そもそも猫の飼育が認められない物件が多いのはなぜ？

 

そもそも、猫の飼育が認められない物件が多いのは、なぜなのでしょうか。まずはペットの飼育について、多くの大家さんがどのような考えを持っているのかを知っておきましょう。

物件の価値低下を防ぐため

 

ペットの飼育が認められない理由のひとつに、「傷やニオイがついてしまう」というものがあります。特に猫は爪とぎをする習性を持っているため、ペット可の物件であっても許可が得られない場合があります。

 

実際のところ、犬はOKでも猫はNGとしている物件も少なくはなく、その理由の多くは、床や柱のひっかき傷が懸念されているためといえるでしょう。

 

また、猫には本来それほど強い体臭があるわけではありませんが、排せつ物のニオイを気にされてしまうケースは多いです。

近隣トラブルのリスクを防ぐため

 

アパートやマンションなどの集合住宅では、ペットが原因による近隣トラブルもめずらしくはありません。

 

通常の賃貸物件には、ペットを飼育していない世帯も入居しているため、主に鳴き声や共用部の使い方でもめてしまう可能性も十分に考えられます。

 

さらに、犬と比べると猫は比較的しつけが難しいとされているため、大家さんが許可しないケースも多いです。

アレルギーなどの健康に対する影響が懸念されるため

 

物件の入居者のなかには、猫アレルギーを持っている人もいます。一部屋のみ猫の飼育を許可してしまうと、こうした入居者の健康に悪影響を与えてしまうため、貸主としても認められないという事情があるのです。

こっそり猫を飼っているつもりでもバレてしまう5つの理由

 

猫を飼育できる物件はそれほど多くないので、「こっそり飼育すれば問題ない」と考える人もいるかもしれません。しかし、周囲にバレることなく生き物を飼育するのは難しいものです。

 

ここでは、隠しているつもりでも周囲に発覚してしまう主な理由を解説します。

鳴き声や足音でバレる

 

物件のつくりにもよりますが、猫の声は高いので、もし室内で鳴くと隣室に聞こえる可能性があります。また、室内を走り回る音が階下に響いて、クレームにつながってしまうといったケースもあります。

 

特に猫は運動神経がよく、高い所が好きなので、ベッドやソファ、タンスなどから床に着地するときの音は無視できない大きさになることもあります。

脱走によってバレる

 

猫の飼育ができる物件では、脱走防止のために網戸や扉がついていることも多いです。しかし、通常の物件では、サイズの小さな生き物なら通り抜けられてしまうような隙間が数多くあります。

 

猫がバルコニーや玄関ドアの隙間から外へ脱出して、近隣に迷惑がかかってしまうケースもめずらしくありません。

ニオイでバレる

 

前述のとおり、猫にはそれほど強い体臭があるわけではありませんが、排せつ物などのニオイが部屋に染みついてしまうリスクはあります。

 

日頃動物を飼育していると、飼い主はある程度慣れてしまう部分もあるため、気づかないうちに周囲へ迷惑がかかってしまうこともあります。

ゴミ出しのタイミングでバレる

 

物件によっては、ゴミの集積所が屋外にある場合もあります。すると、カラスなどがゴミ袋を荒らして、中身が散乱するリスクもあり、内容物から猫の飼育が疑われてしまうケースも考えられるのです。

 

トイレ砂などの用途が限られているゴミが散乱していれば、自然と管理会社や大家さんには、入居者の誰かがペットを飼育しているということが伝わってしまいます。

緊急時や猫の体調不良時にバレる

 

借りている部屋とはいえ、通常は許可なく借主以外の人が立ち入ることはありません。しかし、上階の水漏れなどの事態が起これば急遽、管理会社や修理の人を部屋の中に入れなければならない場面もあります。

 

このときに、室内の猫用トイレやケージなどで無断飼育が発覚してしまうのです。また、猫が体調を崩してしまい、動物病院に連れていくときに、ほかの入居者とバッタリ出くわしてしまうといったケースもあります。

 

猫と暮らす物件を探す 猫の多頭飼いができる物件を探す

猫を飼っていることがバレたらどうなる？

 

これまで解説したように、誰にもバレずに飼育を続けるのは、あまり現実的ではありません。ペットの飼育が認められていない部屋での無断飼育は、重大な契約違反にあたるため、発覚すれば大きなリスクを伴います。

 

