文京区湯島の不利な条件ばかりの土地に魅力的な賃貸住宅が誕生

文京区湯島に天神町place(以下、天神町)という賃貸住宅が完成。建築家を中心に見学者が続出、話題を呼んでいる。SNSにあげられた写真を見ると中庭を囲んで馬蹄形、あるいは変形なU字形ともいえる不思議な形状の地下1階地上8階建てで、上階から見下ろすとまるで深い井戸のよう。

だからといって暗いわけではなく、真南に面した住宅に比べれば暗さはあるものの、建物のあちこちから光が差し、影が生まれ、風も抜ける居心地の良い空間である。なぜ、こんな不思議な、そしてこれまで無かったような空間が生まれたのか。

「10年ほど前の湯島はラブホテル(現在はレジャーホテルというそうだ)が林立するエリアでしたが、近年、建替えが進み、徐々にマンションに変わっています。こうした類の建物は集積に価値があるそうで、数が減っていくと成立しにくいからだとか。結果、通り沿いにはびっしりと集合住宅が並ぶようになっています。

天神町は私にとってホテルから賃貸住宅への建替え2軒目。オーナーは2軒とも同じで、特別な要望はなかったものの周囲はやや供給過剰。空室も出てきていることを考えると魅力ある空間で差別化を期待されていると感じました」と建築家で工学院大学教授の伊藤博之氏。

通りから外観を見ているだけではとてもその奥に豊かな空間があるようには思えない通りから外観を見ているだけではとてもその奥に豊かな空間があるようには思えない
通りから外観を見ているだけではとてもその奥に豊かな空間があるようには思えない最上階から中庭を見下ろしたところ。井戸のようなという意味がお分かりいただけよう

土地は間口が狭く、奥に広がる旗竿状で、しかも入口から敷地奥までは10mもの高低差があった。周囲にはすでに建物が建てこんでいる。以前の建物はその用途から日当たりは考慮しなくてもよかったが、賃貸住宅となるとそうはいかない。といっても一般的に賃貸住宅で良いとされる明るい南向き、風通しの良い住戸はつくれない。伊藤氏自身もそうした常識的とされるスペックが取りこぼしてきたものに目を向けたいという意識もあった。

建物を提案するにあたって最初に2つ、考えたことがある。ひとつは地面の高さを変えないこと。高低差を無くすために地面の高さを変えると開発許可申請が必要になり、それだけで半年、1年の時間がかかってしまう。それよりは土地の特性を生かした建物であるほうが良いと考えたのである。

もうひとつは高さは31m以下にしようということ。東京都安全条例で建物の高さが31mを超えると原則、特別避難階段が求められるため、避難経路の設計の条件が急に厳しくなる。魅力的な共用部とするために階段の設計の自由度は残しておきたかったのである。

通りから外観を見ているだけではとてもその奥に豊かな空間があるようには思えない周囲に高い建物が建っており、普通に四角い建物を作ると暗くなってしまう。外から見た途中から変形の円を描く外観
通りから外観を見ているだけではとてもその奥に豊かな空間があるようには思えない中庭から見上げたところ。緑と空が見える

「天神町place」は、暗くても人がいたくなる空間をつくるための工夫がいろいろ

各階の平面図。最初に見た時にはなんじゃ、これは!と思った各階の平面図。最初に見た時にはなんじゃ、これは!と思った

最初の提案では既存の建物をリノベーションする、建てられる制限いっぱいまでのフルボリュームで新築する、リノベーションと同規模くらいで新築するという3案を提示した。

「フルボリュームでつくると現在の8階以上の高さの四角い建物になり、暗い部屋が生まれることが予想されました。最終的には予算に合わせて容積率に余裕のある既存と同程度の規模で新築することになり、次に建物の配置についてさまざまな検討の結果、2案を提案しました」

そのひとつが現在の馬蹄形で、もうひとつは敷地中央に四角い建物を建てて前後に空地を配するというもの。周囲に空き地があれば日が入る可能性も出てくるということだろうが、その点からすれば馬蹄形がベストだった。

