ブラックリストの正体と期間
「ブラックリスト」という名簿は存在せず、実際は信用情報機関に登録されるネガティブな情報のことです。この情報は最長でも10年で削除されます。
詳しくは、「ブラックリストとは」をご覧ください。
滞納歴も審査に影響する場合あり
賃貸契約の際、保証会社などが信用情報を参照すると審査に影響が出ることがあります。自身の信用情報は開示請求で確認可能です。家賃情報データベースも審査に関わります。
詳しくは、「審査に通らない可能性はあるの?」をご覧ください。
審査不安時の対策
保証会社が不要な物件を選んだり、特定の保証会社を避けたりする方法があります。何より正直に不動産会社へ現状を伝え、相談することが良い部屋探しの近道です。
詳しくは、「不動産会社に正直に伝えよう」をご覧ください。

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過去にクレジットカードなどの滞納や自己破産の経験があると、「ブラックリストに登録されてしまって、賃貸物件の契約ができないのでは…」と不安に感じる方も多いはず。

 

しかし、ブラックリストに登録されたからといって、絶対に家や部屋を借りられないわけではありません。

 

本記事ではブラックリストがどのようなものなのか、また、入居審査に不安がある場合の物件選びのポイントを紹介します。

ブラックリストは賃貸借契約の入居審査に影響するのか

 

いわゆる「ブラックリスト」とはどのようなもので、賃貸借契約にはどう影響してくるのでしょうか。過去のトラブルで賃貸借契約を結ぶことに不安がある方は、まずはブラックリストについて確認しておきましょう。

 

クレジットカードや借金の返済遅延・家賃や更新料の滞納・自己破産の経験があることを「ブラックリストに登録される」ということがあります。

 

しかし、返済の遅延や自己破産した人が一覧になっている、「ブラックリスト」という名簿のようなものは存在しません。もちろん、賃貸入居者の公式なブラックリストというものも存在しません。

 

いわゆる「ブラックリスト」とは、返済遅延・自己破産などのネガティブな情報が、信用情報機関(クレジットカード会社・消費者金融会社など)に登録されることをいいます。

 

このネガティブな信用情報は、信用情報機関同士で共有できる仕組みになっています。また、クレジットカードの使用やローンの履歴なども、カード会社の間で共有されています。

 

クレジットカードの返済の遅延・多重債務などの経験がある場合、いわゆる「ブラックリスト」として、審査に通りにくい状況になっている可能性があります。

 

ブラックリストと呼ばれる、信用情報機関に登録されたネガティブな信用情報は、長くても10年間で削除されます。

 

期間は、数ヶ月の支払い遅延や任意整理・特定調停なら5年間、自己破産や個人再生なら5~10年間で、過去にトラブルがあっても、現在は影響がない場合もあります。

 

自分の現在の状態を確認したい場合は、次に紹介する「開示請求」を行うことで確認できます。審査に不安がある方は、一度確認してみるのもいいでしょう。

 

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開示請求書

 

自分の信用情報を知りたいときは、信用情報機関に開示請求を行って確認ができます。これを「本人開示制度」といって、手続きを行えば、パソコン・スマートフォン・郵送・窓口などで確認できます。

 

本人開示制度を利用するにあたって必要なものを以下にまとめました。

必要なもの

【手数料】

数百円~1,000円程度(※各機関によって異なる)

 

【必要なもの】

開示申込書・本人確認書類(運転免許証等)など

開示請求は代理人も行えますが、内容を確認できるのは本人のみです。最も手続きが簡単で利用しやすいのが、インターネット開示です。

 

詳細は各信用情報機関によって異なるので、利用する機関の公式サイトで確認しましょう。

賃貸借契約審査

賃貸借契約における公式なブラックリストというものは存在しません。しかし、契約時に信用情報機関や保証会社を通す場合、登録された信用情報によっては賃貸借契約ができない可能性があります。

 

また、賃貸にあたって「家賃情報データベース(※1)」を活用する保証会社が指定されている場合は、過去に家賃滞納の記録があれば審査が通りにくくなることも。

 

そのため、自分の信用情報を確認したうえで、審査の通りやすい物件を見分けることが重要です。

 

※1 家賃情報データベースとは

家賃情報データベースとは、一般社団法人全国賃貸保証業協会(LICC)に加入している賃貸保証会社に登録された、借主の個人情報です。ここには、氏名・生年月日・月額賃料・代位弁済残高などが登録されており、過去に家賃の支払いが遅れたり、家賃保証会社が家賃を立て替えたりした場合は、新たに契約することが難しくなるケースがあります。

 

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審査が不安な方は審査に通りにくくない物件を探してみよう

審査が不安な方は審査に通りにくくない物件を探してみよう

信用情報に不安がない方であれば、保証会社と契約することで審査が通りやすくなりますが、信用情報に不安がある方でも、比較的審査に通りやすい物件は存在します。

 

