賃貸物件を借りるためには、初期費用としてさまざまなお金が必要となります。
今回は敷金・礼金、仲介手数料といった、賃貸物件を借りるのに必要な費用をまとめて解説します。
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敷金・礼金・仲介手数料とは? 部屋を借りるときにかかる費用の種類
賃貸物件は、毎月の賃料だけを支払えば入居できるわけではありません。賃貸借契約を結ぶ際に、敷金や礼金、仲介手数料といった費用を支払う必要があります。
敷金とは、家賃の滞納や退去時の原状回復に備えてあらかじめ預けておくお金のこと。問題がなければ退去時に返金されます。礼金は、物件の貸主に対する謝礼であり、こちらは返金されることはありません。
そして、仲介手数料は物件を紹介してくれた不動産会社に支払う費用のことで、会社によって金額は異なります。
部屋を借りるときには他にもさまざまな費用がかかり、初期費用を一覧にすると以下のようになります。
費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
敷金 | 家賃の0~2ヶ月分 |
礼金 | 家賃の0~2ヶ月分 |
仲介手数料 | 家賃の0.5~1ヶ月分+消費税 |
前家賃 | 家賃の1ヶ月分 |
日割り家賃 | 家賃を日割り計算した金額 |
火災保険料 | 1万5,000円~2万円 |
保証会社の利用料 ※必要時のみ | 家賃の30~70%程度 |
鍵の交換費用 | 1万円~2万円程度 |
引越し費用 | 単身者:2万円~4万円程度 ファミリー世帯:4万円~10万円程度 |
初期費用として準備しておく金額の目安は、家賃の4~6ヶ月分に引越し費用を加えたものが基準となります。入居してからも管理費・共益費・駐車場代などがかかります。また、2年に1回程度で更新料(家賃1ヶ月分相当+火災保険料)がかかる点も押さえておきましょう。
部屋を借りるための費用は合計でいくらかかる?

前述のように、部屋を借りるために必要な初期費用は家賃の4~6ヶ月分が目安となります。これに加えて、引越し費用や家具・家電購入費なども必要になります。
ここでは、家賃別に必要となる費用を試算してみます。
家賃5万円のケース
費用の内訳 | 金額の目安 |
|---|---|
敷金 | 0~10万円 |
礼金 | 0~10万円 |
仲介手数料 | 2万5,000円~5万円+消費税 |
前家賃 | 5万円 |
火災保険料 | 1万5,000円~2万円 |
保証会社の利用料 | 1万5,000円~3万5,000円 |
鍵の交換費用 | 1万円~2万円 |
合計 | 11万7,500円~38万円 |
※日割家賃は除く(以下同様)
家賃8万円のケース
費用の内訳 | 金額の目安 |
|---|---|
敷金 | 0~16万円 |
礼金 | 0~16万円 |
仲介手数料 | 4万円~8万円+消費税 |
前家賃 | 8万円 |
火災保険料 | 1万5,000円~2万円 |
保証会社の利用料 | 2万4,000円~5万6,000円 |
鍵の交換費用 | 1万円~2万円 |
合計 | 17万3,000円~58万4,000円 |
家賃10万円のケース
費用の内訳 | 金額の目安 |
|---|---|
敷金 | 0~20万円 |
礼金 | 0~20万円 |
仲介手数料 | 5万円~10万円+消費税 |
前家賃 | 10万円 |
火災保険料 | 1万5,000円~2万円 |
保証会社の利用料 | 3万円~7万円 |
鍵の交換費用 | 1万円~2万円 |
合計 | 21万円~72万円 |
上記のように、家賃が高くなるほど初期費用も大きくなりますが、同じ家賃であっても敷金や礼金、仲介手数料などの設定によっても大きく変わります。
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敷金・礼金、仲介手数料は節約できる?

物件によっては、敷金や礼金がかからないケースがあります。敷金は先に預けておいたとしても、原状回復費用が敷金を超えてしまった場合は、退去時に不足分を支払う仕組みです。そのため、先に預けても後から支払っても基本的に負担額は変わりません。
したがって、初期費用を抑えたいときは敷金が安い物件を選ぶのもひとつです。
礼金は慣習的に設けられているものであるため、物件の貸主によっては礼金を必要としないケースもあります。また、早く入居してもらいたい場合に、貸主の努力によって敷金や礼金をゼロにしている物件もあるのです。
敷金と礼金は、タイミングによっては値引きに応じてくれることもあります。交渉すれば求めに応じてくれる可能性もあるため、相談してみるといいでしょう。ただし必ず入居したい場合に限って行いましょう。
仲介手数料も調整できる場合があります。仲介手数料の上限額は法律によって決められていますが、下限については特に決まりがありません。さまざまな努力によって、他よりも仲介手数料をサービスしている不動産会社もあるので、会社選びもポイントになります。
管理費・共益費はどんな費用?

入居してからはランニングコストとして、管理費や共益費がかかる物件がほとんどです。物件によっては、家賃の中に管理費・共益費が含まれていることもあります。
管理費や共益費は、建物のメンテナンスや設備の修理・点検、共用設備(エレベーターやゴミ集積場など)の維持など、物件の維持・管理・運営をしていくうえで欠かせない費用です。また、管理費や共益費はほぼ同じ意味で使われますが、物件によってはそれぞれ別々に徴収されることもあります。
賃貸借契約を結ぶ前に、どのような名目でいくら費用がかかるのかをよく確認しておきましょう。金額は物件によって幅があるものの、おおよそ家賃の5~10%が基準です。家賃8万円の物件であれば、4,000円~8,000円程度が目安となるでしょう。
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初期費用を抑えるなら! お得に借りられる物件特集を活用しよう
新しい暮らしを始めるときには何かとお金が必要になるため、部屋を借りるときの初期費用はできるだけ抑えたいものです。物件によって敷金や礼金、仲介手数料などは違ってくるので、多くの物件や不動産会社を比較しながら選んでいくことが大切です。
「LIFULL HOME’S」なら、住みたいエリアの物件を希望する条件で絞り込みながら検索できます。部屋の間取りや立地、住宅設備だけでなく、費用面においても自分に合った住まいであるかをよく検討してみましょう。
特集ページでは、「敷金礼金0(ゼロ・なし)の物件」「フリーレント物件」(※)などに絞って検索できるので、初期費用を抑えて部屋を探すときの参考にしてみてください。
※フリーレントとは、入居後の一定期間にわたって家賃が無料になる契約のこと
まとめ
- 敷金は担保として「預けるお金」
- 礼金は大家さんにお礼として「支払うお金」
- 仲介手数料は不動産会社にサポートの対価として「支払うお金」
- 賃貸物件に入居するには、初期費用として家賃の4~6ヶ月分ほどの費用がかかる
- 敷金や礼金、仲介手数料などの費用は下げられるケースがある
- 家賃だけでなく、管理費や共益費などのランニングコストにも目を向けよう
- 敷金礼金ゼロの物件やフリーレント物件を選んでみるのもアリ
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