同程度の場合、RC造よりも軽量鉄骨造のほうが家賃は低い傾向にあります。家賃の安さを重要視するのなら、軽量鉄骨造で探してみるといいでしょう。

 

できるだけ音を気にせずに過ごしたいという方は、RC造のほうがいいでしょう。厚みのあるコンクリートが音を通しにくく、外からの音も室内から漏れる音も抑えやすくなっています。そのため、小さい子どもがいるなど音によるトラブルが気になる場合には、RC造がおすすめです。

 

構造は住み心地を左右する大切な要素ですが、「軽量鉄骨造だから」「RC造だから」という構造名だけで快適さが決まるわけではありません。同じRC造でも、断熱材の入れ方や窓の性能、建物の管理状態によって、暖かさや静かさは大きく変わります。

 

構造選びで失敗しないために、次の3点を意識してみましょう。

 

1.構造は優先順位で選ぶ

家賃・遮音・耐震など、もっとも重視する条件を1つ決めると選びやすくなります。

 

2.構造名より実物を確認する

内見で壁を軽くたたいて音を確かめる、窓が複層ガラスか見る、隣室からの音を聞くなど、実際の部屋で判断しましょう。

 

3.設備や過去に起きたトラブルがないかを不動産会社に質問する

断熱や窓の仕様、換気設備、過去の騒音トラブルの有無などは、聞いてみないと分からないことも多いため、事前に確認しておきましょう。構造の特性を理解したうえで、実際の物件で確かめることが、後悔しない住まい選びの近道です。

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ここでは、軽量鉄骨造・RC造に関するよくある質問について回答します。

 

一般的には、RC造のほうが地震に強いとされています。鉄筋とコンクリートが一体となった構造のため、揺れに耐える力が大きいからです。

 

ただし、軽量鉄骨造が弱いというわけではありません。現在の建物は国が定める耐震基準を満たして建てられており、軽量鉄骨造でも十分な強さがあります。むしろ構造の種類よりも「いつ建てられたか」が大切で、1981年(昭和56年)6月以降の新耐震基準で建てられているかを確認しておくと安心です。

 

防音対策は、物件選びと室内の工夫の2つが基本です。軽量鉄骨造はRC造に比べて音が伝わりやすいため、両面から対策すると効果が高まります。物件を選ぶ段階では、両隣に部屋が少ない角部屋や、上階の足音が気になりにくい最上階が有効です。

 

入居後は、隣と接する壁側に本棚などの家具を置く、床にラグや防音マットを敷く、厚手のカーテンを使うといった方法があります。内見のときに壁を軽くたたいて厚みを確かめたり、隣室の生活音が聞こえないかを確認したりしておくと、より安心です。

 

一般的には、軽量鉄骨造のほうが家賃は手ごろで、RC造は高めになる傾向があります。RC造は建築に手間と費用がかかるぶん、家賃に反映されやすいためです。

 

ただし、家賃は構造だけで決まるわけではありません。同じ構造でも、駅からの距離や築年数、設備、部屋の広さによって金額は大きく変わります。「RC造だから予算オーバー」と決めつけず、条件を組み合わせて探すと、希望に近い物件が見つかりやすくなります。

 

ここまで、軽量鉄骨造と鉄筋コンクリート造(RC造)の違いを、メリット・デメリットやアパート選びのポイントとあわせて見てきました。

 

軽量鉄骨造とRC造では、家賃や性能などで大きく差が出てきます。軽量鉄骨造は家賃の手ごろさが魅力で、RC造は耐震性・耐火性・遮音性に優れています。階数の多い物件ほどRC造が中心になる点も押さえておきたいところです。

 

ただし、軽量鉄骨造は断熱、RC造は結露などに注意が必要で、これらは断熱や換気の施工次第で変わる部分も大きいため、構造の名前だけで判断せず、内見で窓や壁の造りを確かめ、気になる点は不動産会社に質問することが大切です。

 

軽量鉄骨造と鉄筋コンクリート造の違いをふまえ、自分が何を重視するかを決めながら、家賃と暮らしやすさのバランスがとれた住まいを選んでいきましょう。

 

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更新日: / 公開日:2019.02.18