インクルーシブを目指す社会にある“障害者の住まい探しの難しさ”を知る

インクルーシブを目指す社会にある“障害者の住まい探しの難しさ”を知る

“障害者”というとどういった姿や状態を思い浮かべるだろう。定義のひとつである“心身の機能に障害がある状態”と一口に言っても、その種類も症状も度合いも、千差万別だ。
しかし、共通しているのは社会的障壁があるということ。住まい探しにおいてもそれは顕著で、「不動産会社店頭で不快な対応を受けた」「審査に通らない」「1日に何件も内見することができない」など、一般的な健常者の賃貸住宅を探す手順とは様相が大きく異なる。障害者が住宅確保要配慮者に含まれるのも、そうした背景があるといえる。

人は得てして、安定を脅かすものへの危機意識から、未知のものに恐怖や不安を感じてしまうものだ。先の「審査に通らない」という理由の背後にあるのも、障害のある人たちの暮らしが一体どんなものなのか、どういったことに不自由があるのか、どんな点に気をつけているのかなどが不動産オーナー・不動産会社・管理会社に見えていないことが大きな要因だ。一方、障害のある当事者やその家族もまた、障害を理由に自立した生活をあきらめることも少なくない。

障害者の暮らしのリアル・先駆事例を知ることで、住宅を切り口に彼らを取り巻く社会的障壁を軽減することができるのでは――LIFULL HOME’S ACTION FOR ALLではそう考え、さまざまな角度で情報収集や、障害のある当事者や彼らを支援する人たちにインタビューを行ってきた。“知る”ことで、自身の物事への判断や行動の基準をアップデートしてもらえたらと期待している。

LIFULL HOME'S ACTION FOR ALLについて

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【LIFULL HOME'S ACTION FOR ALL】は、「FRIENDLY DOOR/フレンドリードア」「えらんでエール」のプロジェクトを通じて、国籍や年齢、性別など、個々のバックグラウンドにかかわらず、誰もが自分らしく「したい暮らし」に出会える世界の実現を目指して取り組んでいます。


■「障害者」の表記について
FRIENDLY DOORでは、障害者の方からのヒアリングを行う中で、「自身が持つ障害により社会参加の制限等を受けているので、『障がい者』とにごすのでなく、『障害者』と表記してほしい」という要望をいただきました。当事者の方々の思いに寄り添うとともに、当事者の方の社会参加を阻むさまざまな障害に真摯に向き合い、解決していくことを目指して、「障害者」という表記を使用しています。

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