この街はホントに住みやすい? チェックポイントをたどって街歩き ステキな土地を探し隊
家を買う! と決めた次に検討するのはどこに住むのか、ということ。住みよい街を見つけるには、足を運んで見るのが一番。実際に街を歩きながらどんなポイントが重要か、“個人向け不動産コンサルタント”の第一人者、長嶋修さんに「住みよい街の見分け方」を伝授してもらいました。

- この方が教えてくれます
- 長嶋 修さん
1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である株式会社さくら事務所を設立、現会長。“中立な不動産コンサルタント”としてマイホーム購入・不動産投資など不動産購入ノウハウや、業界・政策への提言を行う。著書・メディア出演多数。YouTubeでも情報発信中。
近所のお店や商店街は家族や
自分の好みに合うか?
- 夜遅くまで開いているスーパーはあるか
- おむつなどが買えるドラッグストアはあるか
- 家族で気軽に入れるレストランはあるか

周辺の商店街にはどんなものが売られているかを見てみましょう。焼きたてのパンを食べたいなら手づくりパンの店があるか、スーパーは何時まで開いているのか?
お店の雰囲気や品揃えなど、一番近い商店街が自分にとってどれくらい充実しているのかをリサーチ。家族で行けるレストランといった、外食できるところがあるかもチェックしておきましょう。
駅からの距離と通勤ルートは
シミュレーションするべし
- 通勤時間帯の駅の混み具合は
- 電車が止まったときの迂回ルートは
- バスが走っているルートは
- 夜、家までの道は明るいか
不動産は休日に見に行くことが多いので、朝夕の通勤ラッシュの様子が見えません。毎日電車通勤するのであれば、平日朝晩の混み具合なども見ておいた方がいいでしょう。
また、電車が止まったときの別ルートや、バスの行き先がどこかなども調べておくと安心です。夜遅くの帰宅時には家までの道のりが暗い場合もあるので、駅から家までのルートを下見するのも忘れないようにしましょう。

子どもが通う学校や
預けられる施設などもチェック
- 保育園や幼稚園はあるか
- 児童館のような施設はあるか
- 病院(小児科、産婦人科、救急など)はあるか
- 公立の小学校や中学校までの距離はどれくらいか

保育園や幼稚園、子どものかかりつけにできる病院はあるか、公立小中学校などが徒歩どれくらいの距離にあるかも重要な確認事項です。最近では「駅前送迎保育」を取り入れている区市町村もあるので、共働きの場合はどんな行政サービスがあるかもチェックしておきましょう。
駅が隣でも、市や区が変わると行政サービスも変わるので、地域の新聞や自治体のホームページにも目を通しましょう。
周辺環境や住んでいる人たちの
雰囲気をチェックしよう
- ゴミの集積所などはきちんと整備されているか
- 不法投棄を散見するなどマナーモラルはどうか
- 「ちかんに注意」「ひったくりに注意」などの看板はないか
- 違法駐車や駐輪が横行していないか

街を歩いている人に「住もうと思っているけれど、ここはどんな街ですか」と話しかけると、住んでみないと分からない情報を教えてくれることもあります。周辺を見渡して、ゴミ収積場が清潔に整備されているか、不法投棄、自転車の放置、違法駐車などがないかも確認を。「ちかん注意」などの看板が立っている場合は、過去にちかん被害が発生した可能性があるので注意が必要です。
また、マンションも、外から見てそのサイズ感からファミリーかひとり暮らしが多いかも判断できるので、周辺住人の属性もチェックしましょう。
公園などのレジャースポットは
生活スタイルに合う?
- 子どもを遊ばせられる安全な児童公園はあるか
- 家族でピクニックできるような大きな公園はあるか
- 夫婦でランニングができるような河川敷や森林公園、
市民プールのような公共の運動施設はあるか
公園はライフスタイルに合わせてチェックしましょう。家族に小さい子どもがいるならば子どもが遊べる遊具があるか、家族でピクニックのできる大きな公園があるか、また、犬の散歩をしたいなら動物を連れて行ける公園かどうかなども忘れずに確認しましょう。
そのほか、河川敷や森林公園、公立の運動施設があるかも見ておくと◎。

車を使う生活スタイルの場合は
周辺の道路状況を確認しておこう
- 駐車場のあるショッピングセンターはあるか
- 来客用の駐車スペースは近くにあるか
- 車で子どもを送迎できる保育園や病院などはあるか

ショッピングセンターや大きな公園などがあると、休日はもちろん、不定期に周辺道路が渋滞する可能性が高くなります。連休などに見に行って道路状況を確認しておくと、住んでから困ることが減ります。
また、渋滞から抜けられる道があれば問題ないのか、近隣に人が多く訪れることにストレスは感じないかなども、家族に確認するのを忘れないようにしましょう。また家の周りにコインパーキングなどがあるかも調べておくといいでしょう。
現地に訪れる前に、パソコンを使って
災害情報や建築計画を調べよう
- 過去に水害や地震などで大きな被害を受けていないか
- 家の近くに大きな建物が建つ予定はないか
- 街の再開発の予定はあるか

実際に現地に訪れるのは大事ですが、その前に地盤の硬さ、浸水の恐れがないかなど土地自体についてや、過去に災害の被害にあっていないかなどをハザードマップで調べてみましょう。最近ではアプリやWEBサイトで見ることができるので、チェックしておくのがおすすめです。
また、新しく商業施設が建つ予定があるかといった計画は、役所の建築審査課や建築指導課といった窓口に問い合わせれば開発計画を教えてくれます。
- 出典:家を買Walker (KADOKAWA)
- 文 = 橋本いずみ
- イラスト = 坂本志穂里
更新日: / 公開日:2019.11.19