各階の平面図。最初に見た時にはなんじゃ、これは!と思った建物が弧を描いているため、隣の建物との間からはこんな風景が見られ、風が抜ける

続いて提案したのは中庭。

「中庭をつくり、各住戸両側の窓などから光、風が入ることを意図しました。一番広いところで建物の間口が18mあるので、中庭(直径約9m、吹き抜けの高さ約30m)がなければこれまた暗い部屋ができてしまうことが想定できました」。

その後の設計では暗くなったとしても人がいたくなるような空間にするための工夫が凝らされた。そのひとつが中庭に面した建物壁面のテクスチャー。質感、触感などと言えば良いだろうか。単なるつるんとした打ちっ放しではなく、縦に木材を貼り付けたような、見ようによっては建物全体がひとつの大きな木のようにも思えるような仕上げになっている。

実際、これは木を貼り付けてつくったものと伊藤氏。
「千葉県山武市は杉の産地で、ここではかなり前から幹が腐り、溝のできたように変形するスギ非赤枯性溝腐病が蔓延。15年ほど前に依頼を受けて傷んだ材を使ってテーブルを作ったことがあります。今もその状況は変わっておらず、そこで家具よりももっと大きな規模でそうした材を使えないかと考え、型枠に溝腐病被害木を含む非流通材を割いて貼り付けて使用しました」

長方形断面に加工された木材を型枠として使うと乾燥した後でコンクリートから剥がせなくなるが、木の外周部分を残して使うことで断面が台形になり、剥がせることも分かった。

また、壁面にはところどころ、周囲のコンクリートと異なる色の部分があるが、これは木の色が移ったもの。木をコンクリートに当てて数日置くと木の灰汁が出るが、その色を残すように表面はあえて透明のコーティングで仕上げてあるのだ。

各階の平面図。最初に見た時にはなんじゃ、これは!と思った中庭。壁際にはベンチも設えられている
各階の平面図。最初に見た時にはなんじゃ、これは!と思った木の幹の粗削りな風合いが自然を感じさせる

緑の中庭から見える廊下を少なくするという建物の工夫も

この仕上げは最後、現場で決めたもの。
「いくらかかるかが分からず、見積もりに入れようがなかったのです。そこで一般的な杉板化粧型枠を使う計画で見積もりを提出、工事が始まってから産地に問合せをして調達、最後の最後にこれで行くと決めました」

コンクリートというある意味、人工物の象徴が自然の産物であるかのように見えることで空間に魅力を付加。さらに壁面のランダムな凹凸は光を受けて微妙な影を作り、それが明るさを演出する。光は影があってこそ認識される。時間によって光の入り方が変われば影もまた変化、複雑な表情を生む。真正面からの陽光のストレートさも良いが、こうした陰翳礼讃の趣もまた妙味。空間の広がりを感じさせてくれるというものである。

暗さがあるから明るさも引き立つ。中庭から見上げる空が美しかった暗さがあるから明るさも引き立つ。中庭から見上げる空が美しかった

廊下を少なくするという工夫も明るさを確保するための手だという。
「マンションの吹き抜けを見上げるとたいていの場合は吹き抜けの周囲にぐるりと巡らされた廊下の裏側を見ることになり、あまり印象が良くありません。視覚的にうれしくないだけでなく、光などを遮ることにもなるため、ここでは廊下を少なくするために住戸のつくり方も含めて工夫しました」

建物は公道側に入り口があり、中庭をぐるりと囲む。上階へのルートとしては公道側から見て右側にエレベーター、階段があり、左右を繋ぐ空中廊下が各階、エレベーター近くに用意されている。だが、それだけですべての階の、すべての住戸にアプローチできるわけではない。奥の住戸にアプローチするためにはどうしても廊下が要る。廊下を作らないと建物奥側にこの地域ではあまりニーズが高くないと思われる広い住戸ができてもしまう。

