馬喰町駅の物件を探す街の情報を見る

問屋街として知られる馬喰町エリアは今、“リノベーション”で変わりつつある。その変化はここ「アガタ・竹澤ビル」から始まった。築40年以上の建物は、「ビルヂング」と呼びたくなるような外観やエントランス。

 

元は住居ビル、今では雑貨店やギャラリー、飲食店などセンスあるお店が入居する商業ビルになった。ここはリノベーションの街、馬喰町のランドマーク的存在。

 

古い物件に、魅力的な人たちが集まるのは当然といえば当然。一般的に築年数が古いほど賃料は安くなるし、原状回復の義務が無い物件もある。スケルトン状態で貸し出している物件ならDIYも可能。築年数が古い物件には、お店を始めたいけれど初期費用が無いという人がチャレンジできる環境がある。

 

アガタ・竹澤ビル

アガタ・竹澤ビル

 

アガタ・竹澤ビル

アガタ・竹澤ビル

ドイツとオーストリアの雑貨を扱うマルクトは2007年に駒込から移転し、アガタ・竹澤ビルにオープンした最初のお店になった。早耳の雑貨好きに注目されたことから火がつき、このビルに次々と雑貨・カフェ・ギャラリーがオープンし、アガタ・竹澤ビルはリノベーションビルへと変わっていった。

 

マルクトのオープン当時、東京の東エリアはアート界隈で盛り上がりを見せつつあったものの、馬喰町の認知度は低かった。でも代表の塚本さんは、アガタ・竹澤ビルを見て出店を決めた。

 

「すでに出来上がっている渋谷や新宿などの西側エリアだとお店が埋もれてしまうと思いました。馬喰町には競争相手がいなかったし、うちで扱うのは日本でも珍しいものが多いから、“宝探し”みたいな街に出したら似合うかな…と」

 

マルクト

マルクト

馬喰町駅の物件を探す 街の情報を見る

西側エリアより家賃が安かったのと、古い物件のため室内を自由にできる環境に惹かれたのも、アガタ・竹澤ビルに出店を決めた理由のひとつ。その後、同じような価値観をもった店舗が集まり始め、今では多くのお客さんがビル全体を楽しめる規模に成長した。

 

「マルクト」の天井は、木の天井を白いペンキで塗っている。ざらざらした見た目がビンテージ感を出していて、空間を落ち着く雰囲気に変えていた。このビルにオープンした時の記念で描かれた作家たちのイラストも梁に直接描かれていて、それがむき出しの天井によく似合っている。

 

築40年超の住居ビルを、注目のリノベーションビルに導いた「マルクト」。でも先駆者的なおごりは無く、周りのお店と歩調を合わせて仲良く。マイペースに進むマルクトのおもちゃ箱をひっくり返したような内装は、きっとどんな人でもわくわくしながら宝探しをしたくなる魅力に満ちていた。

 

「マルクト」の代表、塚本さん

「マルクト」の代表、塚本さん

住所: 東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ・竹澤ビル305
営業時間: 12:00~19:00
定休日: 日曜、祝日

 

(右下)4月からの新生活スタートを切る人に、こんなポストカードはいかが。ドイツ語で“グッドラック”等と書かれたメッセージカード。420円~

(右下)4月からの新生活スタートを切る人に、こんなポストカードはいかが。ドイツ語で“グッドラック”等と書かれたメッセージカード。420円~

馬喰町駅の物件を探す 街の情報を見る

ジャムカバーはノスタルジックでハンドメイドな雑貨屋さん。店内でひときわ目を引く色鮮やかなポーリッシュポタリーは今大注目のポーランド食器。ここまで品揃えが充実しているお店も珍しい。
注目のポーランド食器。ひとつひとつ手作りされた食器は、ころんとした温かみがある可愛い器。様々な形が揃っているので、大切な人への贈り物にも良さそう。

 

以前は西東京を代表する雑貨屋の街、下北沢の路面店だった。シモキタから馬喰町への移転は、この街の勢いを象徴している気がする。

 

「今、馬喰町エリアは雑貨屋好きに注目されています。ですから情報感度の高い、素敵なお客さまが多いですね」とスタッフの小池さん。「ゆったりとした時間を過ごす方が多くて話が弾むんです」

 

小池さんにアガタ・竹澤ビルの良いところを聞いてみた。「建物とお店の良さがうまく融合していると思います」。たしかに建物のノスタルジックさが、お店のコンセプトとうまくマッチしていた。

 

アガタ・竹澤ビルは元住居だったためトイレやシンクはあるが、配管の交換は入居時に自分で行う必要があったそう。
お店によってその選択は様々。ジャムカバーは、シンクだけ生かしていた。

 

ジャムカバー

ジャムカバー

 

(左上)ジャムカバースタッフの小池さん (右下)新生活に、こんな可愛いティーポットはいかが? 茶こしが付属で付いているのと、たっぷりサイズなのが使いやすそう。ジャムカバーオリジナルブランド、プチジャム(petit jam)のティーポット:1890円

(左上)ジャムカバースタッフの小池さん (右下)新生活に、こんな可愛いティーポットはいかが? 茶こしが付属で付いているのと、たっぷりサイズなのが使いやすそう。ジャムカバーオリジナルブランド、プチジャム(petit jam)のティーポット:1890円

住所: 東京都千代田区東神田1-2-11アガタ・竹澤ビル405
営業時間: 12:00~19:00
定休日: 不定休

 

ジャムカバー

ジャムカバー

馬喰町駅の物件を探す 街の情報を見る

デシマは日本でも珍しいオランダデザインの専門店。アクセサリーに書籍、インテリア雑貨からオランダ王室御用達「ガゼル」の自転車までが並び、オランダの文化に丸ごと触れ合える。オランダデザインは本質的でわかりやすい。実用性重視で、デザインや流行にばかり走らないのが特徴。

 

もともと住居だった部屋を倉庫として使用した後、店舗用にリノベーション、2012年6月にオープンした。

 

古い建物を壊せないオランダでは、部屋をリノベーションして自分色に染めるのが普通。オランダ在住経験のあるスタッフの久米さんは「オランダはDIYがすごく進んでいます。お金をかけずにアイディアと今ある物で、いかに暮らしを楽しむかを重視するんです」と教えてくれた。その考えは、そのままリノベーションの楽しみ方に通じると思う。

 

(右下)デシマのスタッフ、久米さん

(右下)デシマのスタッフ、久米さん

壁に直接描かれたイラストは、ケープドリ(※)の作者ワウター・ヴァン・レークが来日した際に描いたもの。※オランダの子ども番組で人気を博したアニメーション「ケープドリのシリーズ」。

 

また建築・インテリアのデザインオフィスINAMATTの壁に描かれたイラストもある。ホテルやショップなど多くの物件を手がけるだけでなく、オランダの今をつかむ世界観で企業のグラフィックも手がけているだけあってイラストも素敵だ。

 

久米さんは馬喰町に来て、オランダと似ていると感じた。お店のオープン時間はマチマチだけど、店同士は仲がいい。自然発生的に盛り上がりが生まれる自由な空気。歴史を持った古い街並みの中に、リノベーションで新たな流れが芽吹く。気取らず等身大でいられるのは、この街を好きな理由のひとつだそう。
日本のオランダは意外にも東京の下町にあったみたい。

 

右下に少し見えている茶色い扉が、倉庫時代はトイレだったそう。天井は配管をむき出しにして、白いペンキで仕上げている

右下に少し見えている茶色い扉が、倉庫時代はトイレだったそう。天井は配管をむき出しにして、白いペンキで仕上げている

 

(上)ワウター・ヴァン・レークの絵 (下)デザインオフィスINAMATTの壁に描かれたイラスト

(上)ワウター・ヴァン・レークの絵 (下)デザインオフィスINAMATTの壁に描かれたイラスト

馬喰町駅の物件を探す 街の情報を見る

住所: 東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ・竹澤ビル402
営業時間: 12:00~19:00
定休日: 日、月、火曜日

 

※2014年01月31日の情報です。最新の情報は訪れる前にご確認ください。

 

デシマ

デシマ

馬喰町駅の物件を探す 街の情報を見る

更新日: / 公開日:2014.01.31