同一名義でアパートを二部屋借りられる？

結論からいうと、同一名義でアパートを二部屋借りることは可能です。日本の法律では、複数の賃貸借契約を結ぶことに制限がありません。

ただし、入居審査が厳しくなるため、二部屋借りる正当な理由を説明できるように用意しておく必要があります。

不動産会社や大家さんは、入居者が家賃を滞りなく支払える能力を持っているかを重視します。そのため、「二部屋分の賃料を支払えるだけの収入や資産があること」を証明できるかが審査の重要なポイントです。

アパートを二部屋借りるメリット・デメリット

異なるアパートを二部屋借りることにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。物件を契約する前に、両方を理解しておきましょう。

アパートを二部屋借りるメリット

アパートを二部屋借りると、以下のメリットがあります。

長時間の通勤に悩んでいる方であれば、職場の近くにもう一部屋を借りることで、満員電車や遅延によるストレス、乗り換えの煩わしさから解放され、余裕を持った生活を送れるようになるでしょう。

移住や住み替えを考えている方にとっては、新しいエリアで短期間暮らすことで、その地域の雰囲気や利便性を実際に体験できる点が魅力です。

アパートを二部屋借りるデメリット

アパートを二部屋借りる際は、以下のデメリットを伴います。

アパートを二部屋借りると、敷金や礼金、仲介手数料といった初期費用が二部屋分発生するため、まとまったお金が必要となります。

さらに、引越し費用や家具・家電の購入費用と合わせると、想像以上の出費となるでしょう。光熱費の支払いや郵便物の管理なども、二部屋分となれば、負担に感じるかもしれません。

どちらかの部屋を長期間留守にする場合は、空き巣などの被害に遭わないように防犯対策を行う必要があります。また、郵便物が溜まると「長期間不在である」と分かってしまうので、転送手続きを適切に行うなどの対策も必要です。

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二部屋目の入居審査に通るためのポイント

二部屋目の入居審査では、一部屋目のときよりも審査基準が厳しくなる傾向があります。審査を通過するために、以下の3つのポイントを意識しましょう。

収入と二部屋合計の家賃のバランスを考慮する

先述したように、二部屋目の入居審査では、家賃の支払い能力が特に重視されます。一般的に家賃の合計は、手取り収入の3分の1以下に抑えることが理想です。

上記の目安額を超えると、家賃の支払いに余裕がないと判断され、審査に落ちる可能性が高くなります。そのため、目安の基準を満たし、安定した支払いができるという安心感を大家さんに示すことが大切です。

二部屋借りる明確な理由を用意する

二部屋借りる理由が曖昧だったり、事実と異なる説明をしたりすると大家さんに不信感を与え、審査に通らない可能性があります。

そのため、「仕事部屋として使いたい」「通勤に便利な場所を確保したい」などと正直な理由を伝えることが大切です。

在宅勤務が増えて仕事専用のスペースが必要になった場合は、その状況を具体的に説明することで信頼を得やすくなります。また、通勤時間を短縮するために職場近くの物件を借りるといった理由も大家さんに納得されやすいでしょう。

親族名義で借りるのもひとつの方法

本人名義での審査が難しい場合は、親族に契約者になってもらう方法もあります。この場合、契約者と入居者の情報を正確に記載し、「名義貸し」や「又貸し」と誤解されないようにすることが重要です。

たとえば、親の名義で契約する場合は、自分が住むことを正直に伝えることで不信感を避けられます。こうした方法を取る際は、事前に不動産会社や管理会社に相談し、必要な書類や手続きを確認しておくことで後々のトラブルを防げます。

アパートを二部屋借りる際の注意点

アパートを二部屋借りる際は、契約内容や利用方法について、いくつか注意すべき点があります。トラブルを避けるためにも、以下の点をしっかりと確認しておきましょう。

名義貸しをしないようにする

アパートを二部屋借りる際、自分の名義で契約しながら他人や家族に住まわせる「名義貸し」を行うと、契約解除や強制退去を求められる可能性があるので注意してください。

特に、友人や知人のために名義を貸す行為は信頼関係を損ねるだけでなく、法律的にも大きなリスクを伴います。

こうしたトラブルを防ぐためにも、自分の名義で借りたアパートは自分が利用し、契約内容を守ることが重要です。

同じ管理会社・保証会社の物件は避ける

同じ管理会社や保証会社の物件を複数契約すると、審査や保証の面で不利になることがあります。

一部屋目と同じ管理会社が運営する物件を申し込むと、「入居者の収入に対して家賃の負担が大きく家賃滞納のリスクが高い」と判断される傾向があるためです。

物件を選ぶ前に、まず不動産会社や管理会社に複数契約の場合の審査基準や保証内容について確認することをおすすめします。場合によっては、異なる管理会社や保証会社の物件を選ぶことも必要となるでしょう。

現地で物件の周辺環境を確認する

契約前には、物件の周辺環境を必ず現地で確認しましょう。特に、二部屋目を通勤に便利な場所として借りる場合は、実際に駅までの距離や周辺の交通状況などを確認することが重要です。

具体的には以下の点を押さえておきましょう。

現地に足を運ぶことで、インターネット上の情報よりも詳細に周辺環境を確認できます。こうした事前確認が、満足のいく物件選びにつながります。

住民票は生活の中心となる物件に置く

住民票は、生活の中心となる物件に置くことが法律で義務付けられています。そのため、二部屋を借りる場合でも、どちらの物件に住民票を置くか明確にしておくことが重要です。

もし、住民票を置かない物件で生活を続けると、税金や行政手続きにおいて問題が生じる可能性があります。トラブルを避けるためにも、住民票は正しく届け出るようにしましょう。

まとめ

アパートを二部屋借りる際は、事前の準備と計画が重要です。同一名義での契約は可能ですが、収入のバランスや借りる理由を明確にすることが審査通過のポイントとなります。

また、二部屋借りる際の契約では、いくつか注意点があることも理解しておく必要があります。後々のトラブルを防ぐため、名義貸しの禁止や住民票の取扱いについてのルールを守りましょう。