- 一軒家の固定資産税、納税の基本
- 固定資産税は、毎年1月1日時点の不動産所有者が、その資産が所在する市区町村に納める税金です。土地と建物の両方が課税対象となり、納税通知書は4月~5月頃に届き、年4回に分けて支払うのが一般的です。
詳しくは、「まずは基本を押さえよう! 固定資産税の仕組みが分かるQ&A」をご覧ください。 - 固定資産税の計算は評価額が基本
- 固定資産税は「固定資産税評価額」に標準税率1.4%を掛けて計算します。評価額の目安は、土地が公示価格の70%程度、新築建物は再調達原価の50~60%程度です。中古の建物は、築年数に応じた補正が入ります。
詳しくは、「一軒家の固定資産税の計算方法」をご覧ください。 - 知って得する固定資産税の軽減措置
- 住宅用地は、面積に応じて評価額が最大で1/6に軽減されます。さらに新築住宅の場合、要件を満たせば3年間(長期優良住宅は5年間)、建物部分の税額が1/2になります。中古住宅はこの建物軽減の対象外です。
詳しくは、「一軒家の固定資産税の軽減措置と利用するための注意点」をご覧ください。
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マイホームを保有している間は、毎年固定資産税が発生します。
固定資産税を実際に納める際には、市区町村によって調査・算出された税額が固定資産税の納付書に記載されるため、自分で計算をしなくても特に問題はありません。
ただ、毎年発生する維持費のため、できれば購入前に自分でも目安の計算ができるようになっておくと安心です。
今回は「一軒家の固定資産税」をテーマに、目安の金額や具体的な計算方法、軽減措置の仕組みなどを解説します。
一軒家の固定資産税はどのくらいが目安?

固定資産税は広さや構造、建てられている地域、築年数といったさまざまな要素によって決まるため、一概にどのくらいということはできません。
後ほど詳しくシミュレーションを行いますが、一般的な一軒家であれば、土地と建物のそれぞれを合計して年間10万~15万円程度が目安とされます。
そのうえで、一般的な一軒家よりも面積が広い場合や、地価の高いエリアに建てられている場合は、もう少し多めに見積もっておくことが大切です。

まずは基本を押さえよう! 固定資産税の仕組みが分かるQ&A

固定資産税の計算方法を見ていく前に、まずは基本的な仕組みを理解しておくことが大切です。ここでは、Q&A形式で固定資産税の仕組みをチェックしていきましょう。
Q:固定資産税は誰が支払うもの?
固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産などの固定資産を所有している人に課税される税金です。そのため、年の途中で取得した場合には、基本的にその年の固定資産税の納税義務者ではありません。
ただ、その場合でも売買においては売主と相談をして、取得した日から年末までの日数で日割り計算を行い、固定資産税の精算を行うのが一般的です。
Q:固定資産税はどこに支払うもの?
固定資産税は地方税なので、納付先は不動産が所在している自治体となります。基本的には市区町村に納めることとなりますが、東京都23区においては東京都が課税を行うなどの例外もあります。
Q:固定資産税は何に対して課税される?
固定資産税は土地や家屋、償却資産(機械や装置など)に対して課税される税金です。一軒家の場合は、土地と建物のそれぞれに対して課税されるため、それぞれで計算を行う必要があります。
Q:固定資産税はいつから払うもの?
1月1日に不動産を所有していた場合、固定資産税が発生するのはその年の4月1日からの1年間となります。
納付のタイミングは市区町村によっても異なるものの、振込用紙と納税通知書が4月~5月頃に届き、その後に年4回に分けて払います。
東京都をはじめとして、通常は6月・9月・12月・2月の年4回に分けて支払うことがほとんどです。
ほかに、年4回ではなく一括で支払う方法も用意されています。ただ、国民年金のように一括払いをしたからといって割り引きされるということはありません。
無料で住まいの窓口に相談する一軒家の固定資産税の計算方法

固定資産税の基本的な仕組みを押さえたうえで、ここでは実際に具体的な計算方法について見ていきましょう。
1.土地・建物それぞれの固定資産税評価額を調べる
固定資産税は、自治体によって3年に一度算出される「固定資産税評価額」に基づいて計算されます。中古住宅の場合は、すでに算出されているはずなので、不動産会社に確認をして教えてもらいましょう。
新築住宅の場合は、建物が完成したうえで、家屋調査を受けるまでは明確になりません。ただ、おおまかに以下の計算方法で概算を求めることはできます。
計算方法
- 土地の固定資産税評価額:公示価格の70%程度
- 建物の固定資産税評価額:再調達原価(※)の50~60%程度
※その建物を再び建てたときにかかる費用の目安
2.建物部分の評価額に経年減価補正率を掛ける
固定資産のうち、建物は歳月の経過によって劣化していく性質を持っています。そのため、固定資産税評価額に対して、築年数に応じた減価補正率を乗じることにより減価補正を行います。
減価補正率は建物の構造(木造or非木造)、地域や年度によっても異なりますが、経過年数を重ねるたびに大きくなり、最終的には0.2まで下がります。
3.税率を固定資産税評価額に掛け合わせる
固定資産税は地方税のため、厳密にいえば市区町村によって税率が異なります。ただ、おおまかな標準税率は「1.4%」と定められているので、概算を求めるときにはこの数値を基準にするといいでしょう。
4.条件に当てはまっていれば軽減措置を適用させる
マイホームにおいては、一定の要件を満たすことで、固定資産税の軽減措置を受けられます。軽減措置の詳しい内容については、次の項目で見ていきましょう。
一軒家の固定資産税の軽減措置と利用するための注意点

