賃貸一戸建ての物件を借りようとするときに、築年数の古さが気になる場合もあるでしょう。しかし、単に古いというだけで選択肢から除いてしまうのはもったいないともいえます。
築古物件を選ぶときのポイントをきちんと押さえておけば、後悔のない物件選びができるはずです。この記事では、古い賃貸一戸建てを借りるときのポイントを解説します。
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築年数から判断できる2つの点

築年数とは、建物が建ってからどれくらいの年数が経過したかを表すものです。一般的に、築年数が数年程度のものを「築浅(ちくあさ)」、古いものを「築古(ちくふる)」と呼びます。
集合住宅でも一戸建てでも、物件の築年数は気になるポイントです。ここでは、築年数から判断できることを2つ解説します。
建物と住宅設備の劣化具合
築年数は建物や住宅設備の劣化具合を判断する1つの目安となります。特に水回り設備は10~20年程度で交換や修理の時期を迎えるため、きちんとメンテナンスされているか、あるいはリフォーム済みかを確認しておきましょう。
ただし、築年数が浅いからといって必ずしも良いわけではなく、メンテナンスが行き届いていなければ、築年数のわりに劣化が進んでいることもあります。内見時にはよく利用する部分を中心に、劣化が進んでいないかをチェックしてみてください。
旧耐震基準か新耐震基準か
物件探しを行うときには、住宅の耐震性についてもチェックしておく必要があります。建築基準法では、地震の揺れに対して建物がどれくらい耐えられるのかを示す「耐震基準」というものを定めています。
1981年6月1日以降に建築確認を受けている物件であれば、新耐震基準が適用されているため、住宅の耐震性は高いといえるでしょう。新耐震基準では、震度6強から7程度の強い揺れでも建物が倒壊・崩壊しないことが基準とされており、いざというときに安心です。
物件の築年数を確認するとともに、古い物件であれば、耐震工事が行われているかどうかを確認するようにしましょう。
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築年数が古い賃貸一戸建てのメリット

築年数が古い物件は一見すると不安を覚えることもありますが、近年ではあえて築古物件を選ぶ方もいます。築年数が古い賃貸一戸建てを選ぶメリットについて紹介します。
家賃が比較的安い物件が多い
一般的に、築年数が古い物件ほど家賃は安くなる傾向にあります。年数が経つにつれて外観や内装、住宅設備は劣化していくのが一般的です。そのため、新築や築浅物件と比べて入居者が集まりにくく、空き家対策として相場よりも家賃を下げて募集するケースが見られます。
家賃をなるべく抑えたいという方は、築古物件にも目を向けてみましょう。家賃相場が高いエリアでも、築古物件であれば予算内の家賃に収まる可能性もあります。
物件の選択肢が多彩
前述したように、築年数が古い物件は空き家になりやすい傾向があります。これは見方を変えると、多様な物件のなかから自分に合う物件を探せるというメリットにつながります。
ライフスタイルにこだわりのある方であれば、築古の賃貸一戸建てだからこそ実現できる暮らしもあります。ペットの飼育や楽器の演奏など、集合住宅では難しいことも、一戸建てであれば許可されているケースもあります。
リノベーションをしやすい
空き家になってしまう古い一戸建てが増えるなか、新しい賃貸借契約のスタイルとして「カスタマイズ可」「リノベーション可」といった賃貸物件も登場しています。自分好みの空間を手に入れたい方は、そのような物件を選ぶと希望を叶えやすいといえるでしょう。
築年数が古い賃貸一戸建てのデメリット

築古の賃貸一戸建てには多くのメリットがある一方で、注意しておきたいデメリットもあります。どのような点に気をつければよいかを解説します。
住宅設備が新築物件よりも劣る
住宅設備に関していえば、築古物件は新築・築浅物件と比べて劣る部分があるでしょう。対面式のシステムキッチンや浴室乾燥機、温水洗浄便座などの設備を求めるのは難しいといえます。
物件のなかにはリフォームによって、住宅設備を一新している物件もありますが、そうした物件は人気が高く、家賃も高めに設定されています。
耐震性などに不安が残る
先に述べたように、1981年5月31日以前に建築確認を受けている物件は、旧耐震基準である可能性があるため、建物の耐震性に不安が残ります。築年数の古い物件を選ぶときは、新・旧どちらの耐震基準が適用されているか、あるいは耐震補強工事がなされているかという点を不動産会社の担当者に確認しておきましょう。
また、耐震性に問題がない場合でも、配管や断熱性に問題があるケースもあります。これらは目視で確認しにくい部分のため、耐震性と併せて担当者に確認しておくと安心です。
築古物件を選ぶときのポイント

築古の賃貸一戸建てを選ぶときは、住宅のメンテナンスがどのように行われてきたのかを確認することがポイントです。手入れや管理が行き届いていれば、築古物件であっても快適に過ごすことができます。
逆にメンテナンスが不十分な状態だと、築浅物件であっても設備不良などの不具合が見られるケースがあります。これまでの管理状況を不動産会社の担当者によく確認しておきましょう。
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記事のおさらい
最後に、今回の内容をQ&Aで確認しておきましょう。
Q:築年数から何が分かる?
A:築年数をチェックすることで、建物の耐震基準が分かります。1981年6月1日以降に建築確認を受けた物件であれば、新耐震基準が適用されているため、地震に強い建物であるといえるでしょう。また、築年数が古いと建物自体や住宅設備の劣化が進んでいる可能性があります。特に水回り設備は、10〜20年で交換のタイミングを迎えるとされています。
Q:築古の賃貸一戸建てに住むメリットは?
A:築古物件の魅力は、相場よりも家賃が安い点です。また、物件の選択肢も多彩なので、ライフスタイルに合わせた暮らしを手に入れやすくなるでしょう。昨今では自分でリノベーションできる物件もあるため、こだわりのある暮らしを実現したい方におすすめです。
Q:物件探しではどのような点をチェックすればいい?
A:物件のメンテナンスがきちんと行われているかという点が挙げられます。物件の維持管理が適切に行われていなければ、たとえ築年数が浅い物件であっても、思った以上に劣化が進んでいることもあるからです。内見時には、どのような管理がなされていたのかを確認しましょう。
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