二人で生活していて、経済的に余裕がないと感じる方もいるでしょう。また、これから二人暮らしを始めようと考えている方は、毎月の生活費がどのくらい必要かを事前に知っておくことが重要です。
この記事では、総務省の「家計調査報告」を基に、二人暮らしの平均生活費や、年代別の生活費のシミュレーション、生活費を節約するためのポイントを紹介します。
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二人暮らしの平均生活費はいくら?

総務省「家計調査報告」によると、2023年の二人以上の世帯における生活費の支出額の平均月額は29万3,997円となっています。
また、同調査によると、支出額の主な内訳は以下のとおりです。
項目 | 二人以上の世帯 |
|---|---|
食費 | 8万6,554円 |
住居費 | 1万8,013円 |
光熱・水道 | 2万3,855円 |
家具・家事用品 | 1万2,375円 |
被服・履物 | 9,644円 |
保険医療 | 1万4,728円 |
交通・通信 | 4万2,838円 |
教育 | 1万448円 |
教養娯楽 | 2万9,765円 |
その他 | 4万5,777円 |
各項目のうち住居費は、賃貸暮らしの方だけでなく、持ち家に住んでいる方なども含めた額のため、実態より安く出てしまっている点に注意が必要です。
たとえば、LIFULL HOME’Sの「家賃相場」によると、賃貸物件(1LDK・2K・2DK)の場合、東京23区内の家賃相場は安くても11万9,200円程度はかかる(2025年1月時点)となっています。
また、住宅金融支援機構の2023年度「フラット35利用者調査」によると、1ヶ月当たりの住宅ローン平均返済額は8万~9万円程度です。
二人暮らしの生活費シミュレーション

ここでは、年代別に二人暮らしの生活費のシミュレーションを見ていきましょう。
20代~30代の場合
まずは20代~30代の二人暮らしの生活費のシミュレーションです。ここでは、カップルもしくは夫婦それぞれが月20万円ずつの手取り収入がある場合を想定します。
項目 | 金額 |
|---|---|
食費 | 5万円 |
住居 | 10万円 |
光熱・水道 | 1万5,000円 |
家具・家事用品 | 1万円 |
被服および履物 | 1万円 |
保険医療 | 1万円 |
交通・通信 | 3万円 |
教養娯楽 | 3万円 |
その他 | 3万円 |
合計 | 28万5,000円 |
手取りが2人で40万円を想定しているため、11万5,000円程度は余裕があるシミュレーションとなっています。
月によって出費にばらつきがあることが想定されるため、ある程度余裕を残しておきたいところです。また、残ったお金は貯蓄や資産運用に回せるといいでしょう。
40代~50代の場合
次は40代~50代の場合です。20代~30代と比べて収入の安定性が増し、その分家賃なども高くなりやすいでしょう。ここでは、夫婦合わせて月50万~60万円程度の手取り収入がある場合を想定します。
項目 | 金額 |
|---|---|
食費 | 7万円 |
住居 | 15万円 |
光熱・水道 | 1万5,000円 |
家具・家事用品 | 1万円 |
被服および履物 | 1万円 |
保険医療 | 4万円 |
交通・通信 | 4万円 |
教養娯楽 | 4万円 |
その他 | 4万円 |
合計 | 41万5,000円 |
40代~50代になると一戸建てやマンションを購入して持ち家になっていることも考えられます。
都心での購入は難しいことが多く、少し離れたベッドタウンなどで購入する場合には交通費が高くなってしまう可能性があるでしょう。
そのほか、保険医療費などにお金がかかりやすくなり、余裕が生まれた分は教養娯楽にお金を使うケースも考えられます。
そのうえで、40代~50代はより老後に向けた貯蓄を意識していく必要があるといえます。
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生活費を安く抑える節約術とは

生活費を安く抑えるにはどのような点を工夫するとよいのでしょうか。ここでは、生活費を安く抑えるための節約術を3つ紹介します。
節電・節水を心がける
日々の生活のなかで小まめに電気を消したり、お風呂の水を洗濯に使ったりするなど、節電・節水を心がけましょう。
近年では、特に電気代が上昇しています。たとえば、東京電力の「平均モデルの電気料金」を見てみると、2020年11月には6,400円程度だった電気代が、2022年11月には9,100円程度にまで値上がりしていることが分かります。
その後、2023年2月には政府の激変緩和措置により、やや値下がりして7,300円程度にまで下がっていますが、その後も上昇傾向は続いています。
今後、さらに上昇していく可能性もあり、節電や節水を心がけることで、長い目で見て大きな生活費の削減になるといえます。
自炊を心がける
一般的に、食費は住居費の次に高くなりやすいです。節約するのであれば、食費のような金額が大きくなりやすい項目を意識するのがおすすめです。
食費を抑えるためには、できるだけ外食を少なくして自炊を心がけるのがひとつの方法だといえます。たまには外食したいという方は、1週間に1回や予算3,000円までなどルールを決めておくとよいでしょう。
家賃が安い物件に住む
住居費は生活費の各項目のなかでも大半を占める費用のため、家賃を安く抑えることで生活費の支出を大幅に減らすことができます。
とはいえ、夫婦やカップルで過ごす家となると、住居にもある程度の水準は求められます。
あまりに立地が悪かったり、築年数が経過して設備がかなり古かったりといった物件を選ぶと、生活水準や日々の幸福度が下がってしまう可能性があります。
物件を選ぶ際には「職場から30分以内」「お風呂が広いこと」など、それぞれの希望条件を挙げたうえで、家賃とのバランスを考慮して探すことが大切です。

まとめ

二人暮らしの平均生活費は年代や住む地域によって異なりますが、月に約25万〜30万円必要といえます。
生活費はいくつかの項目に分けることができますが、節約を考えるのであれば、生活費の大半を占める住居費や食費から見直しを行うと効果的です。
また、節電や節水など日々の生活を意識することで費用を抑えることもできるでしょう。二人暮らしではお互いの意見を出し合い、どの費用を抑えるのか話し合いながら快適な生活を実現しましょう。
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