一軒家の固定資産税については、土地と建物のそれぞれに軽減措置が設けられています。ここでは、具体的な仕組みと注意点について解説します。
固定資産税(土地)の軽減措置
住宅用地(人が居住するための土地)の場合は、以下のように面積に応じて評価額が軽減される制度が設けられています。
| 軽減率 |
|---|---|
小規模住宅用地 (200m2以下の部分) | 評価額×1/6 |
一般住宅用地 (200m2を超える部分) | 評価額×1/3 |
たとえば、250平米の住宅用地を保有している場合は、「200平米分の評価額が1/6」「残りの50平米分の評価額が1/3」として計算されます。
固定資産税(建物)の軽減措置
建物については、「新築」の場合にのみ軽減措置が適用されます。
建物の軽減措置の仕組み
- 新築から3年間にわたり、建物部分の「120平米まで」の税額が1/2になる
- 長期優良住宅なら5年間に延長
- マンションなどの中高層耐火建築物ならさらに2年間の延長
- 床面積50平米以上280平米以下
- 土砂災害特別警戒区域などに建てられる場合は適用対象外
つまり、一般的な新築住宅なら、3年間は建物部分の税額が半分になるということです。土地の軽減措置も含めれば、大幅な減税になる仕組みといえるでしょう。

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新築・中古一軒家それぞれの固定資産税シミュレーション

では実際に、新築と築浅、中古の3つのパターンを想定して、固定資産税を計算してみましょう。
4,000万円で新築の一軒家(木造)を購入した場合
なお、今回はシミュレーションにあたり、以下の条件を設定しました。
設定条件
- 新築の一軒家(長期優良住宅ではない)
- 土地の固定資産税評価額は購入価格(2,500万円)の70%と想定
- 建物の固定資産税評価額は建築価格(1,500万円)の60%と想定
- 土地面積120平米
- 建物面積80平米
まずは、土地と建物のそれぞれについて、固定資産税評価額の目安を算出します。
固定資産税評価額
- 土地:2,500万円×70%=1,750万円
- 建物:1,500万円×60%=900万円
続いて、土地と建物のそれぞれにおいて、軽減措置を適用させます。今回は土地が120平米(小規模宅地)のため、すべての評価額が1/6にまで軽減されます。
また、新築かつ面積の条件も満たしているので、建物の軽減措置も適用可能です。両者の軽減措置を適用させ、標準税率の1.4%をかけると、最終的な税額は以下のようになります。
固定資産税額
- 土地:1,750万円×1/6×1.4%=約4.1万円
- 建物:900万円×1/2×1.4%=約6.3万円
- 合計:約10.4万円
4,000万円で中古(築浅)の一軒家(木造)を購入した場合
続いて、中古の一軒家を購入した場合の固定資産税についても見ていきましょう
設定条件
- 築4年の一軒家(長期優良住宅ではない)
- 土地の固定資産税評価額は購入価格(2,500万円)の70%と想定
- 建物の固定資産税評価額は建築価格(1,500万円)の60%と想定
- 土地面積120平米
- 建物面積80平米
- 建物の経年減価補正率は東京法務局のデータ(※)を参照
※ 経年減価補正率表
まずは、土地と建物のそれぞれについて、固定資産税評価額の目安を算出します。今回は中古のため、建物部分については経年減価補正を行うことが可能です。
東京法務局のデータによれば、木造における築4年時点での減点補正率は「0.67」となっているため、建物の評価額は以下のようになります。
固定資産税評価額
- 土地:2,500万円×70%=1,750万円
- 建物:1,500万円×60%×0.67(経年減価補正率)=603万円
さらに、土地部分については軽減措置を適用できます。一方、建物については新築から3年以上経過していることから、軽減措置を適用することはできません。
これらの条件を踏まえて計算すると、最終的な税額は以下のようになります。
固定資産税額
- 土地:1,750万円×1/6×1.4%=約4.1万円
- 建物:603万円×1.4%=約8.4万円
- 合計:約12.5万円
4,000万円で中古(築古)の一軒家(木造)を購入した場合
続いて、築古の一軒家を購入した場合の固定資産税についても見ていきましょう。
今回は築古ということもあり、新築や築浅に比べて土地・建物の面積を広く設定したうえで計算を行ってみましょう。
設定条件
- 築25年の一軒家
- 土地の固定資産税評価額は購入価格(3,000万円)の70%と想定
- 建物の固定資産税評価額は建築価格(1,000万円)の60%と想定
- 土地面積250平米
- 建物面積120平米
- 建物の経年減価補正率は東京法務局のデータを参照
まずは、土地と建物のそれぞれについて、固定資産税評価額の目安を算出します。今回も中古のため、建物部分については経年減価補正を行うことが可能です。
東京法務局のデータによれば、木造における築25年時点での減点補正率は「0.21」となっているため、建物の評価額は以下のようになります。
固定資産税評価額
- 土地:3,000万円×70%=2,100万円
- 建物:1,000万円×60%×0.21(経年減価補正率)=126万円
なお、土地部分については軽減措置を適用できるものの、今回は200平米を超えているので計算はやや複雑です。
以下のように、250平米のうち、200平米までの部分と200平米を超える部分を分けて計算しましょう。
土地の軽減措置の計算方法
- 200平米までの部分:2,100万円×4/5(200平米÷250平米)×1/6=280万円
- 200平米を超える部分:2,100万円×1/5(50平米÷250平米)×1/3=140万円
- 合計:420万円
建物については軽減措置が適用されないため、最終的な税額は以下のようになります。
固定資産税額
- 土地:420万円×1.4%=約5.9万円
- 建物:126万円×1.4%=約1.8万円
- 合計:約7.7万円
まとめ

