- 築年数が古い物件は家賃も初期費用も抑えられる
- 築年数が古い賃貸物件はベースとなる家賃が安いため、敷金や礼金などの初期費用も自然と低く抑えられます。最近では家賃負担を減らすために、あえて築年数の条件を広げて探す人が増えています。
詳しくは、「賃貸物件は築年数が古いほど家賃と初期費用が抑えられる」をご覧ください。 - 内見では水回りの状態や床のきしみを直接確認する
- 築年数が古い物件の良し悪しは大家さんの管理状態に表れます。エントランスの清掃状況や水回りのカビ・ニオイ、床の沈み込みなどを自分の目で確認することで、メンテナンスが行き届いた優良物件を見極められます。
詳しくは、「築年数が古い賃貸物件の内見で確認すべき4つのチェックポイント」をご覧ください。 - 備え付け設備の故障時は家賃が減額されるルールがある
- 万が一入居後にエアコンなどの設備が壊れても、2020年の民法改正により、使えない日数に応じて月額家賃の10%などが減額されるルールが明確化されています。古い物件でも過度な心配は不要です。
詳しくは、「設備の故障リスクは2020年の民法改正によるルールで備える」をご覧ください。
家賃を抑えるために賃貸物件を探す時、最寄駅までの距離や間取りだけでなく、「築年数」は重要な判断基準となります。
「古い物件は家賃が安くて魅力的だけど、地震や設備の故障が心配」と感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、築年数が古くても快適に住める優良物件を見極めるための具体的なチェックポイントや、内見時の確認事項、耐震基準の考え方について解説します。
賃貸物件は築年数が古いほど家賃と初期費用が抑えられる
築年数が古い賃貸物件を選ぶ最大のメリットは、家賃だけでなく敷金や礼金などの初期費用も抑えられることです。
築年数とは、建物が完成してから現在までに経過した年数のことを指します。家賃相場と築年数には密接な関係があり、ユーザーにとって賢い選択肢となり得ます。
築年数経過による家賃相場の下落
一般的に、賃貸物件は新築時が最も家賃が高く、築年数が経過するにつれて家賃相場は下落していく傾向にあります。
たとえば、立地や広さなど条件がほぼ同じワンルームマンションがあった場合、築5年の物件よりも築20年の物件のほうが、毎月の固定費となる家賃を安く抑えやすくなります。
実際に、近年の物価高や家賃上昇を背景に、あえて築年数の古い物件を選ぶ単身者が増えています。

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LIFULL HOME’Sの調査データによると、ユーザーが賃貸物件に問合せをした際の「築年数」の条件は、過去5年間でワンルームで+1.7年、1Kで+2.6年と、許容される築年数が延びていることが明らかになっています。
毎月の家賃負担を抑えるために、築年数へのこだわりを緩和して物件を探すことは、理にかなったアプローチといえます。
参考:LIFULL「若者の家賃負担増、東京23区1Kは給与の33.6%を占める!繫忙期の単身向け物件の問合せデータをLIFULL HOME’Sが分析(2025年公開)」
敷金・礼金など初期費用の内訳と相場への影響
築年数が経過した物件は、家賃だけでなく入居時の「初期費用」を抑えやすい点も大きな魅力です。
賃貸借契約を結ぶ際の初期費用(敷金、礼金、前家賃、仲介手数料など)は、一般的に「家賃の4〜6ヶ月分」が目安とされています。
築年数が古い物件は、ベースとなる家賃そのものが安いため、結果的に初期費用の総額も低く抑えられます。
さらに、空室期間を短くしたい大家さんの意向から、「敷金・礼金ゼロ(なし)」に設定されている物件や、一定期間の家賃が無料になる「フリーレント」が付いている物件も増える傾向にあります。
初期費用を少しでも節約したい場合は、築年数の古い物件を視野に入れるのが効果的です。
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古い賃貸物件を見極めるには耐震性と設備の確認が重要
古い物件を安全かつ快適に借りるためには、建物の「耐震基準」と備え付け「設備の寿命」の2点を見極めることが重要です。
「家賃が安いのは良いけれど、地震で倒壊しないか心配」「入居してすぐにエアコンが壊れたらどうしよう」といった不安は、基準を知ることで解消できます。
