一人暮らしでは、家賃や食費、水道光熱費、通信費など、毎月発生する支出を自分で管理しなければなりません。物価が上昇するなか、家賃を含む生活費を月10万円以内に収めるには、住む場所や暮らし方を慎重に選ぶ必要があります。

この記事では、最新の統計をもとに一人暮らしの平均的な生活費を確認し、家賃や食費の抑え方、月10万円で暮らす場合のモデルケースを紹介します。

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一人暮らしの平均的な生活費を見てみよう

 

一人暮らしに必要な金額は、年齢や職業、住む地域によって異なります。まずは、一般的な単身世帯と、親元を離れて暮らす大学生の平均的な支出を見ていきましょう。

総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)」によると、2025年の単身世帯の消費支出は月平均17万3,042円です。このうち住居費2万1,667円を除くと、「約15万1,000円」となります。主な内訳は次のとおりです。

 

単身世帯の1ヶ月当たりの生活費(住居費を除く)

費用項目

月額

食料費

4万9,321円

光熱・水道費

1万3,333円

家具・家事用品費

6,120円

被服及び履き物

4,908円

保健医療費

8,754円

交通・通信費

1万9,334円

教育費

37円

教養娯楽費

2万1,173円

その他の消費支出

2万8,396円

合計

約15万1,000円

出典:総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均結果」

 

なお、調査対象となった単身世帯の平均年齢は58.6歳です。若い社会人だけの平均ではないため、自身の生活費を考える際は、あくまで全国的な目安として捉えておきましょう。

それでも、家賃を除く平均支出だけで月10万円を大きく上回っており、10万円での生活には相応の節約が必要であることが分かります。

監修者より

生活費に関しては、毎月発生する固定費を見直すと、効果が続きやすくなります。特に家賃、通信費、利用頻度の低いサブスクなどは、一度見直せば翌月以降も支出を抑えられます。そのうえで食費や娯楽費など、日常の支出を無理のない範囲で削減しましょう。

全国大学生活協同組合連合会の「第61回学生生活実態調査」によると、2025年の下宿生の支出合計は月13万8,020円でした。住居費5万5,452円を除いた支出はおおむね8.2万円程度です。

 

下宿生の1ヶ月当たりの生活費(住居費を除く)

費用項目

月額

食費

2万9,853円

交通費

4,542円

教養娯楽費

1万2,480円

書籍費

990円

勉学費

961円

日常費

6,373円

電話・通信費

4,315円

その他

4,232円

貯金・繰越金

1万8,444円

合計

8万2,190円

大学生は社会人より支出を抑えているものの、住居費を加えると月10万円を超えます。特に食費は前年より3,743円増えており、物価上昇の影響が表れています。

 

学生が月10万円以内で暮らす場合も、家賃の低い住まいを選び、日常的な支出を管理することが欠かせません。

月10万円に抑えるなら節約が必要…まずは家賃から考えよう

 

生活費のなかでも、家賃は毎月ほぼ一定額がかかる固定費です。食費や娯楽費を細かく削るよりも、家賃を低く抑えたほうが継続的な効果を得やすくなります。

生活費の上限を月10万円とするなら、家賃は4万円以内が一つの目安です。家賃が5万円の場合、残り5万円で食費、水道光熱費、通信費、日用品費、交通費などをまかなう必要があり、急な出費に対応しづらくなります。

 

物件を探す際は、賃料だけでなく管理費・共益費も含めた毎月の負担額を確認しましょう。初期費用を抑えたい場合は、敷金・礼金の有無、仲介手数料、保証会社の利用料、更新料なども比較することが大切です。

LIFULL HOME’Sの2026年7月30日時点の掲載情報では、家賃4万円以下の物件は東京23区で578件、東京都の市部・その他で6,942件でした。23区内では練馬区、江戸川区、板橋区などで比較的見つけやすい一方、都心部では選択肢が限られます。

 

東京都の市部では八王子市を中心に掲載数が多く、23区内よりも候補を広げやすい状況です。また、千葉県では千葉市が540件、市部が1,878件あり、船橋市や松戸市、柏市などでも物件を見つけられます。

 

勤務先や学校までの交通費と所要時間を踏まえ、都外も含めて探すと選択肢が増えるでしょう。最新情報をチェックしつつ、無理のない生活を送っていける物件を見つけることが大切です。

食費も平均より大幅に抑える必要あり…節約方法を見ていこう

家賃に次いで家計に占める割合が大きいのが食費です。2025年の単身世帯の平均は月4万9,321円、下宿生の平均は月2万9,853円でした。月10万円生活では、食費を月2万5,000円程度に抑えることが目安となります。

