賃貸物件に新たに入居する場合、大家さんや管理会社と賃貸借契約を交わす必要があります。必要書類の準備や入居審査の対応など、初めて取組むときは分からないことも多いものです。

スムーズに契約手続きを進めるには、どのような点に気をつけるべきかをあらかじめチェックしておきましょう。不動産会社とのやりとりを円滑に進めるためのコツについて解説します。
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賃貸借契約の全体的な流れ

 

物件の賃貸借契約をスムーズに進めていくには、物件探しから入居までの全体的な流れを押さえておくことが大事です。

 

入居までの流れは、次のようになります。

入居までの流れ

  1. 物件の問合せを行う
  2. 物件の内見をする
  3. 初期費用を確認したうえで、申し込む
  4. 入居審査
  5. 契約に必要な書類を集める
  6. 初期費用を支払う
  7. 重要事項説明を受け、賃貸借契約を結ぶ
  8. 鍵の受け取り、入居

まずは気になる物件を見つけたら、物件を取扱っている不動産会社に問合せを行いましょう。店舗に直接出向いて担当者に希望条件を伝え、物件を紹介してもらう方法もあります。

 

不動産会社に問合せを行う前に、希望条件を整理しておくと物件探しがスムーズになるでしょう。逆に希望条件が多すぎると、なかなか物件を決められなくなるので注意が必要です。

 

次に物件の候補が決まったら、いくつかの物件を内見します。実際に自分の目で確かめることで、入居後の暮らしのイメージを持ちやすくなるはずです。

 

そして、気になる物件の初期費用について見積書を出してもらい、問題がなければ申し込みを行います。部屋を借りられるかどうかの入居審査を受ける必要がありますが、家賃と収入のバランスを考えて物件を選んでみましょう。

 

入居審査では連帯保証人に連絡がいくこともあるので、事前にその旨を伝えておきましょう。入居審査に通過したら、契約に必要な書類をそろえて不動産会社に足を運びます。

 

そして、不動産会社の担当者から物件の重要事項について説明を受けます。分からないことがあればそのままにせず、その場でよく確認をしておくことが大切です。

 

初期費用については契約前に指定口座に振り込むか、契約時に直接支払うことになります。一連の手続きが終わって鍵を受け取れば、入居手続きは完了です。

不動産会社との契約手続きに必要な書類

 

不動産会社に提出する書類はさまざまなものがあり、書類がそろわなかったり不備があったりすれば、その分だけ入居審査に時間がかかるので注意が必要です。

 

一般的に必要となる書類は、次のとおりです。

必要となる書類

  • 収入を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書、納税証明書など)
  • 住民票、印鑑証明書、印鑑
  • 連帯保証人の同意書、印鑑証明書
  • 通帳、銀行印(口座振替を希望する場合)

その他、不動産会社から指定されている書類があればそろえるようにしましょう。収入を証明する書類が手元になければ、勤務先に再発行してもらう必要もあるので、時間に余裕を持って書類をそろえることが大切です。

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内見をするときのチェックポイント

 