耐震基準は1981年と木造の2000年基準が見極めの目安
賃貸物件の安全性をはかるうえで、必ず知っておきたいのが建築基準法に基づく「耐震基準」です。
特に以下の2つの年をひとつの目安として見極めましょう。
1981年(昭和56年)6月以降の「新耐震基準」
震度6強から7程度の地震でも建物が倒壊・崩壊しないことを基準としています。
鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションなどを見る際は、この1981年6月以降に建築確認申請がなされた物件かどうかが重要です。
2000年(平成12年)6月以降の「2000年基準」
木造アパートなどの場合、2000年の法改正によって地盤調査が事実上義務化され、柱や壁の接合部の金具指定など、耐震性がさらに強化されました。
国土交通省の発表でも、熊本地震における木造建築物の被害状況分析において、2000年以降に建てられた住宅の倒壊率は2.2%にとどまり、高い耐震性能が実証されています。
古い木造アパートを検討する際は、2000年以降の物件を選ぶとより安心です。
ただし、1981年以前の建物であっても、大家さんが適切な耐震補強工事を実施しているケースもあります。気になる物件があれば、不動産会社に耐震診断や補強の有無を確認してみましょう。
参考:国土交通省「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法の公表について」
エアコンや給湯器など備え付け設備の寿命
築年数が古い物件で注意したいのが、室内に備え付けられている設備の寿命です。
建物自体は頑丈であっても、エアコン、給湯器、換気扇などの住宅設備は、一般的に10年〜15年程度で寿命を迎えるといわれています。
内見時には「物件の築年数=設備の築年数」ではないことを念頭に置き、入居前に新しい設備に交換されているか、あるいは以前の入居者が使用していた古い設備のままなのかを見極める必要があります。
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築年数が古い賃貸物件の内見で確認すべき4つのチェックポイント
築年数が古い物件の内見では、図面だけではわからない「管理状態」「水回り」「床のきしみ」「設備の製造年」の4つを必ず現地で確認してください。
これらを自分の目でチェックすることで、メンテナンスの行き届いた優良物件を見つけることができます。
建物の外観やエントランスなどの清掃状態
物件の寿命や住み心地は、大家さんや管理会社の「メンテナンスに対する意識の高さ」に大きく左右されます。
内見に訪れた際は、まず共用部の清掃状態をチェックしましょう。
- エントランス・集合ポスト:チラシが散乱していないか、ゴミが放置されていないか。
- 駐輪場・ゴミ置き場:自転車が乱雑に置かれていないか、ゴミ出しのルールが守られているか。
- 外観:外壁タイルの剥がれや、鉄部の目立つサビがないか。
これらの管理が行き届いている物件は、大家さんが日頃から建物を大切にしており、入居後のトラブルにも迅速に対応してくれる可能性が高いと判断できます。
水回りの清潔感・ニオイ・水圧
古い物件で劣化が目立ちやすいのが、キッチン、浴室、トイレなどの水回りです。退去時にハウスクリーニングが行われていても、経年劣化による影響は隠しきれません。
以下の点を実際に確認します。
- カビと水垢:浴室のゴムパッキンに根深いカビが生えていないか。
- ニオイ:排水溝から下水のような嫌なニオイが上がってきていないか(配管の劣化サインの可能性があります)。
- 水圧とサビ:可能であれば蛇口をひねり、水圧が十分か、赤茶けた水が出ないか(水道管のサビの有無)を確認します。
床のきしみや建付けの悪さがないか
室内に入ったら、部屋の隅々まで実際に歩いてみてください。築年数が経過していると、床材の下地が劣化して歩くたびに床が沈み込んだり、「ギシギシ」ときしむ音が鳴ったりする場合があります。
これは自身の生活における不快感だけでなく、階下の住人への騒音トラブルにつながる恐れがあるため要注意です。
また、窓のサッシや室内ドアの開け閉めを実際に行い、建付けが悪くなっていないか、スムーズに動くかも忘れずに確認しましょう。
備え付け設備の製造年ラベル
