本来の家族の在り方が見直されてきている

見直される家族のあり方
見直される家族のあり方

かつての日本では祖父母と父母、子どもが一つ屋根の下で暮らすことが当たり前でした。しかし、今では核家族が一般的になり、同居している世帯の方が少数派です。ただし、女性が出産後に社会復帰をするためには、祖父母の存在が大きな助けになります。いざ働こうと思っても子どもの預け先が確保できずにキャリアを諦める女性は少なくありません。

そんな今、改めて二世帯同居に注目が集まってきています。二世帯住居と一口でいっても住まいのスタイルにはさまざまなタイプがあります。今回は、各家庭それぞれの家族に合った二世帯同居の住まい方を考えていきます。

国が二世帯同居を後押しする背景

国が二世帯同居を後押しする背景とは
国が二世帯同居を後押しする背景とは

女性が社会復帰しにくい社会とは、すなわち昨今問題となっている少子高齢化問題にも直結すると考えられています。2015年3月に、政府が投じた少子化問題解決のための政策の一つに「三世代同居や近居の促進」があります。

これは、家族が世代間で家事や育児を支え合い、祖父母等が子や孫を育てやすくするために、三世代同居・近居のための支援として住宅政策の実現を早急に行うというもの。具体的には、住宅リフォームにかかる税額控除制度を導入することや、三世代住宅建設にむけて木造住宅の整備の促進、近居を支援するためのUR賃貸住宅における割引の拡充といったことが挙げられます。

祖父母と一緒に暮らすことで子育てのサポートを受けられて、孫消費の拡大によって経済が活性化につながることも期待されていますが、三世代同居や近居は子世代だけが助かるのではなく、親世代にとってもメリットがあります。

当然親も徐々に年老いて、いずれは介護の必要性が出てくるとなると、今度は子世代の方がサポートされる側からする側になるでしょう。子育てと同様に介護においてもお互いの距離が近いほど、それぞれの負担を減らすことにつながります。さらに、今回の政策で昨今増え続けている独居老人の孤独死や老老介護といった問題や、空き家問題の解決にもつながることが大いに期待されています。

二世帯同居のメリット

集まって住むことはエコにも繋がります
集まって住むことはエコにも繋がります

二世帯同居は、親世帯と子世帯どちらにも生活面・経済面で以下の様なメリットがあります。

・住宅を建築する時の費用が安くなる
・一緒に住むことでエネルギー量の削減になり、エコにつながる
・税金面で有利になる
・家に誰かがいることが多く、安心
・家事や子育てをサポートしてくれる


一軒家を建てる際は、土地と住宅両方の代金を用意する必要があり、特にお金がかかるのが土地代です。しかし、親が既に所有している土地があり、そこに二世帯住宅を建てることができれば土地の購入代金を0円に抑えることができます。

また、一つの建物に二世帯が集まって生活することでエネルギー消費量が減り、光熱費の削減につながります。食事は別々の部屋でも玄関や浴室を共有したり、同じキッチンで一緒に料理をしたりする機会が増えるだけで、別居よりも効率的に家計の負担を減らせます。

生活面では、小さな子どもがいる子育て世帯にとって、親が留守中でも子どもの様子を見ていてくれるのは大きなメリットといえるでしょう。親世帯と暮らすことで家の文化や習慣について教わったり、子どもたちにお年寄りを敬う気持ちが生まれたりすることもあるようです。

デメリットは、嫁・姑問題などの人間関係が悪化する可能性が…

人間関係が悪化するデメリットが…
人間関係が悪化するデメリットが…

別々に暮らしていた時は良好だった親族関係が、同居を始めたとたん悪化するというケースは多いようです。たとえ家族であっても、今まで育ってきた環境や価値観・生活習慣の違いが顕著に表れて理解しきれない部分が出てきます。

大切なのは、お互いに理解し合うことはできないということを認めたうえで、妥協できる点を事前に話し合っておくことです。二世帯住宅を検討する際には全員が集まる機会を作り、譲れない点を主張し合うことが、のちのちのトラブル回避に効果的です。

住宅の建築費が割高になることがある

建築費が割高になる可能性も
建築費が割高になる可能性も

二つ目のデメリットは、二世帯住宅は一般的な一軒家に比べ、二世帯住宅のタイプによって建築費が割高になることです。二世帯住宅は、二世帯がキッチンやリビングなどの生活空間を共有しながら一つ屋根の下で暮らす「同居型」以外に「完全分離型」と「共用型」という、3つのタイプに分かれています。

完全分離型とは、一棟の建物の中に玄関を二ヶ所設置し、内部の設備も世帯ごとに二つに分かれているものです。

一方、共用型は、同居型と完全分離型の中間のようなタイプで、居住空間は独立していますが、玄関・キッチン・リビングなどは二世帯で共有するという形態です。

同居型の場合は、通常の一軒家と建築費用はさほど変わらないといってもよいでしょう。家を建てる時に注意したいのは、完全分離型と共用型です。分離する部分を増やすほど、当然建築費用も1.5倍、2倍とかかり、その分広いスペースも必要です。プライバシーを保てる反面、電気代やガス代などの光熱費や生活費も各世帯で負担することになり、二世帯同居の経済面でのメリットは少なくなります。

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(2016/09/16)