防犯対策をしている方は約7割

近年、住宅に侵入する強盗致傷事件が相次いで発生している。
防犯意識を高めざるを得ない犯罪が各地で起こっており、新築やリフォームの際だけでなく、住まいの防犯性能を見直し、防犯設備や建材の設置を検討する方もいるようだ。
防犯への意識や対策などに関しては、一戸建てやマンションといった居住形態、都市圏や地方、環境などによっても異なるだろう。パナソニックが実施した「防犯意識」に関する全国調査から防犯意識の現状をみていきたい。

まず、防犯対策をしている方はどのくらいの割合なのだろうか。
調査によると、現在「防犯対策はしている」という方は69.1%。多くの方が対策をとっていると答えている。しかし内訳は「しっかり対策している」という方が15.3%、「少し対策をしている」という方が53.8%となっており、完全な対策は難しいが、何かしらできることから、というのが現状なのかもしれない。

エリアでみると、「しっかり対策をしている」と答えた方が多かったのは「奈良県(24.0%)」「東京都(23.0%)」「京都府(22.0%)」。比較的、都市部では防犯の意識が高い傾向にあるようだ。

「防犯対策はしている」という方は69.1%。内訳は「しっかり対策している」という方が15.3%、「少し対策をしている」という方が53.8%。「自宅の防犯対策をしようと思ったことがあるか」については「ある」という方は77.2%「防犯対策はしている」という方は69.1%。内訳は「しっかり対策している」という方が15.3%、「少し対策をしている」という方が53.8%。「自宅の防犯対策をしようと思ったことがあるか」については「ある」という方は77.2%

では、「自宅の防犯対策をしようと思ったことがあるか」という質問はどうか。「ある」という方は77.2%。「ない」は22.8%という結果に。多くの方は、防犯対策をしようと思っており、防犯の重要性は認識していることが分かる。

一方、「防犯対策をしようと思ったことがない」という方をエリアでみると、「熊本県」「沖縄県」「千葉県」。それぞれ31%が防犯対策をしようと思ったことがないと回答している。

どんな対策をしてよいのか分からない

では、防犯対策をしない理由には、どのようなことが挙げられるのだろうか。

調査によると、半数以上(53.7%)が「どんな対策をしてよいのかわからないから」と回答している。自分の住まいには、具体的に、何を、どう取り入れたらよいのか、に悩んでいる方が多いことが読み取れる。また「設備や設置に費用がかかるから」と答えた方も44.2%おり、コスト面がネックになっていることも現実問題としてあるだろう。

次いで「住んでいるエリアで事件や犯罪が起きたことがないから」「盗まれて困るものがないから」「近所の方の目があるので防犯の必要性を感じていないから」という回答。

「近所の方の目があるので防犯の必要性を感じていないから」と回答した方の割合が多かったのは「沖縄県(26.7%)」「広島県(25.0%)」「岩手県(23.5%)」。近隣住民同士の密接な関係性があるエリアは、防犯に対する意識は都心部に比べると低くなる傾向にあることがうかがえる。

防犯対策をしない理由防犯対策をしない理由

また、「都会に比べて今住んでいるエリアは治安が良く安心して暮らせるエリアだと感じるか」という質問に対して「感じる」が34.8%、「少し感じる」が49.3%という結果とか。地方に暮らしている人の8割以上が都会に比べて今住んでいるエリアの治安が良いと感じていることが読み取れる。このような意識に対して防犯アドバイザーの佐々木成三さんは次のように注意を促す。

防犯の知識を身につけ『攻める防犯』を

佐々木さんによると「地方エリアでは『治安がいいから犯罪とは無縁だ』という認識が根強く、都心部に比べて防犯意識が低い傾向が見受けられます。しかし、『田舎だから大丈夫』という考えは、もはや通用しません。治安がいいために街灯が少なかったり、防犯カメラが設置されていないという環境は、犯罪者にとっては犯行しやすい場所となり得ます」と指摘する。