前述のとおり、設備には寿命があります。内見時には、室内に備え付けられているエアコンや給湯器の下部・側面に貼られている「製造年ラベル」を必ず確認してください。
製造から10年以上経過している設備の場合、入居後に故障するリスクが高まります。
もし古い設備がついたままの場合は、契約前に「入居時までに新しいものに交換してもらえるか」を不動産会社を通じて大家さんに交渉してみるのもひとつの方法です。
設備の故障リスクは2020年の民法改正によるルールで備える
古い物件で設備が故障した場合でも、2020年の民法改正により、一定の条件下で家賃が減額されるルールが明確化されているため過度な心配は不要です。
いざというときのルールを知っておくことで、安心して契約に進むことができます。
設備が使えない場合は家賃が減額される可能性がある
2020年4月に施行された改正民法により、賃貸物件に備え付けられている設備(エアコン、給湯器、トイレなど)が、借主(入居者)の責任によらない理由で故障して使えなくなった場合、「減失部分の割合に応じて、賃料は減額される」ことが明確化されました。
これを受け、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会では、設備ごとに「免責日数(大家さんが修理を手配するための猶予期間)」と「減額割合の目安」をガイドラインとして提示しています。
たとえば、備え付けのエアコンが故障して使えない場合、免責日数の3日を過ぎた時点から、月額家賃の一定割合(目安として10%など)が減額される計算になります。
万が一の故障時でも法的な保護があることは、古い物件を選ぶ際の安心材料となります。
参考:公益財団法人日本賃貸住宅管理協会「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」
契約時の重要事項説明と必要書類を必ず確認する
家賃減額のルールは法律で守られていますが、トラブルを防ぐためには事前の確認が不可欠です。
契約前の「重要事項説明」を受ける際や、賃貸借契約書に署名する際には、以下の点に注意してください。
「設備」か「残置物」か
室内のエアコンなどが、大家さんの所有物である「設備」なのか、前の住人が置いていった「残置物」なのかを確認します。残置物の場合、故障時の修理費用は入居者の自己負担となり、家賃減額の対象にもなりません。
特約事項の確認
契約書に「設備の修理費用は借主が負担する」といった不利な特約が書かれていないかを必ず確認しましょう。
まとめ
賃貸物件の築年数は、古くなるほど家賃や初期費用を安く抑えられるというメリットがあります。
一方で、耐震性や設備の劣化といった懸念点もありますが、「1981年・2000年の耐震基準」を理解し、内見時に「共用部の管理状態」「水回り」「床」「設備の製造年」をしっかりチェックすることで、快適な優良物件を見つけられる可能性があります。
家賃にお悩みの方は、ぜひ築年数の条件を少し広げて、リノベーション物件などもあわせて検討してみてはいかがでしょうか。掘り出し物の素敵な物件に出会えるかもしれません。
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よくある質問
Q.1 築年数が古い賃貸物件を選ぶメリットは何ですか?
A.1 ベースとなる家賃相場が安いため、毎月の生活費を抑えられるだけでなく、家賃を基に計算される敷金や礼金などの初期費用も自然と安く済む点が最大のメリットです。
Q.2 古いアパートで地震が心配ですが、どう見極めればよいですか?
A.2 耐震基準の目安として、マンション等の場合は1981年6月以降の「新耐震基準」、木造アパートの場合はさらに基準が強化された2000年6月以降の物件を選ぶとより安心です。
Q.3 古い物件の内見で特にチェックすべき場所はどこですか?
A.3 水回りのニオイやカビ、床のきしみや沈み込み、建具の動きやすさに加え、エントランスやゴミ置き場などの共用部がきれいに清掃・管理されているかを必ず確認してください。
Q.4 入居後に備え付けのエアコンが壊れたらどうなりますか?
A.4 2020年の民法改正により、備え付け設備が故障した場合は使えない日数に応じて家賃が減額されるルールがあります。ただし、前の住人が残した「残置物」の場合は対象外となるため契約前に確認が必要です。
更新日: / 公開日:2017.01.06










