初めて一人暮らしの部屋を探すときには、どのくらいの広さが適当なのか分からないこともあるでしょう。部屋探しが不慣れな場合は、具体的な数字で目安を把握しておくと、物件選びの判断基準を持ちやすくなります。

今回は、一人暮らしにちょうどいい広さについて、具体的な広さや間取りタイプなどを解説します。

一人暮らしにぴったりな物件あなた専用!引越しまでのやることリスト

一人暮らし

 

一人暮らしの部屋と適した広さの関係性について、ここでは具体的な数字から見ていきましょう。

 

国土交通省の定める水準(※)によると、一人暮らしに最低限必要な居住面積(最低居住面積水準)は25平米、ゆとりのある居住面積(誘導居住面積水準/都市型)は40平米となっています。

 

25平米は最低限必要な広さとなっているものの、実際にはそれよりも狭い一人暮らし向け物件も数多く存在するので、都市部などでは標準的な広さと考えることもできます。

 

家賃の面から見ても、25平米はある程度標準的な設定といえるでしょう。なお、不動産公正取引協議会のルールに基づき、1畳を1.62平米と換算すると、25平米は「約15.4畳」となります。

 

※ 国土交通省「住生活基本計画における居住面積水準

専有面積25平米はどんな間取りになる? どんな家具が置ける?

 

専有面積25平米の賃貸物件は、実際にどのような間取りになるのでしょうか。具体的な室内の設備や広さから見ていきましょう。

 

ここでは、具体的にいくつかの間取り例を紹介します。

■タイプ1:8畳の1K

間取り図

  • 8畳の居室
  • ミニキッチンスペース
  • バス・トイレ別
  • ウォークインクローゼット
  • ミニ収納
  • 室内洗濯機置き場
  • 一人暮らし用玄関スペース

■タイプ2:11畳のワンルーム

間取り図

  • 11畳の居室(キッチン込み)
  • バス・トイレ別
  • クローゼット
  • 室内洗濯機置き場
  • 一人暮らし用玄関スペース

このように、25平米の物件のなかには、居室の広さが10畳を超える部屋もあります。居室が6畳の賃貸物件も数多く存在することを考えると、25平米は一人暮らしにとって十分快適に過ごせる広さといえるでしょう。

 

25平米の物件は、間取りにもよりますが居室の広さが6~10畳程度となるのが一般的です。以下のような一般的な一人暮らしで使用される家具なら十分配置することができる広さです。

配置できる家具の目安

  • シングルベッド
  • テレビ台
  • 収納棚
  • ローテーブル
  • コンパクトなデスク

また、25平米の物件には、数こそ少ないものの1DKの物件もあります。これは居室と「4.5畳以上~8畳未満のダイニングキッチン」がある間取りです。

 

同じ25平米の物件と比べると、居室は少し狭くなるものの、ダイニングキッチンは一人用のダイニングテーブルを置いて、食事スペースとして使うことができます。

 

1DKの物件 一人暮らしにぴったりな物件

ワンルームと1Kは何が違う?

 

同じ平米数でも、間取りタイプによって住み心地には若干の違いが生まれます。ここでは、25平米の物件に多いワンルームと1Kの物件について、それぞれの特徴を確かめてみましょう。

 

ワンルームとは、室内にドアなどの仕切りがなく、玄関から居室までがひとつにつながっている間取りを指します。仕切りがない分、同じ専有面積であれば、広い空間を確保できるのが特徴です。

 

ワンルームの物件

 

1Kとは、居室と4.5畳未満のキッチンスペースがある間取りです。玄関やキッチンと居室スペースがドアで仕切られているのが、ワンルームとの大きな違いです。

 

居室が独立していることから、生活スペースが玄関から見えない、料理のニオイが居室に伝わりにくいといったメリットがあります。

 

1Kの物件

 

ワンルームと1Kの違いについて、主なメリット・デメリットをまとめたので確認してみてください。

 

メリット

デメリット

ワンルーム

・広い空間を確保できる

・家賃が安い傾向にある

・冷暖房効率が低くなりやすい

・水回りと生活スペースを分離しにくい

1K

・料理のニオイが部屋に伝わりにくい

・冷暖房効率がいい

・水回りと生活スペースが分けられる

・来客を招いた際に風呂やトイレを使う音が気になりにくい

・家賃が高い傾向にある

・広さや配置によってはキッチンが使いにくいこともある

 

ワンルームと1Kは異なる特徴を持っているので、ライフスタイルに合わせてピッタリな方を選びましょう。

ワンルームに向いている人

  • 部屋を広く使いたい
  • 家賃を抑えたい
  • 広さや立地にこだわりたい

1Kに向いている人

  • 自炊が多い
  • 来客を招く機会が多い
  • 水回りと生活空間を分けたい

一人暮らしの部屋を広く使うためのコツ

 

