日本全国の物件を網羅した国内最大規模の物件データベースを持つHOME'S。不動産広告掲載に関して日々厳しい審査をしていますが、それでも業界的に「おとり物件」と言われる不動産広告が掲載されているケースもあります。

「おとり物件」とは、不動産会社が実際と異なる条件の物件を架空で掲載したり、既に埋まってしまった物件を敢えて集客のためにネット上に掲載したままにするなど、“意図的に”人を店舗に呼ぶ方法で使われる物件のことを言います。

そのような物件を掲載している広告のことを「おとり広告」とよんでいます。部屋探し、家探しをするとき、私たちのほうでも万が一のトラブルを避けるために、不動産広告を見るときに注意意識を持つことが重要です。

前回、定期借家を利用した事例をお届けしましたが、今回は別の手法を用いた事例をお届けします。

前回:【トラブルなく賃貸物件を借りるには1】こんな広告に注意!~定期借家編
賃貸物件を探す家賃相場を調べる

 

1回目で備考など含めて細かくチェックすることをオススメしましたが、特定の曜日、特定の時間帯のみに掲載している物件にも注意したいところです。

 

今回、取り上げるおとり広告の事例は、下記のようなものです。

  • 相場よりも賃料が安い
  • 反響が多数集まる物件が土日と夜間掲載
  • 不定期な掲載を数カ月間繰り返す(その間3件の物件が掲載)
  • 一見すると相場に対して魅力的な物件だったため、ユーザーからの反響も好評。同一のエリアで掲載された物件の中で、ずば抜けた数の問い合わせがあがっていた

 

事例その1

事例その1

 

備考の欄に会社説明とともに、定期借家の件の記載があります。また、場所的にも都心のワンルームで5万円台。相場より安く、ユーザーにとって魅力的な物件と言えます。

 

しかし、再契約時の条件は記載されておらず一般ユーザーは、賃料の安い物件と考えて問い合わせをしていたものと考えられます。

 

また、多くの問い合わせを受けているにも関わらず成約には至っておらず、掲載会社は募集中物件であると主張をしていました。

 

一見分かりにくいですが、いずれの物件にも備考欄には「定期借家契約6か月間。再契約時再度入居審査、契約あり」という記載が右画像の赤囲みのところにありました。

 

また、何故土日と夜間のみに掲載されていたのでしょうか?

 

実は、HOME’Sをはじめとした物件ポータルサイトでは不動産広告の質向上のために、不動産広告内容を審査する部門があります。土日夜間のみ掲載していれば、指摘対象とはならないだろうという意図からの行為だったのではないかと推測されます。

 

今回の事例を掲載していた不動産会社はおとり広告掲載と判断し、厳しい措置の対象となりました。夜間のみ物件掲載を行う行為自体に問題はありませんが、審査の目をかいくぐっておとり広告を掲載していたことがポイントです。

 

事例その2

事例その2

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特定の日や、時間のみに掲載されている物件を見つけることは難しいかもしれません。

 

例えば、部屋を探しているエリアや賃料でブックマークをし、気に入った物件だけでなく日にちや時間をおいて新たな物件に対してアンテナを張るようにしてみてはいかがでしょうか?

 

好条件の物件は、多くの人が閲覧するため、早い時期に成約するケースが多いです。条件がよくても見るたびにいつも掲載されている物件は広告の隅々まで細かくチェックしてみましょう。

 

どんなに魅力的な物件でもその広告自体に不信に思った時には、不動産会社に直接かけるだけではなく、HOME’Sをはじめとしたポータルサイトに問い合わせをしてみるのもいいでしょう。

 

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更新日: / 公開日:2016.08.28