この扉を開くと…

この扉を開くと…

重厚感漂うこの扉。
開けるところを想像して頂きたい。
実はこれ、「木製」ドアだと聞いたら驚くのではないだろうか。

金属を「塗る」。新しい感覚のコーティングが日本に上陸!

『塗れる金属』というキャッチフレーズの、見た目は金属、しかし、もっと柔軟に、もっと身近に金属を取り入れられる商品と出会ったのでご紹介したい。

「カタチあるもの、液体以外はほぼどんなものにでも塗ることができます」
そうお話されるのは『塗れる金属』Felight<フェライト>の日本代理店 VeroMetal Japan技術指導の田中氏。

「『塗れる金属』と伝えてもイメージして頂きづらいのが現状ですね。金箔のように『貼る金属』と誤解されることもありますが、違うのです。『塗れる金属』、なのですよ」と語るのは同社代表の山田氏。

木材、硝子、陶磁器、金属、プラスティック、コンクリート、ゴム、布、紙―あらゆるものに塗ることができるとのこと。Felightはドイツで生まれた金属粉末によるコーティング剤で、95%以上が純粋な金属のため金属の特徴をそのまま残せるのだという。
実際にFelightが施されたプラスチックのカップ、キャップのつば、ケータイカバー、フォトフレームなど手にとってみたが、なるほど、金属の質感、色合い、硬度などは金属そのものだ。
且つ、元々の素材がプラスチックなどであるからその重量は軽く、鉄の元素記号<Fe>と軽い<Light>という造語、Feel all lightという意味を込め<Felight>と名付けられたことも実感できる。
これは面白い。
自分で家具や小物に塗ってみたくなる。

金属コーティングを施した小物たち。
身近な小物の印象をガラリと変えることができる金属コーティングを施した小物たち。 身近な小物の印象をガラリと変えることができる

プラスチックを真鍮に、硝子を青銅に。DIYで小物がメタルに大変身

塗装や金属加工と言うと、専用の道具が必要であったり、技術ある職人さんでないと難しいという印象だが、この『塗れる金属』は刷毛やスポンジ、ローラーなど身近な道具で施すことができるらしい。
日本国内ではまだあまり馴染みがないが、ヨーロッパを中心とした海外ではショップの外装やインテリア、車、バイク、クルーザーなどの装飾に広く用いられているという。

今年誕生した『塗れる金属』DIYキットは次の5つの金属。

・青銅
・銅
・真鍮
・鉄
・錫 

Felight全14種類のラインナップのうち、DIY用は「漢字で表せる金属」に限定したというのも、日本の企業ならでは。

Felightは、金属メッキでも、パウダーコーティング(粉体塗装)でも、ペンキ(塗料)でもない「非溶融の金属コーティング剤」である。熱を加える、無風状態でなければならないなどの施工環境条件を限定されることはなく、20度以上の常温であればあらゆる素材にコーティングが可能だ。

本当の鉄なので元の素材がプラスチックであっても磁石がついたり、磨いてピカピカ光らせることも、塩素系洗剤で化学変化を起してサビさせることができる点も面白い。
鉄は赤錆、青銅・銅・真鍮は緑青の変化を起こす。
また、実際の金属加工では難しい、銅と錫で桜色にするといった「掛け合わせ」による微妙な色合いや質感を「自分好み」に作れることもこの商品の大きな特徴・魅力と言えるだろう。

DIYの最初の一歩として、東京・名古屋・大阪を中心にワークショップもスタートしたり、自宅で試せるように青銅・銅・真鍮・鉄・錫のコースターが各1枚作れる工作キットなども発売されている。

DIYキットは漢字で表すことのできる青銅・銅・真鍮・鉄・錫の5つ。 光沢や錆などの変化を味わうこともできるDIYキットは漢字で表すことのできる青銅・銅・真鍮・鉄・錫の5つ。 光沢や錆などの変化を味わうこともできる

ヴィンテージやインダストリアルスタイルへのリフォームコストを削減!?

ヴィンテージ、オールドアメリカン、レトロ、インダストリアル…こうしたインテリアを好む方々にとって、この『塗れる金属』は、より自分好みの、よりしっくりくる住空間作りを叶えてくれるアイテムになると思われる。
ガレージ、工具、機械いじり…メタルな質感を好む男性は多い。
「DIY女子」という言葉が定着してきたが、ここは長年「日本の日曜大工文化」を担ってきた男性方にも、今一度DIYやインテリアを楽しんで頂きたいのが個人の感想だ。
今までよりずっと気軽に、様々なものを金属へ変身させてくれるだろう。

従来、銅や真鍮のような金属で建具を作ろうとすると物によっては100万単位の費用が必要であったが、木製のものに金属を塗れば材料費、加工費、運搬費用などぐっと抑えることができる。
さすがに建具、家具、手すりなどのDIYとなると難しいだろうが、現在各地に研修を受けた施工者も増えつつあるというので、本格的なリフォームはそうした施工代理店に依頼することも可能だ。店舗改装時のデザインの幅も選択肢が広がるのではないだろうか。

「金属をあらゆるものに塗ることができるようになったことで、重厚感はそのままに、重いという短所がカバーされ、更に意匠性もプラスできると思います。今まで【金属加工】と言えば工業製品でしたが、アート、木工家具、アクセサリーなど一般の方にもっと身近なものになるのではないかと期待しています!」山田氏のワクワクが伝わってきた。


取材協力:株式会社VeroMetal Japan
http://felight.jp/

2016年 11月01日 11時10分