部屋のつくりやレイアウトによっては、実際の専有面積よりも広い印象を与えたり、かえって狭く見えたりすることもあります。ここでは、部屋をできるだけ広く使うためのコツを見ていきましょう。

 

部屋を広く使うためには、物件選びの段階から意識しておきたいポイントがあります。

■収納スペースをチェックする

 

部屋の広さに大きな影響を与える項目として、収納スペースが挙げられます。

 

間取り図では同じ広さのように見えても、収納スペースの有無によって使い勝手や実際に使用できる広さには差が生まれるので、見落とさないように注意しましょう。

 

また、玄関のシューズボックスや水回り周辺の収納棚も、あるのとないのとでは大きな違いが生まれます。

■部屋の形状をチェックする

 

同じ専有面積であれば、長方形や正方形などの部屋のほうが、家具や家電などのレイアウトを考えやすくなります。

 

居室が変形タイプだったり、太い柱や梁が出ていたりする場合は、内見時に細かく採寸をして、思いどおりの配置が実現できるか確認しましょう。

■洗濯機置き場の配置に目を向ける

 

洗濯機は電気と水道を使用するため、あらかじめ設置場所が決められています。

 

同じ専有面積であれば、室外に設置するほうが部屋を広く使えますが、「洗濯機が汚れたり、傷んだりしやすい」「防犯面の不安がある」などのデメリットも念頭に置いておきましょう。

 

室内に洗濯機置場がある物件

■ロフト付きの物件も選択肢のひとつ

 

賃貸物件の設備には、専有面積に含まれないスペースがいくつかあります。ロフトもそのひとつであり、同じ専有面積同士の部屋でも、ロフトの有無によって実際に使える広さには大きな違いが生まれます。

 

ロフト部分は就寝スペースや収納スペースとして活用できるので、通常の部屋よりも広く使えるのがメリットです。

 

ロフト付きの物件

 

部屋を借りてからも、レイアウトを工夫することによって実際より広く見せることができます。一人暮らしで意識したいコツは以下のとおりです。

レイアウトのコツ

  • 収納付き家具を活用する
  • 背の高い家具はなるべく使わない、配置を工夫する
  • 後退色で部屋を広く見せる
  • 収納棚を使って就寝スペースと生活空間を分離する

広さに限りがある部屋では、収納付きベッドや収納付きスツールなどの収納付き家具が役立ちます。縦の空間を上手に生かすことで、平面の狭さをカバーできるのです。

 

しかし、高さを活用したいからといって、あまり背の高い家具ばかりそろえると圧迫感が生まれてしまいます。視線よりも低い家具をメインに選び、背の高い家具は出入り口付近の壁など、あまり視界に入らない場所に配置しましょう。

 

また、寒色系や暗い色といった後退色の家具を取り入れたり、ガラス天板のテーブルにしたりなど、視覚上の演出から広く見せることもできます。

 

ワンルームで部屋が大きな空間になっている場合は、収納棚やコーナーソファなどで生活空間を分離するのもおすすめです。

 

一人暮らしにぴったりな物件

物件を探す

 

初めて部屋探しをするときには、漠然と物件検索をしていても、なかなか気に入った物件にたどり着けないものです。明確な条件が決まっている場合は、それに合った探し方を心がけることで、より効率的に理想の物件を見つけられるでしょう。

 

そこでおすすめしたいのが、LIFULL HOME’Sです。LIFULL HOME’Sでは、共通のテーマごとに物件が見られるので、条件に合わせてスムーズに部屋の候補を絞り込むことができます。

 

たとえば、家賃にこだわりたい場合は「家賃○万円以下の物件特集」、ロフト付きの部屋を探したい場合は「ロフト付きのお部屋特集」、人気の条件から絞り込みたい場合は「人気条件のそろったお部屋特集」がおすすめです。

 

自分に合ったテーマの特集を見つけて、ぜひ部屋探しに活用してみてください。

 

家賃・賃料6万円以下の快適物件 バス・トイレ別の物件

一人暮らし

 

  • 国土交通省の定める水準では、一人暮らしに最低限必要な広さは25平米
  • 25平米なら一人暮らしに必要な家具はひととおり置くことができる
  • ワンルームと1Kの違いを押さえて、自分に合ったほうを選ぼう
  • 同じ専有面積でも、部屋のつくりや設備によって使える広さが異なる
  • 同じ専有面積でも、家具のチョイスやレイアウトによって使える広さが異なる

 

一人暮らしにぴったりな物件

更新日: / 公開日:2019.01.28