ステイホームやテレワークで料理をする機会は増えているのか?
コロナ禍、テレワークも一般化し、家で過ごす時間が長くなっている方も多いだろう。自宅での食事の回数も増し、キッチンに立つ機会も以前に比べてると増えているのではないだろうか。ライフスタイルも多様化する中、『おいしい暮らし研究所』が行った興味深い調査結果を紹介しよう。
クリナップ株式会社の『おいしい暮らし研究所』は、キッチンを通じた楽しいふれあいの場作りに貢献するために、生活者の食や暮らしに関する情報の収集、調査・分析を行っている部門。「キッチンから見た生活者の“いま”」を紐解くべく、食・物・空間の変化を調査・分析し「キッチン白書」として発表している。
今回発表されたのは、コロナ禍で在宅時間が増加した中での料理の実態についての報告だ。ステイホームやテレワークで料理をする機会は増えており、料理の頻度や動機など性・年代ごとに特徴がみられるという。
コロナ禍前と現在の料理の頻度の変化
調査によると、新型コロナウイルスの影響拡大以前と現在では、料理頻度に変化がみられ、やはり料理をする人の割合は高くなっているという。特に、平日の昼食は、以前から料理頻度が高い人では増加傾向がみられる。同様に、休日も朝食・昼食・夕食と増加しており、やはりコロナ禍以前よりもキッチンに立つ人の割合は高くなっている。
また、性別・年代ごとに、コロナ禍前と今の料理をする人の比率差を比較すると、朝・昼・夕いずれも増加した人が多く、特に女性はその傾向が強い。また、男女共に20、30代の増加も目立ち、特に昼食は顕著となっている。
では、具体的にどのくらい時間をかけているのか。
料理頻度に変化のあった若年層で、平日1日トータルで、自身が料理(調理〜片付けを含む)をしていた時間(コロナ禍前と今・比率差) を比較すると、男性は10分未満の超短時間が減少し、10分〜3時間未満までで増加の傾向がみられる。10分〜30分未満で簡単な料理をする、1時間〜3時間未満でしっかり料理をするといった2つのパターンも読み取れ、これは、男性20代でやや顕著に。女性は、30分未満の短時間が減少し、1時間〜3時間未満が増加している。時間をかけて料理をする傾向が女性20代ではみられるようだ。
料理時間が増えた理由は?
若年層の料理時間が増加した理由にも差がみられる。男性20代は、「配偶者の自宅時間が増えた」が31%。「料理が日々の楽しみの1つになった」は40%。「これまで挑戦したことがなかったことに挑戦する」は37%などが高くなっている。在宅時間は増えたことから、料理が楽しみとなり、手作りすることが健康面や豊かさにつながるという意識を持っているのかもしれない。
その他の若年層でも、「自宅時間の増加」「通勤時間減少による余裕」は高く、男性30代では「健康を意識」が35%となっている。また、女性の20代では「食費の節約」が54%、30代は「日々の楽しみの1つ」が25%、「挑戦したことがなかったことに挑戦」27%という結果だ。
手作りするモチベーションは何?
若年層の手作りをする動機は、男女共に「節約のため」「食べたいものがある」が挙げられるが、男性は「日々の楽しみ」や「料理スキルの向上」が多くみられ、30代は「ストレス発散/息抜き」という声もある。
女性は「家族に食べてもらいたい」「家族や自分の健康維持のため」という動機が多いが、20代では「美容」「ダイエット、体づくり」「料理のレパートリーを増やす」も高い。30代になると自分以外に作る人がいない、家族に食べてもらうためと答えた人の比率が高い。
これらの結果に『おいしい暮らし研究所』では、自分や家族の在宅時間の増加による料理頻度の変化は予測していたが、「男性20代では積極的で日々の楽しみ、料理のスキルを向上させたいなど、どこか実験的な感じに料理作りを楽しんでいる様子が見受けられたことは予想外でした」と話す。
年代はもちろん、既婚・未婚、子育て中など家族構成によっても動機は変わってくるだろうが、コロナ禍、という今までとは異なる暮らしの中で、男性は料理を趣味としてとらえ、楽しむケースもあるようだ。一方、女性は従来からの役割意識として料理せざるを得ないことが多いのも実態なのではないだろうか。
今後のキッチンプランへの影響は?
コロナ禍前と今、若年層では「通勤時間が減り余裕ができた」「家族が自宅にいる時間が増えた」ことなどにより料理頻度が増加しており、負担増もあるものの、積極的に料理に向き合う姿も垣間見ることができる。とはいえ、家族を持つ女性の場合は、作らなければならない状況もあり、ライフスタイルや家族構成によって、料理に対しての思いは様々だろう。
今後、どのようにコロナと共存する暮らしとなるのか、「自炊疲れ」の声もあるように、また変化していくのかもしれない。新築やリフォームの際のキッチンプランも、従来とは異なる部分もでてくるだろう。『おいしい暮らし研究所』では、「コロナ禍を経て、頻繁に料理したり食材・時間の節約を経験することで、キッチンの機能に対してもこだわるべきところ、シンプルでよいところが明確になったのではないでしょうか」と話す。また、キッチン空間全体のプランニングはもとより、設備機器や調理家電選びにも影響がみられるのではないだろうか。「以前から続く調理家電への注目はさらに強まっているので、使い勝手も踏まえたその置き場所など、キッチンメーカーも提案していかなくてはいけないと思っています」という。
ここ数年、キッチンとダイニング、リビングがひとつの空間となり、住まいの中心に据えるような間取りが多くみられるようになっている。そのようなプランの際のキッチンづくりの注意点として、「テレワークの定着によって、できるだけ静かにキッチンを使うための水栓やシンク、機器への配慮が必要でしょう。ダイニングでオンライン会議を行う際に雑多なものが目につきにくくするための工夫なども確認をいただきたいポイントです」とアドバイスする(『おいしい暮らし研究所』)。
まだまだ先の見えない状況の中、日々の料理や食事は、暮らしの中でもより重要となってくるだろう。家族の重要なコミュニケーションの場でもあるキッチンは、家族誰もが使いやすいこと、みんなが料理を楽しむことができること、暮らし方や家族構成に適した機器を上手に取り入れること、なども考慮したい。ライフスタイルが多様化する中、わが家のキッチンプランには、何を優先させるのか、限られた予算の中で重視するポイントを家族で考えてみてはどうだろうか。
【調査概要】
調査対象/①全国の男女20歳以上、②全国の男女20歳以上で、頻度を問わず料理をする方
回答者数/①40,000名 ②1,200名
実施期間/①2021年8月23~27日 ②2021年10月1日~4日
調査方法/インターネットによるアンケート
協力 クリナップ
公開日:
![在宅時間が長くなれば、キッチンプランにこだわる人も増えるか?<br>新「STEDIA(ステディア)」スタイリッシュプラン [クリナップ]](http://lifull-homes-press.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/press/2022/08/01-600x450.jpg)