- 固定資産税は毎年1月1日時点における不動産の所有者に課税される地方税
- 土地と建物のそれぞれについて計算する必要がある
- 税額は固定資産税評価額に基づいて計算するが、土地と建物それぞれに軽減措置がある
- 中古の場合は建物の評価額に築年数に応じた経年減価補正を行う
- 条件によっても異なるが、一軒家の固定資産税の目安は10万~15万円程度
よくある質問
Q. 1. 一戸建ての固定資産税は、年間でいくらくらいですか?
A. 1. 建物の広さや構造、立地、築年数で異なりますが、一般的な一戸建てで年間10万~15万円程度が目安です。都心部など土地の価格が高いエリアや、面積が広い場合は目安より高くなる可能性があります。
Q. 2. 固定資産税は、誰がいつ、どこに支払う税金ですか?
A. 2. 毎年1月1日時点の所有者が、その一戸建てがある市区町村に支払います(東京23区は都に支払います)。毎年4月~5月頃に納税通知書が届き、通常は年4回に分けて支払いますが、一括での支払いも可能です。
Q. 3. 固定資産税の金額は、どのように決まるのですか?
A. 3. 市区町村が定める「固定資産税評価額」に税率(標準は1.4%)を掛けて計算します。税率は市区町村によって異なる場合があります。土地と建物それぞれで計算したものを合計して納税します。
Q. 4. 「固定資産税評価額」とは何ですか?購入前に分かりますか?
A. 4. 市区町村が3年に一度見直す、その土地や建物の公的な価格です。中古住宅なら不動産会社に確認できます。新築の場合、正確な額が分かるのは完成後ですが、土地は公示価格の7割程度、建物は建築費の5~6割程度として目安を計算できます。
Q. 5. 固定資産税が安くなる制度はありますか?
A. 5. はい、「軽減措置」があります。住宅用の土地は、面積に応じて評価額が最大で1/6に減額されます。また、新築の建物は一定の要件を満たすと、期間限定で税額が1/2になります。
Q. 6. 新築の一戸建てだと、固定資産税はどのくらい安くなりますか?
A. 6. 新築住宅は、要件を満たせば当初3年間、建物部分の税額が1/2になります。長期優良住宅の場合はこの期間が5年間に延長されます。土地の軽減措置と併せて、購入当初の税負担を大きく減らすことができます。
Q. 7. 固定資産税は、新築と中古で違いがありますか?
A. 7. 新築住宅には期間限定の税額軽減措置がありますが、中古住宅にはありません。一方、中古住宅は築年数が経過している分、建物の評価額が新築時より低くなるため、その分の税額は安くなります。
Q. 8. 中古住宅は、築年数が古いほど固定資産税も安くなりますか?
A. 8. はい、安くなる傾向にあります。建物は築年数の経過とともに評価額が下がるためです。この評価額の下落は一定のところで下げ止まるため、税額がゼロになることはありません。
更新日: / 公開日:2022.06.17