月2万5,000円を30日で割ると、1日当たりの食費は約833円です。外食やコンビニの利用が続くと予算を超えやすいため、主食、肉・魚、野菜などをまとめて購入し、自炊を基本にする必要があります。

 

ただし、安さだけを優先して食事量や栄養を極端に減らすことは避けましょう。

週単位で献立を決め、数日分をまとめて調理すると、食材を使い切りやすくなります。ご飯や肉・魚のおかず、下処理した野菜を小分けにして冷凍すれば、忙しい日でも外食を控えることができるでしょう。

 

買い物前に冷蔵庫の在庫を確認し、空腹時の買い物を避けることも、衝動買いの防止には有効です。

その他の生活費の節約方法

 

家賃と食費以外では、水道光熱費、通信費、交通費を見直すと支出を減らしやすくなります。ただし、健康や安全に支障が出るほど使用を控えるのではなく、料金プランや設備、日々の使い方を改善することが大切だといえます。

冷暖房は設定温度だけでなく、フィルターの清掃、カーテンやサーキュレーターの活用によって効率を高められます。入居前には、都市ガスかプロパンガスか、給湯設備の種類は何かも確認しましょう。

 

一般にプロパンガスは料金が高くなる場合があるため、月々の負担を比較することが重要です。

スマートフォンは、使用データ量に合った低容量プランや格安SIMを検討すると、固定費を削減できます。自宅のインターネットについても、無料設備付き物件なら別途回線を契約せずに済む場合があります。

 

交通費は、徒歩や自転車で移動できる範囲を増やすほか、通勤・通学定期の対象区間を確認して無駄を減らしましょう。

生活費を月10万円以内に抑えるモデルケース

 

家賃を4万円、食費を2万5,000円とし、その他の費用も抑えた場合の一例は次のとおりです。

生活費を月10万円以内に抑えるモデルケース

費用項目

月額

家賃

4万円

食費

2万5,000円

水道光熱費

7,000円

通信費

3,000円

交際費

1万円

被服・美容費

6,000円

日用品費

3,000円

交通費

3,000円

教養・娯楽費

2,000円

合計

9万9,000円

上記の内訳であれば、計算上は月10万円以内に収まります。しかし、医療費、家電の故障、冠婚葬祭、賃貸借契約の更新料などの臨時支出は含まれていません。

 

また、毎月の貯金に回せる金額もほとんど残りません。短期間の目標としては成り立つものの、長く続ける場合は収入を増やすか、月10万円とは別に予備費を確保しておくことが望ましいでしょう。

 

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最後に、一人暮らしの生活費を月10万円以内に抑える際の疑問をQ&A形式で確認します。

Q:一人暮らしは家賃込みで月10万円以内に抑えられますか?

A:家賃を4万円程度に抑え、自炊や固定費の見直しを徹底すれば可能です。ただし、臨時支出や十分な貯金まで含めると余裕はほとんどありません。

Q:生活費を月10万円に抑える場合、家賃はいくらまでが目安ですか?

A:管理費・共益費を含めて4万円以内が目安です。家賃が高くなるほど、食費や水道光熱費などに使える金額が少なくなります。

A:家賃4万円、食費2万5,000円、水道光熱費7,000円、通信費3,000円とし、残額を日用品費や交通費などに配分する例があります。

A:本記事のモデルケースには含めていません。給与から天引きされる税金・社会保険料を除いた手取り収入の範囲で生活費を考える必要があります。

 

監修者より

見落としやすいのが住民税です。住民税は前年の所得を基に計算され、給与所得者は原則として6月から翌年5月まで給与から天引きされます。そのため、新社会人などは翌年6月以降に手取り額が減る場合があります。生活費の予算は額面給与ではなく、実際の手取り額を基準に考えましょう。

A:自炊を基本とし、まとめ買い、作り置き、冷凍保存を活用すれば可能です。1日当たりでは約833円が目安となります。

A:2025年の単身世帯平均は月1万3,333円です。地域、季節、住宅設備、在宅時間によって大きく変わります。

A:見つけることは可能です。ただし、23区内では築年数、広さ、駅からの距離などの条件を緩和する必要があり、市部まで広げると選択肢が増えます。

A:今回のモデルケースでは残額が1,000円のため、十分な貯金は難しいでしょう。家賃をさらに下げる、収入を増やすなどの対策が必要です。

更新日: / 公開日:2023.01.20