「地方でも方言を巧みに使った詐欺や侵入強盗など、さまざまな犯罪が増加しています。都市部・地方を問わず、日頃から防犯の知識を身につけ、防犯機能付きの機器を活用するなど、『攻める防犯』を行うことが重要です」と佐々木さんはアドバイスする。

調査からも、防犯の対策をした方がよいと分かっているが、実際にはできていない、どんな対策をすればいいのか分からないという方が多くいることが読み取れる。

(商品例)ワイヤレスモニター付テレビドアホン VL-SWZ700シリーズ [パナソニック](商品例)ワイヤレスモニター付テレビドアホン VL-SWZ700シリーズ [パナソニック]

防犯設備もさまざま。地域性や周辺環境に合わせて取り入れたい

防犯性の高い住まいを作るためには、周辺環境や敷地条件などに適した間取りプランとすることが重要だ。併せて防犯性能を持つ設備や建材を取り入れたい。以下、防犯対策に役立ついくつかのアイテムを紹介する。

■録画機能付きのドアホン
防犯対策を検討したいのは、まず玄関まわり。訪問者と最初に接触するのがドアホンになるが、最近では、テレビモニター付きが一般的。機能性も高まり、たとえば、広角レンズにより広い範囲を映すことができるタイプ、録画機能や固定メッセージ応対、「ボイスチェンジ」機能や宅配業者へ「置き配」依頼ができる機能などが搭載された機種も。不審な来訪者への対応や子どもだけでの留守番時の防犯対策に活用できる。スマートフォンで外出中でも対応ができるタイプ、ワイヤレスタイプなどもある。

■外まわりの様子を把握できる防犯カメラ
建物の外まわりの対策も重要なポイントだ。玄関灯や門灯、庭灯など、適する明るさを確保して敷地内に不審者が好むような暗がりがないようにしたい。人目につきにくい裏庭や勝手口には、センサー付きやタイマー付きなどの機器を取り入れるのもひとつの方法だ。人を感知して点灯するもの、フラッシュ光やアラーム音で警告するタイプもある。

また、屋外に防犯カメラを設置しておくことも考えられる。動きや人物を検知するセンサーによってLEDライトが自動点灯するタイプ、モニター親機からカメラ側の相手に話しかけることができるタイプなどもある。

(商品例)モニター付き屋外カメラ VL-CV100K  [パナソニック](商品例)モニター付き屋外カメラ VL-CV100K  [パナソニック]

■窓からの侵入を防ぐ防犯ガラス・窓シャッター
不審者が建物に侵入する手口として気をつけたいのがガラス割り。新築やリフォームの際に取り入れるケースがみられるのが防犯ガラス。これは、2枚以上のフロート板ガラスの間に、厚く強靭な中間膜とすることで、突き破るのに時間がかかり防犯性に優れるものだ。窓サッシ選びと同時に検討したい。また、窓の形状や大きさ、設置位置にも配慮を。周辺環境に合わせ、幅の狭いスリット窓や高窓などをプランニングすることも防犯対策のひとつになる。

その他、設置する方も増えているのが窓シャッターだ。防犯面だけでなく、強風時の飛来物への不安などからニーズが高まっている。最近では、こじ開けやスラット外しに強い構造のタイプもみられ防犯性能も向上。リモコンやスイッチによって操作可能なタイプもある。

■不在を気づかれない照明計画
空き巣対策として、比較的取り入れやすいのは照明プランの工夫だ。夜間、在宅しているように見せるために部屋の灯りをつけておく方も多いだろう。タイマー付きの照明であれば、設定時刻に自動的にオンオフするので、帰宅時間が夜遅くなる場合や旅行などで長期間不在時に重宝する。外出先からスマートフォンで操作できるタイプもある。

日々を送るためには、地域性や周辺環境、ライフスタイルに適した防犯対策を施すことが大切だ。暮らす地域の被害状況や不審者の行動などについても把握し、その上で適した防犯設備や建材など取り入れ活用することが大切だろう。


【調査の概要】
エリア:全国/調査対象:20代~60代 男女 計4,700人/調査期間:2024年9月20日~9月25日/調査方法:インターネット調査/調査会社:楽天インサイト株式会社

協力:パナソニック

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