フリーレントとは？

フリーレントとは、一定期間の家賃が無料になることで、賃貸募集においては入居条件の一つのサービスとして用いられることがあります。

では、なぜ大家さんにとって重要な収入源である家賃を、一定期間無料にしてまでフリーレント物件にするのでしょうか。

なぜ家賃が無料になるのか

フリーレントで家賃を無料にするのは、契約時のネックとなる家賃開始の問題を解決して、入居を促進しようとしているからです。

賃貸物件を借りる際に、借主にとって住んでもいないのに支払わざるをえない「空（から）家賃」が発生することがあります。引越しの準備期間などで、家賃がスタートして数日経ってから入居する場合などです。

また、現在も賃貸物件に居住していて、住み替えで引越しをするケースについては、家賃がダブルでかかってしまう「二重家賃」が発生することもあります。

これらの「空家賃」や「二重家賃」は、賃貸で住み替えする場合の最大のネックとなるため、成約に至らない原因になっているのです。

フリーレント物件にすることで、これらのデメリットが解消されて早期に入居者が決まるという大家さん側のメリットがあるため、家賃を無料にしているのです。

フリーレントはどんな人におすすめ

フリーレント物件は、次のような人に特におすすめです。

賃貸からの住み替えを検討している人

賃貸からの住み替えは二重家賃が借主にとって大きな負担ですが、フリーレント物件であればその心配がなくなります。

特に賃貸からの住み替えを希望している人のなかには、フリーレント物件を条件に入れて物件を探している人もいます。

引越し日がはっきり決まらない人

フリーレント物件は、家賃無料期間中も問題なく部屋を使うことができます。

仕事が忙しく、いつ休みをとって引越しできるかわからないような人については、契約してもしばらくの間家賃が開始しないフリーレント物件がおすすめです。

初期費用を抑えたい人

契約後、当初の家賃が一定期間無料になるため、初期費用の中の「前家賃」がほとんどかかりません。

それによって初期費用が大幅に抑えられるため、初期費用を抑えて引越しをしたい人にもフリーレント物件がおすすめです。

フリーレント物件の注意点とは

一定期間の家賃が無料になれば、借主にとってはメリットしかなさそうにも感じますが、全くデメリットがないわけではありません。

フリーレントであるが故に次のような点に注意が必要です。

短期で解約すると違約金が発生する場合がある

例えば、1年未満で契約解除すると、違約金としてフリーレントだった家賃分の支払いを求められる場合など、条件が設定されていることがあります。

家賃が相場よりも割高な場合がある

フリーレント物件の場合は、近隣相場よりも家賃を1割ほど高く設定していることがあり、その点を踏まえて検討する必要があります。

管理費や共益費は発生する場合がある

フリーレントになるのはあくまで家賃だけであることが多く、管理費や共益費が設定されている物件は別途支払う必要があります。

フリーレントはメリットが大きいですが、リスクの確認も忘れずに

一定期間の家賃が無料になるフリーレントは、借主にとって非常に大きなメリットのあるサービスです。フリーレント物件であれば、空家賃や二重家賃といった不利な状況を回避することができます。

ただし、契約する際には短期解約の違約金や家賃相場などについてよく確認する必要があるでしょう。

まとめ

• フリーレントとは、一定期間の家賃が無料になるサービスである
• フリーレントは、空家賃や二重家賃を防止して早期成約を促すという目的がある
• 短期解約違約金や割高な家賃設定など、通常の物件よりも契約内容が厳しくなっている可能性があるためよく確認が必要