「3階、5階、7階の内側にブリッジと名づけた廊下を作り、それを利用してアプローチする住戸をメゾネットにすることで廊下の数を減らしました。また、廊下はその住戸に住む人が専用できる空間にしました。空中廊下を通って我が家へ向かう、その空間、時間の豊かさも魅力になると考えました」

暗さがあるから明るさも引き立つ。中庭から見上げる空が美しかった廊下の裏側は見えてはいるが、ぐるりと回されているわけではなく、デザインのアクセントのように感じられる
暗さがあるから明るさも引き立つ。中庭から見上げる空が美しかった公道側にある住戸から空中廊下を通して中庭方向を見たところ。どこを撮っても絵になる

多数のバルコニー、4種類の窓から風、光が入る建物の工夫

もうひとつの工夫は各階に2~3ケ所設けられたバルコニーと4種類の窓。
「バルコニーの位置は各戸で変えてあります。それによっていろいろなところから風、光が入ります。窓にも同様の意図があり、加えてバランスよく窓、バルコニーを配することで建物の構造的な強さにも寄与するように考えました」

現地に行ってみると太陽が動くにつれて窓からの光が壁に四角く映ったり、それが斜めになって影をつくったりと変化があり、見ていて飽きない。また、階数、見る向きによって隣の建物や青空が住戸の窓から覗ける瞬間があり、建物内部にいるのに外部にいるような感覚が味わえてそれも新鮮。大きな四角いオフィスビルだとどこにいても同じ風景しか広がらないことが多いが、ここではほんの数歩移動するだけで変化が生まれる。

暗くてもいたくなる空間をつくることを突き詰めていった結果もあり、間取りは住戸によって、それぞれ異なっている。いくつか、室内を見せていただいた。

窓のサイズ、バルコニーの位置など、綿密な計算に基づいて配されている窓のサイズ、バルコニーの位置など、綿密な計算に基づいて配されている
窓のサイズ、バルコニーの位置など、綿密な計算に基づいて配されている302の室内から見たバルコニー。位置は住戸によって異なる
001の平面図。図の右下に玄関があるが、中庭の奥、庭からも出入りができるようになっている001の平面図。図の右下に玄関があるが、中庭の奥、庭からも出入りができるようになっている

まず、最初は建物全体で考えると地下1階に位置することになる001。この部屋はエレベーターホール近くに出入り口があるが、中庭から続くバルコニーから入ることも可能。使い方によっては外からアプローチしやすい部屋をオフィス、来客スペースなどに使えるようにも考えられているのである。1階にも同様に公道からアプローチできる部屋がつくられており、間取りだけでなく、使い方も多様に想定されている。

大半が曲線という建物である。当然、内部も緩やかに円弧を描いている。となると使いにくいのではないかという疑問が湧く。それに対し、伊藤氏は建築で家具を用意することで使いにくさをカバーすることを考えたという。
具体的には住戸の中庭側は柱の間にベンチ、机、収納などが作りつけられており、ベッドを置けば生活できるようになっているのである。

「柱、梁を隠すのではなく、その間に人の居場所をつくるという考え方です。RC造の中高層の建物ではどうしても住空間に対して柱、梁のボリュームが大きくなりがち。それをどうつくるか、考える必要があります」

緩く円弧を描く室内は仕切りがないにもかかわらず、住戸全体を見渡しにくいのだが、その分、繋がっているのにコーナーごとに独立しているという不思議な感覚。まっすぐな道を歩くより路地のほうがわくわくするものだが、そんな感じを味わえもする。

ちなみに地下1階の住戸には地中にある部屋を防音室にした住戸もある。芸大が近く、ニーズがあるのではないかというオーナーからの提案だそうだ。

窓のサイズ、バルコニーの位置など、綿密な計算に基づいて配されている001の室内。窓の位置によって見えるものが異なり、変化がある。1階だと緑が絵のように見える

都会の集合住宅に緑がある意味と緑のある建物が選ばれる理由

続いて最上階8階へ。地下階に比べるとかなり明るく、開放的だが、賃料は地下階、1階とそれほど大きくは変えられていない。普通は高い階の人気が高く、賃料も高く設定されるものだが、天神町に関してはどの階も人気があり、地下階、1階も選ばれている。内部の足場が外れるまでは暗いのではないかと心配で仕方なかったという伊藤氏だが、数々の配慮が結果としてどの階も異なる魅力がある建物として結実したわけである。

