新しく賃貸物件を借りるときは、新生活への期待に胸が膨らみますよね。しかし、実際に不動産会社に行って部屋選びを始めると、何を確認し、どんな点に注意すればよいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

住んでからこんなはずではなかったと後悔しないためには、部屋選びの際に意識してチェックしたいポイントがあります。今回は、部屋を選んで契約するまでの注意点を「部屋を探すときの注意点」「不動産会社に訪問するときの注意点」「内見するときの注意点」「契約するときの注意点」の4つの視点から、幅広くまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

優先順位を決めよう

優先順位を決めよう

不動産会社を訪れる前に、不動産・住宅情報サイトなどで部屋の目星をつけている人は多いでしょう。部屋選びの前に注意しておきたいポイントをご紹介します。

 

一般的に無理なく支払える家賃の目安は、年収の25%以下といわれています。たとえば年収400万円の人でしたら8.3万円以下が目安となります。

 

家賃の上限が決まると、立地や間取り、設備などが希望どおりにならないケースが出てくると思います。そこで行ってほしいのが、希望の条件を「これは外せない」と「あるとなお良い」に分類し、そこに優先順位をつける作業です。これを行うことでどんな部屋を求めているのかが明確になり、以降の工程がスムーズになるうえ、より希望に近い物件に出合える確率が高まります。

 

ほかの条件が良ければ築年数が古くても構わないという人も、耐震の観点から築年数を確認しましょう。具体的には、新耐震基準が施行された1981年6月1日以降に建てられた物件(正しくは建築確認を受けた物件)であるかをチェック。新耐震基準では、震度6〜7でも倒壊しないとされる構造基準が設定されています。

 

不動産・住宅情報サイトを見ていて、「この築年数と広さで、この家賃!?」というような条件の良過ぎる物件を見つけたら、もしかしたら「おとり物件」かもしれません。

おとり物件とは、集客のために現在借りることができない物件を載せることを指します。集客のために好条件で掲載しているものもあれば、更新をし忘れているものもあります。

 

なお、LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)では、違反物件情報を自動検出するシステムや、専用の問合せ窓口を設け、おとり広告を減らす取組みを進めています。

 

服装にも気を付けよう

不動産会社を訪れるときにもポイントがあります。

 

不動産・住宅情報サイトなどを使って、気になる物件を伝え、事前に予約しておくといいでしょう。タイミングが合えば当日の内見も可能です。希望する条件以外に、前述した「条件の優先順位」を伝えておきましょう。内見する物件以外に条件に見合った物件を紹介してくれることもあります。

 

不動産会社は来店者に部屋を紹介しつつ、大家さんの立場に立ち、「この人は問題を起こす人ではないか」も見ているもの。清潔感のある服装で気持ちのよい対応を心がけることが大切です。同行者がいる場合は、同行者にも注意してもらいましょう。

内見時の注意点を、部屋の中、周辺環境、共用スペースに分けてご紹介します。

 

部屋の中はもちろんチェック

部屋の雰囲気や日当たり、収納の多さなどは一見して判断しやすい項目ですが、それ以外にもチェックしたいこと、より注意深く確認すべきことはたくさんあります。実生活をイメージしながら以下の項目を確認しましょう。

 

・広さと間取りは家具を置いた想定でチェック

何もない部屋は広く見えるためレイアウトも自由にできると思いがちですが、実際はコンセントや窓の位置、壁のあるなしによって制約が生まれるもの。家具を置いたと仮定し、生活スペースと動線を確保できるかを見極めます。

 

・設備の情報が正しいかチェック

あると思っていた設備がない、あっても想定していたものと違うというケースも。事前情報と照らし合わせつつ、機能面に不安を感じる場合は不動産会社に確認しましょう。また、物件詳細情報にない(正しくは契約書にない)設備があった場合、その設備が壊れた場合の修繕費や新設費は自己負担になることもお忘れなく。

 

・水回りは排水の状態までチェック

キッチン・バス・トイレなどの水回りは見た目の清潔さだけでなく、排水の流れ具合やにおいも重要。実際に水を流してチェックします。

 

・音の響きをチェック

話し声、歩行音(室内外)、扉の開閉音、換気扇の音などを一つひとつチェックします。上下や左右に空室があれば不動産会社の人に入ってもらい、実際の響き具合を確認できると確実です。

 

