「住みたい」街とはまたちがう、「実際に検索されている」街とは?

「人気の街」「住みやすい街」など、街の良さを測るランキングは世の中にいくつも存在しているが、HOME’Sでも2月に「買って住みたい街」「借りて住みたい街」ランキングを発表し、著名な駅が並ぶ順当と言える結果になった。それらは購入検討者への質問や、賃貸物件の問合せ数などから算出したいわゆる”人気投票”に近いものだが、では実際に物件を探すときも、ランキング上位の街が多く検索されているのだろうか?”憧れ”にとどまらない、現実的な物件検索と「住みたい街」は一致するものなのだろうか。
そこで今回、首都圏の「実際に検索されている街」を、「住みたい街ランキング」と同様に「買う」と「借りる」に分けて調査し、それをHOME’S総研が分析した。ランキングとともに分析結果を公開する。

※データの詳細・調査概要やHOME'S総研による分析については詳細版レポートを参照してください。記事下の「配信元ページを見る」をクリックしてご覧いただけます。

「買う」で検索されている街は、新宿・渋谷を抑えて「横浜」が1位

「買う」で検索されている街は、渋谷、新宿など都内の主要ターミナル駅を抑えて「横浜」が1位になった。「買って住みたい街」では2位だった横浜。また吉祥寺や品川など、住みたい街と重複する結果となっているのが「借りる」の調査とは異なる傾向だ。住みたい街ランキングとの「上位重複率」は55%となり、「借りる」の40%を上回っている。

購入の場合、通勤・通学の利便性だけでなく、商業施設の充実や自然環境も含めた住環境など検討する要素が多い。だからこそ、いろいろ調べてからの検討ということで、同じ街が人気も検索数も上位に入ると考えられる。

「買う」で検索されている街(駅)ベスト20</br>「買って住みたい街」ランキングと、「借りる」で検索されている順位と比較した「買う」で検索されている街(駅)ベスト20
「買って住みたい街」ランキングと、「借りる」で検索されている順位と比較した

「借りる」で検索されている街、上位は東京の主要ターミナル駅が占める結果に

「借りる」で検索されている街は、渋谷、新宿、池袋と東京のビッグターミナル駅が占める結果となった。とくに池袋は「借りて住みたい街」ランキングでも1位になった街で、人気も検索数も上位にランクインする、実力派NO.1と言って良さそうだ。一方で、渋谷・新宿は「住みたい街」調査ではともにランクインしていない。利便性が高く注目されるものの、物件数の少なさや賃料が高水準であることから、実際に借りて住むまでには至らないのかもしれない。

また、荻窪、代々木、品川は「住みたい街」ランキングには登場していないが、検索数ランキングでは上位に入っているのも特徴的だ。イメージの良さというよりも、ターミナル駅の利便性や機能性といった現実的なメリットが支持を得ていると考えられる。

「借りる」で検索されている街(駅)ベスト20</br>「借りて住みたい街」ランキングと、「買う」で検索されている順位と比較した「借りる」で検索されている街(駅)ベスト20
「借りて住みたい街」ランキングと、「買う」で検索されている順位と比較した

検索されている街の傾向とは?

「買う」と「借りる」で検索されている駅について、それぞれの傾向をマトリクスで分析してみた。分類結果は様々な傾向にあり、興味深いものとなった。

■「買う」&「借りる」ともに検索されている街
横浜や新宿、武蔵小杉、吉祥寺など、「住みたい街ランキング」に頻繁に登場するおなじみの駅が並んだ。行政区や著名な施設の名称にもなっているなど、全国的に知名度のある駅だ。

また、乗り換えや仕事・プライベートの用などで利用することの多い首都圏在住者にとっては特に馴染みが深く、こうした調査などで街を聞かれた時にまず頭に浮かぶ「キーワード」となっている。そうしたイメージのしやすさという点が、検索されやすさや人気につながっているのではないだろうか。

■「借りる」より「買う」で検索されている街
検索ランキングで「買う」の順位が「借りる」よりも大幅に高い駅には、菊名や田園調布、都立大学など、良好な住宅地やベッドタウンが並ぶ。もしくは大船や西船橋など、都心から多少離れるが電車の始発があるなど、やや遠くても座って通勤できるといったメリットで注目される駅が挙げられた。
そうした通勤の利便性と、住み心地や価格のバランスを考慮し、より検討を重ねて検索されている駅が並んでいることがわかる。

■「買う」より「借りる」で検索されやすい街
「買う」よりも「借りる」で多く検索されている駅は、市ヶ谷、駒込、下北沢などの駅名が挙がる結果となった。いずれも都心か都心近郊の交通利便性の良い駅で、企業や教育機関が集積し、賃貸物件が多い点が共通している。下北沢や市ヶ谷といった「学生の街」や、駒込、蒲田など、駅周辺に古くからの商店街や飲食店街がある、街の敷居の低さが「借りる」で検索されやすい要因のようだ。

このように、数多く検索される街を見ていくと、それぞれに「検索される=住んでみたいと思わせる」理由や背景が見える結果となり、その街の個性が、そこに住んでいないユーザーにも伝わっていることがわかる。

ランキングやマトリクス分析の詳細の内容は、記事末の「配信元ページを見る」からHOME’S総研が分析したレポートを参照してほしい。

「買う」「借りる」それぞれで検索される街のマトリクス分析「買う」「借りる」それぞれで検索される街のマトリクス分析
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2015年 09月17日 11時06分