最上階から中庭を覗いて改めて気づいたのは緑の存在の大きさ。
「植栽を依頼した長濱香代子さんには完璧に計算された空間ではなく、勝手に生えてきたみたいにしてほしいとお願いしました。そのため、普通は手すりの内側に置く植栽を手すりの外側に配し、手入れのために手すりを開閉できるようにしました」

マンションなど集合住宅では植物がたまたま生えてくることは許されない。企画された通りの均質で管理しやすいものが目指されているためで、そこに人間の意図を凌駕するかもしれない可能性があるものは存在してはならないことになっている。

だが、山や海が好きで、一日中見ていられるという人が少なくないのは、心の中のどこかにそうした管理や束縛からの自由、人間のコントール内に収まらない自然への憧れがあるからだろう。だとしたら整然とした植え込みではなく、自然に生えてきてしまったように見える植栽が心地よく思えるのは当然かもしれない。

「見学した人の中にはこの中庭は一日中見ていられるという人も。管理された空間の多い都会の生活では直感的に自然を求めている人が多いのでしょう」

最上階。周囲の建物の高さに驚く最上階。周囲の建物の高さに驚く
最上階。周囲の建物の高さに驚く外側に配された植栽。もう少し成長すると大きな木の幹のような建物から絡まり、垂れ下がるようになってもっと自然に見えてくるのではなかろうか
専用の空中廊下を通って行った先はメゾネットの住戸。図面を見ているだけでわくわくする専用の空中廊下を通って行った先はメゾネットの住戸。図面を見ているだけでわくわくする

7階では空中の廊下を通る部屋を見せていただいた。共用廊下からゲートを空けたところからが自室への廊下になるのだが、通れるのは居住者だけ。そう思うだけで特別な感じがあってわくわくする。

「豊かさは高い材料を使うことだけで生まれるものではなく、スペースをどうつくるかでも生まれるもの。住宅へ向かうプロセスにもそうした意味があります」。

最上階。周囲の建物の高さに驚く我が家専用の空中廊下。共用部との間にはゲートもある

ほぼ全戸に設置された外から見えにくい「使えるバルコニー」

ほぼ全戸にバルコニーがあるつくりで、各戸ごとに配置も広さも違う。多くのバルコニーには屋根があり、使うつもりになれば外部にあるもう一部屋としても使える間取りも多い。

玄関前にバルコニーがある部屋とバスルームの隣にある部屋に面したバルコニーでは使い方も違ってくるだろうし、生活も異なるものになるはず。ここで部屋を借りようと思う人は家具の配置以前に、どんな暮らしをしたいかから考えると、暮らしをより楽しめそうだ。

バルコニーのつくりでは中庭に面した住戸では両脇にスリットの入ったコンクリートの柵になっている点が目をひいた。共用部の手すりは金属の縦格子で中庭から誰かがいることが透けて見えるが、専有部のバルコニーは誰かがいることは分かるが、分かるのはそこまで。

マンションのバルコニーは意外に使われていないものだが、それは使う人の問題であると同時にデザインの問題もあるのではないかと伊藤氏。外から丸見えになるスペースでは使いにくいのである。

屋根があり、部屋としても使えそうなバルコニー(703)屋根があり、部屋としても使えそうなバルコニー(703)
屋根があり、部屋としても使えそうなバルコニー(703)602のバルコニー。外から見えないため、自分の室内同様に使える
604の水回り。ガラス扉の内側はバス、トイレ、洗面所604の水回り。ガラス扉の内側はバス、トイレ、洗面所

「バルコニーに関しては避難経路になっていないため、貸す時の面積の表示には含まれてないとあるのにない面積になってしまう、不要だという考えもありますが、こういう場所があることを評価する人もいるはず。実際、そういう結果も出ています」