また、建物が大通りに面していたり、近くに大型の商業施設などがあったりする場合は、外からの騒音にも注意。昼間と夜間で違う場合もあるため、時間帯を変えてもう一度内見するか、不動産会社の人に詳しく聞くとよいでしょう。

 

スーパーなどの店舗や周辺環境委もチェック

周りの環境がライフスタイルに合っているかどうかで、暮らしやすさは大きく変わってきます。

 

・駅やバス停までの道のりと安全面をチェック

距離は近くても、信号や踏切、坂道などの影響で想定以上に時間がかかることも。実際に歩いて確認することをおすすめします。その際、人通りや街灯の有無など安全面もチェックしましょう。

 

・生活必需品を買えるお店のチェック

近くにスーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなど食材や日用品を買えるお店があるかも重要です。ここをないがしろにすると、後々不便さを感じることになります。

 

駐輪場などの共用スペースもチェック

共用スペースの状態は管理体制の良しあしにつながります。具体的には、エントランス、集合ポスト、駐輪場、廊下、階段、エレベーター、ゴミ置き場などがきちんと清掃され、整備されているかチェックします。

 

内見時間は移動を含め、1ヶ所につき30分〜1時間程度見込んでいることが多いようです。

 

当日はチェック項目のメモを持参したりスマートフォンなどで画像に残したりすると、確認忘れがなく、後々判断するときにも役立ちます。

 

賃貸物件の契約時には、「重要事項説明書」と「賃貸借契約書」という大事な書類が2つ存在します。流れとしては、契約条件の注意点をまとめた重要事項説明を受け、その条件に納得できたら正式に賃貸借契約を締結します。

 

契約締結後に不利な条件を見つけても覆すことは困難です。ここでは特に注意したいことをピックアップしました。

 

賃貸物件を借りると、借主には退去時に「原状回復義務」が生じます。原状回復義務とは “借りた当時の状態に戻す” ことではなく、通常の使用の範囲を超えることによって生じた損耗や毀損を復旧することを言いますが、「原状回復特約」として原則以上の条件を定めているケースも見られます。

 

〈原状回復特約の例〉

・ルームクリーニング費用は借主負担

・鍵の交換費用は借主負担

・クロスの張り替え費用は借主負担

 

負担が大き過ぎると感じた場合は、契約前に条件の変更を申し出たり、場合によっては契約しない勇気を持つことも大事です。

 

参考: 【賃貸の退去費用】原状回復と経年劣化を簡単に分かりやすくまとめました

 

最後に、理解しておかないと思わぬ出費やトラブルを招く恐れのある項目をご紹介します。

 

・中途解約の違約金

敷金・礼金なしの物件やフリーレント物件などでは契約期間が設けられ、途中で解約した場合は違約金が発生するケースもあります。

 

・禁止事項

ペットの飼育、楽器演奏、石油ストーブの使用、同棲やルームシェアの可否などを確認します。

 

・契約解除の条件

家賃を滞納したり禁止事項を守れなかったりした場合は、契約解除を通告されることも。契約解除につながる具体的な条件を確認します。

 

・退去予告のルール

退去予告が何ヶ月前に必要か、予告方法が電話でOKなのか書面通知が必要かを確認します。

 

・更新料

部屋の更新料と更新手数料、火災保険の更新料、保証会社に加入する場合は保証料の更新料も確認します。

 

・トラブル時の連絡先

設備の故障や騒音トラブルなどがあった際の連絡先を確認します。

 

物件のメリット・デメリット

賃貸物件を借りるときに注意したいことをご紹介しました。新しく部屋を借りるときにはテンションが上がり、雰囲気のよさやメリットばかりに目が向きがちですが、細かな条件やデメリットにも着目し、総合的に判断することが大事です。

 

注意点はたくさんあるため、見落としがないように自分なりのチェックシートをつくるのもおすすめです。そして、不明点をそのままにせず、納得したうえで契約を進めるようにしましょう。

 

まとめ

  • 部屋を探すときは、家賃が年収の25%以下を目安とし、条件の優先順位を決める

  • 好条件過ぎる物件はおとり物件の可能性がある

  • 内見時には、部屋の中はもちろん、周辺環境と共有スペースもチェックする

  • 不動産会社に訪問するときは、服装や言動にも気を配る

  • 契約時は特に原状回復特約に気をつける

 

公開日: