5人家族の家賃平均を東京都内で考えると、広さや立地の条件次第で負担が大きくなりがちです。十分な間取りや通勤・通学の利便性を求めると、家賃が高額になることも少なくありません。

「希望の広さが見つからない」「予算内で住めるエリアが限られる」といった悩みは、多くの家庭が直面しています。特に子育てと仕事を両立するには、住む場所の選定が暮らしやすさを大きく左右するでしょう。

そこでこの記事では、5人家族に適した間取りや東京都内の家賃相場、住みやすいエリアの特徴を分かりやすく解説します。理想の住まい探しに迷っている方はぜひ参考にしてください。

ファミリー向け物件3LDKの物件4LDK以上の物件

5人家族が快適に暮らすには、部屋数と広さにゆとりのある間取りが欠かせません。特に子どもが3人いる場合は、それぞれのプライバシーを保つための個室や、スムーズな生活動線の確保が重要です。

 

ここでは、代表的な間取りである「3LDK」と「4LDK」について、それぞれの特徴を詳しく解説します。

3LDKは、小学生以下の子どもがいる5人家族に適した間取りです。3つの居室を寝室や子ども部屋として振り分けることで、家族全員が無理なく生活できます。一般的な広さは60~80平米で、以下のような使い方が考えられます。

  • 主寝室:夫婦用(6畳程度)
  • 子ども部屋1:2人兄弟で共有(6畳程度)
  • 子ども部屋2:1人用または書斎(4.5畳程度)

兄弟で部屋を共有する工夫をすれば、限られた空間でもプライベートと家族の時間を両立できます。3LDKでも、レイアウトを工夫すれば快適な暮らしを実現できるでしょう。

4LDKは、中学生以上の子どもがいる5人家族にとって理想的な間取りです。各人に個室を割り当てやすく、学習や睡眠の環境を整えやすくなります。一般的な広さは80~100平米で、以下のような使い方が想定されます。

  • 主寝室:夫婦用(6~8畳)
  • 子ども部屋1:第一子用(5畳)
  • 子ども部屋2:第二子用(5畳)
  • 子ども部屋3:第三子用または多目的スペース(4.5畳)

子どもが個室を持つことで、プライバシーの確保や生活リズムの確立につながります。成長期の子どもを持つ家庭にとってゆとりのある4LDKは、将来を見据えた住まいとしても適している間取りです。

 

3LDKの物件 4LDK以上の物件

住まいを探す際は、家賃相場を把握しておくことが欠かせません。3LDK・4LDKの物件は、5人家族が快適に暮らせる広さを備えていますが、エリアによって家賃に大きな差があります。

 

ここでは、東京都内の主要エリアにおける、3LDKと4LDKの家賃相場について見ていきましょう。

3LDK物件の家賃は、エリアによって大きく異なります。通勤・通学の利便性を優先するか、家賃を抑えるかによって選択肢が変わります。

 

以下は、東京都内の主要10エリアにおける3LDKの家賃相場の一例です。

エリア名

3LDK家賃相場(円)

港区

約57万

渋谷区

約41万

世田谷区

約30万

中野区

約25万

練馬区

約23万

板橋区

約23万

江戸川区

約24万

葛飾区

約20万

八王子市

約18万

町田市

約20万

※2025年4月時点

 

都心部は家賃が高額な傾向にありますが、郊外であれば比較的費用を抑えられます。住宅の広さだけでなく、周辺の生活環境や教育施設、交通アクセスなども併せて検討することで、自分たちのライフスタイルに合ったエリアが見つかるでしょう。

4LDKは部屋数が多いため、3LDKよりも家賃が高くなる傾向にあります。ただし、同じ4LDKでも築年数や駅からの距離、建物の設備によって価格は大きく変動するでしょう。

 

都内では4LDKの賃貸物件が少ないエリアもあり、相場が明確に出ていない地域も多く見られます。以下は、比較的情報が得られたエリアにおける家賃相場の一例です。

エリア名

4LDK家賃相場(円)

港区

渋谷区

世田谷区

約42万

中野区

約19万円

練馬区

板橋区

江戸川区

約28万

葛飾区

八王子市

町田市

約18万

※2025年4月時点

 

物件数が限られているからこそ、広さだけでなく長期的なライフプランに合うかを総合的に判断することが重要です。

 

家賃相場を調べる

東京都内で5人家族が広めの住まいを探す場合、家賃が高額になりやすいのが現実です。ただし、物件選びの視点を少し変えることで、月々の負担を軽減できます。

 

以下では、実用的でありながら見落とされやすい家賃節約の工夫について見ていきましょう。

家賃を抑えるには、東京23区中心部よりも、郊外や近郊エリアの物件を検討することが効果的です。都心に近いほど地価が高く、それに伴って家賃も上昇する傾向があります。

 

たとえば、港区や渋谷区の3LDKの家賃は月40万~60万円が相場ですが、練馬区や江戸川区では20万円台で同程度の広さの物件が見つかります。

 

さらに、郊外でも交通の利便性や買い物環境が整っていれば、生活に不便を感じることは少ないでしょう。通勤や通学とのバランスを見ながら選べば、家賃の負担を抑えつつ、快適な暮らしを実現できます。

築年数が経過した物件は、新築や築浅物件に比べて家賃が抑えられていることが多く、住居費を節約したい方にとって有力な選択肢となります。古い物件は人気が分散しやすく、空室リスクを避けたいオーナーが値下げや家賃交渉に応じやすい傾向です。

 

また、築年数が経っていても、内装がリフォームされていれば快適に暮らせる場合もあります。築年だけで判断せず、リフォーム履歴の確認や内見を通じて、住み心地や設備の状態を確認することが大切です。

 

築年数が経過した物件には、費用を抑えながらも暮らしやすさを確保できる可能性があります。さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

 

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3LDKの物件 4LDK以上の物件

5人家族で東京に暮らす場合は、「子育てのしやすさ」と「家賃のバランス」を重視したエリア選びが重要です。安心して暮らせる環境に加え、広めの間取りが見つかりやすい地域は、長期的に住み続けやすい傾向にもあります。

 

ここでは、住みやすさの視点から、特におすすめのエリアを2つの切り口に分けて解説します。

落ち着いた住環境が整っている地域は、子育て世帯にとって大きな安心材料となります。特に以下のエリアは、治安や教育環境、子育て支援の充実度からファミリー層に人気です。

エリア

特徴

世田谷区

・閑静な住宅街が多い

・複数の路線を利用できる

・自然環境と都市機能のバランスに優れている

杉並区

・犯罪発生件数が少ない

特に、杉並区は東京のなかでも犯罪発生件数が少ないエリアとされています。治安の良いエリアで子育てを行えることは、親にとって大きな魅力といえるでしょう。

 

引用:警視庁|区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数

家賃の負担を抑えつつ広めの住まいを確保したい場合は、都心から少し離れたエリアを検討するようにしましょう。以下のようなエリアでは、手ごろな家賃でファミリー向けの物件が見つかりやすく、生活環境も整っています。

エリア

特徴

練馬区

・家賃相場が東京23区内で比較的安定している

・3LDK以上のファミリー向け物件が豊富に存在する

江戸川区

・生活利便性が高い

・広い間取りでも手ごろな価格帯が多い

広さを重視しながら家賃を抑えたい方は、エリア選びの際に治安や公共インフラの整備状況も併せて確認しておくと安心です。

東京で5人家族が快適に暮らすには、間取り・家賃・エリアを総合的に検討することが大切です。家族構成やライフスタイルに合った住まいを選ぶことで、日々の満足度が大きく変わってきます。

 

事前に家賃相場や住環境の特徴を把握しておけば、後悔のない住まい選びが可能です。具体的な物件を探す際は、豊富な情報がそろうLIFULL HOME’Sも活用して、理想の暮らしに向けた第一歩を踏み出しましょう。

 

ファミリー向け物件 3LDKの物件 4LDK以上の物件

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