実際に住んだときのイメージを湧かせるためにも、物件の内見は必ず行いましょう。内見を行うときには、以下のチェックリストに沿って確認をしてみてください。

■室内のチェックポイント

チェックしておきたい場所

チェック時のポイント

収納

・収納の有無、広さは十分か

・収納がないと、収納用の家具を置く必要がある

コンセント

・コンセントの場所と数を確認する

・家電をどこに置くかをイメージしよう

テレビやネットの配線

・配線の位置でテレビやパソコンの位置が決まる

窓や扉

・開け閉めがスムーズにできるかをチェック

・網戸に穴があいていないか

騒音

・周囲の部屋や屋外から物音が聞こえるか

日当たりや風通し

・窓を開けて確認してみる

・向かいの建物が日光や風をさえぎらないか

玄関や通路

・玄関のドアの大きさや通路の幅など

・狭いと大型の家具や家電が搬入できないこともある

ニオイ

・水回りや壁紙などのニオイをチェック

湿気やカビ

・押し入れや窓のサッシなどにカビがついていないか

雨漏り

・床や天井にシミがないか

備え付けの設備

・エアコンの有無、状態を確認しよう

・コンロの有無、種類(ガスやIH、電気コンロ)もチェック

排水口の様子

・つまりを起こしていないか

・嫌なニオイがしないか

カーテン

・カーテンレールの有無

・高さや幅を確認して、入居するときにカーテンを用意しておこう

また、室内の様子だけでなく、共用部分や周辺環境にも目を向けておくことが大事です。どのようなポイントをチェックすべきかは、以下を参考にしてください。

■共用部分・周辺環境のチェックポイント

チェックしておきたい場所

チェック時のポイント

エントランスやゴミ置き場、駐輪場

・掲示板に注意書きがないか

・ゴミがきちんと区別されているか

・駐輪場はきれいに整理されているか

騒音

・近くに幹線道路や線路はないか

・大型の商業施設、娯楽施設などはないか

駅やバス停までの距離

・物件から実際に歩いてみるといい

・人通りや交通量をチェック

・街灯の有無もチェック

時間帯による変化

・できれば朝、昼、夜と時間帯を変えて確認するといい

・昼は静かだが、夜は騒がしいという場合もあるため

生活に必要な施設

・スーパーやコンビニ、病院、郵便局、銀行など生活に必要な施設が近くにあるか

・スーパーやドラッグストアなどの品ぞろえや価格なども確認しておこう

人によっては短期間で入居する物件を見つけなければならない場合もあります。そうしたときには、オンライン内見を活用してみるのも1つの方法です。

 

オンライン内見は、動画で部屋の様子を確認し、不動産会社のスタッフに質問することができます。ドアの幅などの採寸や周辺環境の様子など、気になる点は何でも尋ねましょう。

 

内見にかける時間を減らしながら効率良く物件探しを行えますし、オンラインであれば落ち着いて担当者に質問できるので、やりとりもスムーズです。

入居審査における注意点

 

入居審査に通過しなければ部屋を借りることはできないので、どのような点に注目をして審査を行っているのかを把握しておきましょう。

 

入居審査では「家賃の支払いに問題がないか」や「他の入居者とトラブルを起こさないか」といった点が審査されます。

 

単に収入の面だけを見られるわけではなく、人柄なども審査の重要なポイントとして意識されている点です。また、申し込む人の社会的な立場によっても、注意すべきポイントは異なります。

 

会社員の場合であれば、転職して間もなかったり収入から見て家賃が高めな物件を選んでいたりしなければ、入居審査でそれほど時間はかかりません。携帯電話料金の滞納などがなければ、保証会社の審査などで長引くこともないはずです。

 

フリーランスや自営業者の場合では、会社員と比べると入居審査のハードルが高くなることがあります。スムーズに契約を進めるためには、収入に応じた家賃設定が必要です。

 

そして、学生が賃貸物件の契約を行うときには、保護者が契約者となることが求められるケースがあります。成人した学生でも連帯保証人を求められるので、一定の収入がある親族に話を通しておきましょう。

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賃貸借契約で必要となる費用の内訳・金額の目安

 

賃貸借契約を結ぶときには、さまざまな費用が必要になります。各費用の項目や金額の目安をまとめると、次のとおりです。

費用項目

費用の目安

敷金

家賃0~2ヶ月分

礼金

家賃0~2ヶ月分

前家賃

家賃1ヶ月分

日割り家賃

家賃の日割り計算額

仲介手数料

家賃0.5~1ヶ月分+消費税

火災保険料

1万5,000円~2万円

鍵の交換代

1万~2万円

その他

引越し代や家具・家電購入費など

一般的に初期費用として、家賃4~6ヶ月分が必要といわれています。まとまった金額が必要になるので、無理のない範囲で物件選びを行うことが大切です。

 

LIFULL HOME’Sであれば、条件を絞り込んで住みたいエリアの物件を見つけられるので、自分に合った住まいを探せます。まずは気軽に物件を探してみましょう。

 

また、物件探しではきちんとコミュニケーションがとれる不動産会社を選ぶことも大切です。気になることを何でも尋ねられる不動産会社を選べば、入居にあたって不安に感じるところを解消でき、スムーズに契約手続きを進められるでしょう。

  • 賃貸借契約を結ぶには全体的な流れを把握したうえで、気になることは何でも不動産会社の担当者に尋ねる
  • 契約のために必要な書類は数多くあるので、入居審査が遅れてしまわないようにきちんと用意しておこう
  • 内見を行うときは室内の状況だけでなく、周辺環境も併せてチェックしておこう
  • 入居審査では家賃の支払いに問題がないか、他の入居者とトラブルを起こさないかなどが審査のポイントとなる
  • 賃貸物件への入居をスムーズに進めるには、家賃の支払いに無理がない物件を選ぶことが大事
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