「本当に必要なもの」を精査し、コンパクトながらも暮らしやすい住まいを提案

住む人や地域の人に愛される共用部デザイン、専有部は思い描いた理想の暮らしが叶えられる自由設計の良さを味わえるマンションとして再生・分譲を行う、「一棟丸ごとリノベーション」。安心して暮らせるための構造を確保しつつ、間取りや動線、収納や素材使いなど比較的自由にアレンジできることが特徴で、新築でも中古でも実現できない魅力を備えているマンションと言っても過言ではないだろう。また、美しく生まれ変わったマンションは長く資産価値を維持し、日々の暮らし、そして街を豊かにしてくれるはずだ。

その一棟丸ごとリノベーションで多くの実績を持つのが株式会社リビタ。今年3月には、シェア型複合ホテルの「THE SHARE HOTELS HATCHi 金沢」を開業して話題になるなど、「くらし、生活をリノベーションする」をコンセプトに、既存建物の改修・再生を手掛けるプロフェッショナル企業である。

紹介する「リノア三鷹」は、同社が手掛けた一棟。JR中央線「三鷹」駅南口から続く商店街沿いに位置する賃貸マンションを買い取り、一棟丸ごとリノベーションでバリューアップさせたものだ。
「リノア三鷹」の特徴的な提案が、「Spread」をコンセプトに生活必需品は専有部の中に、常になくてもよいものは共用部へ出し、利便性の高い街をパントリーと見立てて使うなど、住まいを部屋の中から街全体に広げて、快適で豊かな暮らしを創出していること。「本当に」家の中に必要なものは何かを考え、そうでないものは充実した共用部にしまうなど、コンパクトながらも暮らしやすい住まいを実現している。

チタン亜鉛合金と木材を組み合わせ、力強さと繊細さを表現した「リノア三鷹」のエントランス。</br>1階には人気のカフェが入居し、入居者のもうひとつのリビング・ダイニングになっているチタン亜鉛合金と木材を組み合わせ、力強さと繊細さを表現した「リノア三鷹」のエントランス。
1階には人気のカフェが入居し、入居者のもうひとつのリビング・ダイニングになっている

共用部はもちろん街まで含めて使いこなすことで、コンパクトな空間で豊かな暮らしを実現

「『リノア三鷹』は専有面積が40~60m2台が多い物件なので、70m2前後、3LDKが一般的な郊外に建つファミリータイプのマンションと比べると若干狭いと思います。しかし、狭さを弱点ではなく魅力に変えるようなつくりこみをしたのが『リノア三鷹です』」と語るのは、株式会社リビタ 一棟事業本部所属で、「リノア三鷹」のプロジェクトリーダーの太田聖さんだ。

「『リノア三鷹』では、共用部や街を使いこなすことを考えたリノベーションを企画しました。共用部分をより一層大切なものとしてとらえると同時に、商店街立地ということもあるため、街まで含めて広く豊かに暮らすという考え方です。郊外にあるコンパクトなサイズのマンションでも、工夫次第で豊かに暮らせる、という大きなテーマの中で取り組みました」

それでは、「リノア三鷹」にはどのような独自性があるのだろうか。
「屋上の『スカイリビング』や屋外の『セカンドリビング』を設けたのは、部屋から少し離れていても、入居者様がルーフバルコニーのある暮らしを手にすることができると考えたからです。全住戸分を完備したトランクルームや、防災用具や高圧洗浄機などを収納し、必要な時にだけ使うものをしまったシェア倉庫は、あったら便利だけどずっと部屋に置いておかなくてよいものを収納できる、利便性と機能性に富んだ集合住宅ならではメリットを享受できるスペースです。

つまり、常に身近に置いておきたい生活必需品は何か。たまにしか使わないから家の外でよいものは何だろうかと考えて整理を行ったのです。
『個で所有する』『みんなで所有する』『持たなくても街にあるサービスを使う』と使い分ければ、すべてが部屋になくても快適に暮らせますし、こだわりの空間を実現できます。住まいを部屋の中から街全体へ広げることで、コンパクトな部屋でも豊かな暮らしができるようにしました」

左上/2階の「セカンドリビング」。植栽で囲われた半屋外空間は住民の憩いのスペース。子どもの遊び場にも好適 右上/1階には人気のカフェ「morisuke」が入居。企業姿勢やコンセプトに共感してもらい入居が決まった 右下/地下1階のトランクルームは全住戸分を完備。たまにしか使わないアウトドア用品や季節物などをしまうことで、専有部を広く使うことができる 左下/1階エントランス横にあるコミュニケーションボックス。不要になった本などをシェアすることでみんなが楽しめる図書室として活用。</br>住民同士の交流に力を入れているのも「リノア三鷹」の特徴左上/2階の「セカンドリビング」。植栽で囲われた半屋外空間は住民の憩いのスペース。子どもの遊び場にも好適 右上/1階には人気のカフェ「morisuke」が入居。企業姿勢やコンセプトに共感してもらい入居が決まった 右下/地下1階のトランクルームは全住戸分を完備。たまにしか使わないアウトドア用品や季節物などをしまうことで、専有部を広く使うことができる 左下/1階エントランス横にあるコミュニケーションボックス。不要になった本などをシェアすることでみんなが楽しめる図書室として活用。
住民同士の交流に力を入れているのも「リノア三鷹」の特徴

建物のコンセプトを理解した設計者とともに、オンリーワンの快適な住まいをつくりあげる

リビタでは、物件の引き渡し後2か月ぐらい経ったタイミングで、購入者同士、また購入者とリビタの関係を深めるための交流会を企画している。「リノア三鷹」では、今年5月に1階のカフェを貸し切って交流会を開催。3月末時点で入居しているほとんどの購入者に加え、契約前、引き渡し前の人も参加するなど様々な接点を構築できたという。交流会での声に加え、購入者の部屋にお邪魔して住み心地について聞くことができた太田さんは、「リノア三鷹」に課したコンセプトの成功を実感したという。

「もともと100m2ぐらいの賃貸マンションに4人で住んでいたご家族が、今回66m2の部屋にご入居されました。個室3部屋+広めのリビングという間取りで、30m2以上狭くなっているにも関わらず、『思い描いていた暮らしができて満足』とお喜びでした。
こちらのお宅は、寝室は小さく、子ども部屋はロフトベッドにすることで限られた空間を立体的に有効活用し、その分LDKを広く確保して寛ぎの空間を実現しました。自由設計を駆使して、ご家族に合った上手な家づくりをされたと思います」

設計の段階から家づくりに積極的に関わることで、住まいにより愛着が増すのも同社の一棟丸ごとリノベーションの特徴だ。「リノア三鷹」では、コンセプトに沿った提案が得意な3人の設計者をリストアップ。限られた専有面積の中に、それぞれのご家族の夢を詰め込んだ住まいを完成させた。上記の交流会の際も、設計者と購入者が想い出話に花を咲かせていたそうだ。

「私たちがデザインにこだわるというよりも、こだわりのあるお客様がいらっしゃる感じですね。『リノア三鷹』は専有面積がコンパクトですので、家づくりの参考になるような、間仕切りを使った間取りの可変性を考慮したモデルルームを棟内に用意しています。このモデルルームのデザインや間取りのエッセンスを上手に取り入れながら、さらに購入者様のご希望を設計者がアレンジすることで、皆様住み良い住まいをつくりあげています」

Wi-Fi・電源、シンクも完備した屋上は、入居者の憩いのスペース「スカイリビング」。周囲に遮るものが無く、晴れた日は富士山の眺望も楽しめる心地よい場所だ。入居者みんなの庭として使える、「リノア三鷹」で特に重視した貴重な共有スペースのひとつWi-Fi・電源、シンクも完備した屋上は、入居者の憩いのスペース「スカイリビング」。周囲に遮るものが無く、晴れた日は富士山の眺望も楽しめる心地よい場所だ。入居者みんなの庭として使える、「リノア三鷹」で特に重視した貴重な共有スペースのひとつ

「皆様の、入居後の暮らしの質をさらに高める取り組みを行っていきたい」

株式会社リビタ 一棟事業部所属、「リビタ三鷹」のプロジェクトリーダーを務めた太田聖さん。「家の中で常に必要なもの、必要でないものを分け、共用部分や街をうまく活用することで、コンパクトな部屋でも豊かな暮らしができると思います」株式会社リビタ 一棟事業部所属、「リビタ三鷹」のプロジェクトリーダーを務めた太田聖さん。「家の中で常に必要なもの、必要でないものを分け、共用部分や街をうまく活用することで、コンパクトな部屋でも豊かな暮らしができると思います」

「入居者様といかに継続的に関わることができるか、入居後の満足度をいかに高めていくかが私としても、会社としても大きなテーマになっています。1階のカフェ『morisuke』を経営するのは、暮らしに関わる部分をとても大切に考えておられる会社様(デイリーズグループ)。『入居者と積極的にかかわり続け、入居者だけでなく街の暮らしを良くしたい』という同じ志を持つテナント様にご入居いただけたことを嬉しく思います」と、太田さん。
同社初となる店舗付きの一棟丸ごとリノベーションだったことが、太田さんにとってこのプロジェクトをさらにチャレンジングなものに変えたという。

店舗付きのマンションということで、当初入居していた紳士服店には「狭くなる」交渉を、カフェには「入ってもらう」交渉と、2つの交渉を必要とした「リノア三鷹」。交渉がうまくいくかわからず、当初はとても不安だったと振り返る。

「そのまま紳士服店1フロアのプランもありましたが、入居者様の暮らしや街をより良くするためにはカフェがあった方が良いのではないかと考えて交渉に挑みました。その判断を、会社でも満場一致で後押ししてくれましたね。苦労してでも、より良いものを生み出そうとするブレない価値軸が当社には根付いていると思います」

今後注力していきたいのが、「リノア三鷹」をどのような方法でより魅力的に、住みやすいマンションにしていくかだという。
「事務所区画の1部屋をカフェを経営するデイリーズグループ様が借りてくださっているのですが、毎日使うわけではないので、事前に連絡をくれれば部屋を貸してくださるとおっしゃっています。お願いをすれば理事会の開催時に外部の会議室を借りなくて済みますし、料理教室などを開くこともできます。しかもワークショップ型だとコンテンツの入れ替えが可能です。それを私たちがやるのではなく、地域密着で協力してくださる方々と意識を共有しながら継続して行うことができれば、入居者様や近隣にお住まいの方々との交流を促し、暮らしをさらに良くするアクションになると思います。
隣の人もわからないというコミュニティではなく、入居者様同士の顔が見えるコミュニティになることで、関係がどんどん広がるような、より暮らしやすいマンションにしていきたいですね」

リノベーションはあくまで手段。その先にある豊かな暮らしを見据え、「次の不動産の常識をつくり続ける」という命題に立ち向かうリビタ。人と人、人と住まい、そして人と街を結ぶ後押しを行い、地域の価値を高めている同社の取り組みに要注目だ。

■株式会社リビタ/http://www.rebita.co.jp/
■リノア三鷹/http://www.m-village.jp/

2016年 07月25日 11時08分