具体的な罰則については賃貸借契約書に記載されることが多いですが、基本的にはペットを手放さなければなりません。そのまま無許可で飼育を続ければ強制退去になってしまうこともあるため、早急に対応する必要があります。

 

さらに、ペットが室内を傷をつけている場合には、高額な修繕費用を請求されることもあります。

 

まれに敷金を上乗せして支払うことで、引き続き入居を認めてもらえる場合もありますが、貸主や近隣の人から「マナーを守らない入居者」という印象を持たれてしまうため、居心地が悪くなってしまうでしょう。

賃貸で猫を飼うならペット可（相談）物件から探そう

 

以上をまとめると、こっそり猫を飼うのは現実的ではなく、バレたときのリスクも大きいといえます。

 

安心して猫を飼いたいのであれば、やはりきちんとペット可の物件を見つけて、大家さんや管理会社の許可を得ておくことが大切です。

 

ただ、ペット可となっていても、冒頭でお伝えしたように必ずしも猫を飼育できるとは限りません。種類だけでなく、頭数などの制限がある場合もあるので、必ず事前に相談しておきましょう。

 

猫飼育可の物件は、数がそれほど多くないので、探すときにはいくつかコツを押さえることが大切です。物件探しをするときには、以下のポイントを意識しておきましょう。

賃貸物件には、立地や広さなどの基本的な条件以外にも、さまざまなこだわり条件があります。

 

ペット可の物件に絞って部屋探しをする場合、すべての要件を満たす物件を見つけるのは難しいので、あらかじめ条件の優先順位を明確にして、妥協できる項目を洗い出しましょう。

 

また、ペット可の物件のなかには、「駅から離れている」などといった理由で入居者を募るのが難しい場合に、空室を避ける方法として猫の飼育を許可しているケースもあります。

 

そのため、駅からの徒歩時間を延ばして検索すると、候補となる物件数が増える可能性もあるのです。

 

家賃に対する予算にゆとりがあるなら、ペットの飼育を想定して建てられた「ペット共生型物件」を借りるのもひとつの方法です。

 

家賃は通常よりも高いですが、ペット専用の設備が充実しており、入居者も基本的には全員がペットの飼い主なので、安心して猫を飼育することができます。

 

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猫と快適に暮らせる部屋探しのコツ

 

愛猫と快適に暮らすためには、ただ「猫を飼育できる」という条件を満たすだけでなく、それ以外のポイントにも目を向けておく必要もあります。

 

最後に、猫と快適に暮らすために意識したい条件を確認しておきましょう。

一人暮らしならワンルームより1Kがベター

 

ワンルームと1Kの違いは、キッチンと居住スペースの間にドアが設けられているかどうかです。

 

1Kの場合は、居住スペースとキッチン・廊下がドアで隔てられているため、料理の際に誤って猫が火元や刃物でケガを負ってしまうのを予防できるのがメリットです。

 

また、居室のドアを普段から閉めておけば、人が出入りするたびに玄関から脱走してしまうリスクを減らせます。

低い階のほうが安心

 

一般的には防犯性などの面から、1階よりも2階以上の部屋のほうが人気はありますが、猫の転落のリスクを考慮すると低い階のほうが安心といえます。

 

また、落下防止用の柵を設置したり、ベランダの柵の間隔が狭い物件を選んだりするのも大事です。

天井高にも目を向けておく

 

猫を室内で飼育する際には、運動不足にならないように心がけることも大切です。猫は上下運動を好むので、借りる物件にはある程度の天井高がほしいところです。

 

猫の飼育を想定した賃貸物件には、梁などを活用した「キャットウォーク」が備え付けられているところもあるので、そうしたキーワードから物件探しをしてみるのもいいでしょう。

ゆっくり外を眺められる出窓付き物件もおすすめ

 

室内は猫にとって退屈な環境になってしまうため、ストレスがたまらないように、ゆっくり外の景色を眺められるスペースがあると安心です。

 

特に、日当たりのいい出窓があれば、猫にとってゆったりくつろげるスペースとなりやすいです。

まとめ

 

• 猫は傷やニオイ、アレルギーなどの懸念から飼育が認められないことが多い
• 猫の無断飼育は高い確率でバレやすい
• 無断飼育が発覚した場合、強制退去や修繕費用の支払いなどのリスクを負う
• 猫を飼うならペット可の物件を見つけて、きちんと貸主の許可を得ることが大切
• 物件探しでは、立地や設備などの条件をある程度妥協することも重要

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