木造は築25年で価値がゼロ

中古住宅市場活性化ラウンドテーブルに参加中古住宅市場活性化ラウンドテーブルに参加

金融庁や3大メガバンクをはじめとするとする銀行関係者、宅建業、不動産鑑定など業界関係各者が参加する「中古住宅市場活性化ラウンドテーブル」。ここで私は「中古住宅を評価する具体的な仕組み」について提案する機会を得た。

ご存知の通り、金融機関による中古住宅の評価のしかたは現在、物件現地を訪れることなく、図面と契約関係書類のみで機械的に行われている。したがって建物については経年による一律的な価値下落といった判定にしかならない。金融機関によりバラつきはあるものの、木造ならおおむね25年程度、RC(鉄筋コンクリート)造なら40年程度で資産価値がゼロといった具合だ。

提案としては、こうした慣行・仕組みを根本的にあらためるため、金融機関が内部に調査部門をもつのではなく、第三者的な立ち位置から建物専門家・不動産鑑定士が評価を行うといったものだ。

中古住宅を評価する新しい仕組みとは?

住宅ローンの申請があったら、まず建築士など建物の専門家が担保評価のための建物検査を行い、その報告書を不動産鑑定士に手渡す。不動産鑑定士は、この報告書を踏まえ、土地・建物を一体として担保評価、そしてこれを元に金融機関が融資を行うというもの。

そのためにはまず、建物について具体的な評価基準が必要だが、これを国交省が策定する。そしてそれを参照しつつ金融庁が「中古住宅評価ガイドライン」を策定、各金融機関はこれを参照しながら担保評価行なう。

この場合、評価を行うためのコストを誰が負担するのかといった課題が浮上するが、ある程度軌道に乗るまで、このコストに補助金をつければよいのではないか。先には保証会社の保証料に含めても良いだろう。

今までにない新しい仕組みを創ろう、動かそうとする際には、どうしても抵抗がある。従来のやり方への慣れ、変わることへの恐怖、失敗した場合の責任など、不安がついてまわるもの。

既存住宅市場とインスペクションの関係既存住宅市場とインスペクションの関係

まずは仕組みをスタートさせることが大切

まずは仕組みをスタートさせることが大切だと考える。まずは仕組みをスタートさせることが大切だと考える。

米国などすでにこうした仕組みが確立している先進国でも、当初は試験的・野心的な試みからスタートした。
むろん具体的な評価の中味については慎重に検討する必要があるが、ある程度の準備が整った段階で、思い切ってスタートするのが良い。

もうすぐまとまる本会合の報告書が、どのような影響を社会に与えるのか、楽しみにしたい。

2014年 03月26日 08時39分