特にコロナ禍では、限られた面積の中に違うシーンで使える空間があることが評価されるようになっている。室内からバルコニーに出て中庭を眺めるだけでもリフレッシュできるだろうが、さらにそこでお茶を飲んだり、仕事をしたりすることができるなら、その分の+アルファを払っても良いと思う人も少なくないはずだ。

これ以外にも一部屋分ほどの広さのあるバスルームや窓を背にした絵になるベンチ空間など各戸ごとに「お!」と思う物件なのだが、これが可能になった背景にはオーナーの理解があると伊藤氏。
「この物件に関してはこういう形がやりたいからではなく、こういう状況だからこの形という他律的に決めていったところも多く、内部外壁の仕上げのように直前になって決めたものも。そうした提案を信じて、採用してくれたオーナーの理解力、挑戦する気持ちがあってできたものです」

どんなに建築家が良いものをつくろうと思ってもオーナーがNO!と言えばそれでおしまい。オーナーの皆様にはぜひ天神町を見学、こういうものを理解、受け入れる懐の深さを体験していただきたいものだ。

まちを変える、良くするのは土地所有者なのである。

屋根があり、部屋としても使えそうなバルコニー(703)基本的に内部はワンルーム的に繋がっている。内側の壁際にはベンチや収納などが用意されている

「天神町place」は、まちの変化に対応できる可変性のある建築

ところで最近では中庭を作る場合、そこでコミュニティが生まれることを意図した作りにすることが少なくない。だが、天神町ではそこまでの深い関わりは想定していない。知らない者同士が居住する賃貸住宅でコミュニケーションを生もうとするとそれを手助けするソフト面でのフォローが必要だが、現時点では不要と判断、用意していない。その代わり、一人ずつがそこに居られる場所にすることで、バルコニーや窓と同様に互いの人の気配が感じられる程度の関係をめざしている。

「湯島はかつてのホテル街から変化し始めてはいますが、まだまだ、かつての雰囲気、イメージが残っています。ただ、今後、居住者が増え、まちが変わっていったら、いずれは1階に店舗が入る、中庭が地域に開かれていくこともあり得るかもしれません。設計ではそうした変化が可能なようにしてあります」。

奥が公道側。入って中庭へは階段を下りる。さらに建物の裏にも高低差がある奥が公道側。入って中庭へは階段を下りる。さらに建物の裏にも高低差がある

個人的には10mという高低差、地形を生かした作りを楽しく感じた。近年、地形を感じられる建物は少なく、すぐに造成してしまいがち。ただ、ここでは「台地を吹き下ろす風を感じた」という人がいたなど、土地の特性が生かされている。伊藤氏は暗さや狭さもまた、土地の特性と考えてそれを生かして設計を考えた。それがこの土地らしい建物を生んだというわけである。

ちなみにこの近くには伊藤氏の手による「三組坂flat」という賃貸住宅もあり、こちらは正方形の6畳ほどの空間を1つのセルとし、それを組み合わせることで建物内での部屋の位置に応じたメリット、デメリットを平準化。どの部屋を選んでも快適に暮らせるように工夫されている。平面、立面ともに使われている円弧が特徴的で、外から見ても見えるようになっている。奥行きのあるバルコニーも天神町同様、使いやすそうだ。

それ以外も手掛けた住宅は多く、それぞれに個性的。RC造ばかりではなく、長屋などもある。天神町同様、土地その他の制約を上手にクリア、それを魅力に変えている点は共通しており、住み替えるならこういう家も楽しい。暮らしを変えたいと思っている人なら一度チェックしてみてはどうだろう。

文京区湯島は近年レジャーホテルの建替が進み、マンションが急増している地域。「天神町place」もそんな建替えのひとつで、周囲にマンションが密集する、10mの高低差がある旗竿状の土地という本来なら不利な条件を建物の形や設計、デザインなどの工夫でこれまで見たことがないすごい空間に転換。見る人を驚かせている。三組坂フラット。アール部分が目をひく

公開日: