駅から家までの距離は通勤・通学のときだけでなく、普段の生活にも関わってくるので物件選びをするときの大きなポイントです。
しかし、住まいを探しているときに「駅徒歩15分」と表記されていても、それが遠いのかそれほどでもないのか、いまひとつイメージが湧かないことはありませんか?
そこで、今回は「駅徒歩15分」の具体的な距離や、実際に「駅徒歩15分」の物件に住むときのメリットやデメリットを紹介します。
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「駅徒歩15分」ってどのくらいの距離?

物件情報には、駅から物件までの所要時間は「徒歩何分」と表記されています。実際にはどのくらいの距離で、この時間は何を基準にして計算されたものなのでしょうか。
徒歩15分は約1.2km
「不動産の表示に関する公正競争規約」では「徒歩1分が80mに相当するものとして計算する」と定められています。不動産広告で徒歩分数を記載する場合、不動産会社はこの基準を使わなければなりません。
そこから「駅徒歩15分」を計算すると、実際の距離は1.2kmとなります。また、表記のルールとして「端数は切り上げ」となるので、1.21kmなら16分と表記されます。
ちなみに、この「徒歩1分=80m」を時速に換算すると時速4.8kmです。地図アプリではほぼ時速5kmが採用されているため、地図アプリで移動時間を調べた場合は物件情報の表記よりも少し早い時間で到着するように表示されます。
実際にはもっと時間がかかる?
「不動産の表示に関する公正競争規約」における「徒歩1分=80m」という数値は、健康な女性が「ハイヒールを履いて歩いたとき」の歩行速度を基に採用されたといわれています。歩くスピードには個人差があるので、あくまで参考として考えましょう。
この表記には注意点があり、以下の条件は「駅徒歩○分」の時間に含まれていません。
階段やエレベーター
物件によっては階段やエレベーターを利用する時間も考慮に入れましょう。
特にマンションなどの高層階に住んでいる場合は、エレベーターを呼ぶ時間・降りる時間だけでなく、朝の通勤・通学時間にエレベーター渋滞が発生して、呼ぶのに5分、降りるのに5分くらいかかる可能性もあります。
踏切や信号待ち、坂道
「徒歩何分」表記には、踏切・信号待ち・坂道などの時間は含まれていません。長く待つ踏切や道中に信号が何個あるか、急な坂道はないかなどをチェックしましょう。
朝の通勤ラッシュなどの人混み
朝の通勤ラッシュなどでは、人混みにより駅のホームにたどり着くのに時間がかかる、電車に乗るのが遅れるなどの影響があるかもしれません。
時間帯や天候などによってかかる時間は変わってきます。意外なところに落とし穴が潜んでいたりもするので、実際の通勤・通学時間などに合わせて物件と駅の間を歩いて、周辺環境をしっかりチェックしておきましょう。
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「駅徒歩15分」物件のメリット
「駅徒歩15分」の物件に住むと、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。まずはメリットから紹介します。
賃料・価格が駅近物件に比べて割安であることが多い

駅徒歩15分の物件は、駅近物件に比べて割安であることが多くあります。
例として、「LIFULL HOME’S」の家賃相場から、池袋駅の徒歩分数別に比較してみましょう。
1分~5分 | 5分~10分 | 10分~15分 | 15分~20分 | |
|---|---|---|---|---|
1K | 9.62万円 | 9.32万円 | 9.04万円 | 8.77万円 |
1DK | 13.13万円 | 12.80万円 | 12.48万円 | 12.17万円 |
1LDK | 18.21万円 | 17.81万円 | 17.43万円 | 17.06万円 |
出典:LIFULL HOME’S家賃相場(2020年5月8日時点)
見ていただくと、いずれの間取りの場合も、駅徒歩分数が伸びるほど、価格帯が安くなることがご覧いただけるかと思います。同じ間取りであっても、1万円以上の開きもあります。
そのため、当初の予算よりも少なく抑えられ、新生活に伴って必要となるほかのことにお金を回すことができます。家賃などが安くなるだけでなく、予定よりも希望に合う物件が見つかる可能性が高いことも大きなメリットです。
生活環境が良い

駅から徒歩15分、つまり1.2kmほどの距離があれば、商業施設から程よい距離を持つ物件が増えてくるでしょう。
国道や線路が近くになければ、閑静な住環境が期待できます。また、住宅が多ければ、学校・病院・公園なども、そう遠くない場所にあることも。小さい子どもがいる方にとっては、子育てに適した環境ともいえます。
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「駅徒歩15分」物件のデメリット

続いて「駅徒歩15分」物件のデメリットを紹介します。
雨の日や夏の日も歩かなければいけない
駅から15分間歩くとなると、春や秋は問題ありませんが、夏の猛暑や寒さが厳しい真冬の時季では体力を消耗してしまいます。
また雪や雨風が強い日は、傘をさしても体はどうしてもぬれてしまいます。そんな状態で会社や学校に向かうとなると、ストレスを感じることもあるでしょう。
人通りが少ないので夜道が不安
駅から徒歩で15分ほど離れた物件であれば、静かな住宅地となります。通りによっては街灯なども少なく、夜道を歩くことが不安になることもあるかもしれません。
そのため、女性や子どものいる家庭では、防犯ブザーなどをバッグに入れておくなど、ストーカーや公然わいせつなどのリスクに備えておく必要があります。
家賃・賃料6万円以下の快適物件
駅徒歩15分の物件は自転車の活用を検討してみよう

このようなデメリットを補うためにも、自転車を使ってみるのはどうでしょうか。5分ほどで駅に着くことができますし、買い物をした後の荷物も負担になりにくいでしょう。
「駅徒歩15分」の物件は、駅を利用するためにはそれなりの距離がありますが、駅近物件より土地代も家賃も安くなる傾向があります。
価格を重視したい人、部屋の設備や仕様を重視したい人にとっては、魅力的な選択肢ではないでしょうか。
LIFULL HOME’Sでは5分以内、7分以内、10分以内、15分以内、20分以内と細かい区切りで検索が可能です。
許容できる駅徒歩分数を基準に、家賃や専有面積だけでなく、バス・トイレ別、エアコンあり、2階以上など、さまざまな条件を加えて、気になる物件を見つけてください。
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更新日: / 公開日:2020.05.18










