相続で大変だったことは?

家の相続で、骨肉の争いも・・・。/イラスト:よしもとなな家の相続で、骨肉の争いも・・・。/イラスト:よしもとなな

親族から家を相続するときスムーズに行く人もいるが、慣れていない相続手続きや税金、そして場合によってはドロドロの人間関係が絡み、大変なケースになることもあるようだ。今年2015年1月には相続税の改正も行われ、「相続」に対して意識が高まった人も多いはず。少子高齢化の時代。いざという時に予め対策が練られていれば、大変なケースには発展しないはず。

今回、「親族から家を相続したことがある方」480人を対象に、対処方法やトラブルについて具体的に尋ねてみた。

家を相続する際に大変だったこと

「家を相続する際、大変だったこと」ランキング
【複数回答可】(n=480)

1位 相続における不動産の名義変更 (37.5%)
2位 相続の進め方 (25.8%)
3位 親族間の人間関係 (23.3%)
4位 相続のときの税金(相続税など) (18.5%)
5位 相続における不動産以外の名義変更 (16.3%)
6位 行政書士や弁護士との関係 (6.0%)

その他 (1.0%)
まったく大変だったことはなかった (32.9%)

最も多くの人が挙げたのは「相続における不動産の名義変更」(37.5%)。名義変更といっても、所有権の家と借地権の家で当然違うなど、色々な要素が絡み合いハードルがあがるケースが多い。次いで「相続の進め方」(25.8%)、「親族間の人間関係」(23.3%)となった。

なお、年代別に結果を見ていくと、39歳以下は「相続の進め方」や「相続の時の税金」など、プロセスや手続き全般において、大変だったことが多い。50代、60歳以上は「まったく大変だったことはなかった」との回答が多かったことから、事前に準備や心構えができている様子が伺える。

(上)全体
(下)年齢別
<br>「家を相続する際、大変だったこと」ランキング【複数回答可】(n=480)(上)全体 (下)年齢別
「家を相続する際、大変だったこと」ランキング【複数回答可】(n=480)

相続の際、実際にあったトラブルとは

相続が大変だった人は約7割いたが、相続のとき実際にトラブルがあった人は全体の約2割にのぼった。トラブル内容について見ていきたい。

相続の際に起きたトラブルとは【自由記入】
トラブルがあった人(n=100)

【遺産分割の方法/意識】
□ 取り分を巡ってこじれた
□ 兄弟との分割額
□ 5人兄弟なので実家に住んでいる者が増額を要求した
□ 相続権のない叔母が相続を強行に主張。親族巻き込んで大騒動になった
□ 長男が遺産相続の話し合いを拒否したため弁護士に相談して相続を解決した

【不動産の取り扱い】
□ 金融資産以外の遺品などの配分について
□ 不動産の評価額について
□ 親戚と共用物件の取り扱い

【親族との人間関係】
□ 兄弟に家屋の売却を反対された。説得したものの、その後の人間関係が壊れた
□ 兄弟の仲がぎくしゃくした

【その他】
□ 相続税の申請期限を過ぎてしまい、追徴課税を取られてしまった
□ 名義が祖父母のままになっていたため、相続手続きが複雑で、難儀した
□ 裁判になり、高等裁判所まで行った
□ 親戚のうちの1件から、印をもらえず、一部の預貯金がおろせない状態があった
□ 宗教がらみの他人が入り込んで、相続財産のほとんどを取られた

回答で多かったのが、「遺産分割」についてだ。誰がどれだけもらうのか、親族間でもめたという人もいたようだ。その背景として親の面倒を見ていたなど、多く貰うのが当然という意識の齟齬があるのが垣間見える。また不動産という配分しにくい遺産の特性がトラブルに影響したケースも考えられる。中には「相続税の申告期限を過ぎてしまい、追徴課税を取られた」「裁判になり高等裁判所までいった」というトラブルも。もめることでかえって費用がかかってしまう場合があることも念頭においておきたい。


実際のトラブルについて見てきたが、主に人間関係が起因している。「相続時」の人間関係について、もう少し詳しく見ていこう。相続のときに人間関係においてこじれた人は全体の約25%。4分の1が何かしら人間関係においてややこしい事が起こったようだ。その人間関係のこじれたきっかけの回答は以下のグラフの通りだ。

人間関係のこじれたきっかけ【複数回答可】(n=480)人間関係のこじれたきっかけ【複数回答可】(n=480)

後悔しないために、気をつけることとは

ではどうすればこのようなトラブルや人間関係がこじれることなく、スムーズな相続ができるのだろうか?
相続を経験してきた480人のうち、後悔していることがあると答えた119人に「後悔していること」について聞いてみた。

相続に関して後悔していること【複数回答可】後悔している人ベース(n=119)

1位 生前贈与をしてもらえばよかった (28.6%)
2位 遺言書を書いてもらえばよかった (26.9%)
3位 事前にどのような遺産があるかを把握しておけばよかった (25.2%)
4位 遺産分割でそこまでもめなければよかった (18.5%)
5位 重要書類の保管場所を確認しておけばよかった (14.3%)

6位 相続税の控除が使えず納付税額が発生/増えた (10.9%)
7位 申告期限に間に合うように調整すればよかった (10.1%)
8位 遺産分割で諦めなければよかった (6.7%)
9位 弁護士や行政書士に相談しなければよかった (5.0%)
その他 (4.2%)

1位は「生前贈与をしてもらえばよかった」(28.6%)。次いで2位「遺言書を書いてもらえばよかった」(26.9%)、3位「事前にどのような遺産があるかを把握しておけばよかった」(25.2%)となった。1位から3位までは相続の前にやるべきこと。予め事前準備をして対策をしたい。亡くなった後に兄弟や親族間でもめては故人も浮かばれない。

前もってどのように対処するのかを被相続人の意思と共に、親族間ですり合わせておくことが後悔の少ないスムーズな相続につながるのではないだろうか。

相続に関して後悔していること【複数回答可】後悔している人ベース(n=119)相続に関して後悔していること【複数回答可】後悔している人ベース(n=119)

データ概要

【調査実施期間】2015年2月17日~2015年2月18日
【調査対象者】事前調査で「親族から家を相続したことがある」と回答した方
【調査方法】インターネット調査
【有効回答数】480サンプル

※データ使用や詳細データのお問い合わせはhomes-press@next-group.jpまでご連絡ください。

2015年 03月10日 11時23分