そのポイントは「保証会社」にあります。審査の通りやすい物件とそうでない物件について詳しく見ていきましょう。

 

賃貸借契約にあたって保証会社を通さない物件は、過去のネガティブな情報が大家さんやオーナーに伝わらないため、比較的審査が通りやすいと言えるでしょう。

 

ただし、保証会社不要の物件の数は少ないため、選べる部屋や家が限られてしまいます。

 

クレジットカードなどの滞納がある場合に審査が通りにくい物件は、「信販系」と呼ばれる、クレジットカード会社関連の保証会社が指定されている場合です。

 

信販系の保証会社は、過去に家賃などを滞納していると審査が通りにくくなります。

 

審査にあたってクレジットカードの契約や、クレジットカードからの家賃引き落としが必須となっている物件もあります。

 

この場合は、クレジットカードの審査に通るかどうかで、借主の信用情報を確認している場合がほとんどです。

 

保証会社不要の物件でも、クレジットカードの契約が義務付けられていると賃貸借契約ができない場合があると言えるでしょう。

不動産会社に正直に伝えて相談してみましょう

不動産会社に正直に伝えて相談してみましょう

過去にクレジットカードなどの滞納や自己破産の経験があり、自分の信用情報に不安がある場合は、そのことを正直に不動産会社に伝えましょう

 

保証会社不要の物件や審査に通りやすい物件そのものの数が少ないため、事前に伝えておかないと、物件選びや審査に余計な時間がかかってしまうからです。

 

現在の自分の状況や信用情報を不動産会社にしっかりと説明することが、スムーズなお部屋選びの近道です。あれこれと悩む前に、まずは気軽に不動産会社に問合せてみるのもいいでしょう。

 

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Q. 1 「ブラックリストに載ってしまったら、もう部屋は借りられないのでしょうか?

A. 1 いわゆる「ブラックリスト」に登録されても、絶対に部屋を借りられないわけではありません。審査に不安があっても、物件の選び方や不動産会社への相談で契約できる可能性があります。

Q. 2 「ブラックリスト」とは、具体的にどのようなものなのですか?本当に名簿があるのですか?

A. 2 「ブラックリスト」という名前の名簿は実際には存在しません。一般に「ブラックリストに載る」とは、過去のクレジットカード支払遅延や自己破産といったネガティブな情報が信用情報機関に登録されることです。

Q. 3 どのようなことをすると、いわゆる「ブラックリスト」の状態になるのですか?

A. 3 クレジットカードや借金の返済遅延、家賃や更新料の滞納、自己破産などの経験があると、ネガティブな情報として信用情報機関に登録され、いわゆる「ブラックリスト」状態になることがあります。

Q. 4 一度「ブラックリスト」に情報が登録されると、ずっと消えないのですか?

A. 4 いいえ、信用情報機関に登録されたネガティブな情報が永久に残るわけではありません。支払遅延や任意整理などは5年間、自己破産や個人再生なら5~10年間で削除されるとされています。

Q. 5 自分の信用情報がどうなっているか不安です。確認する方法はありますか?

A. 5 はい、ご自身の信用情報は信用情報機関に「開示請求」をすると確認できます。「本人開示制度」といい、手数料(数百円~1,000円程度)と本人確認書類などを用意すれば、パソコンやスマートフォン、郵送などで照会できます。

Q. 6 賃貸の入居審査では、信用情報がどのように影響するのですか?

A. 6 賃貸契約の際、物件によっては保証会社利用や信用情報機関の情報参照をすることがあります。その際、過去の支払遅延などのネガティブな情報が登録されていると、審査に通らず契約できない可能性があります。

Q. 7 過去に家賃を滞納したことがあるのですが、それも審査に影響しますか?

A. 7 はい、影響する可能性があります。保証会社には「家賃情報データベース」を利用するところもあり、過去の家賃滞納や保証会社による立替記録が残っていると、新規契約が難しくなることがあります。

Q. 8 審査に不安がある場合、通りやすい物件を選ぶコツはありますか?

A. 8 まず、保証会社の利用が必須でない物件を探す方法があります。また、信販系(クレジットカード会社関連)保証会社指定の物件や、契約時にクレジットカード作成・利用が必須の物件は、審査が慎重になることがあるため避けるのも手です。

Q. 9 信用情報に不安がある場合、不動産会社には正直に話した方が良いのでしょうか?

A. 9 はい、過去の滞納経験などで信用情報に不安があるなら、正直に不動産会社へ伝えることをおすすめします。事前に伝えれば、審査に通りやすい物件を効率的に探せたり、審査時間を短縮できたりするため、スムーズな部屋選びにつながります。

更新日: / 公開日:2020.01.24