同棲生活をスムーズに進めるためには、お金に関するルールを明確に決めておくことが大切です。
特に、新生活を始めるときには何かとお金がかかるので、あらかじめ目安の金額を把握したうえで、分担の方法などを話し合っておく必要があります。
今回は同棲をするときにかかる初期費用の目安やコストを抑えるコツについて見ていきましょう。
新婚・同棲にぴったりな物件引越し料金の見積もりをする
同棲をするときにかかる初期費用

同棲をスタートするための費用は「物件を借りるための費用」「引越し代」「家具・家電購入費用」の3つに分けることができます。
ここでは、それぞれの費用の内訳や目安について見ていきましょう。
物件を借りるための費用
賃貸物件に入居するためには、敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用がかかります。多くの項目は家賃を基に計算され、合計では「家賃の4~6ヶ月分」が目安です。
費用項目 | 費用の目安 |
|---|---|
敷金 | 家賃0~2ヶ月分 |
礼金 | 家賃0~2ヶ月分 |
前家賃 | 家賃1ヶ月分 |
日割り家賃 | 家賃の日割り計算額 |
仲介手数料 | 家賃0.5~1ヶ月分+消費税 |
火災保険料 | 1万5,000~2万円 |
保証会社利用料 | 家賃の30~70%(必要な場合のみ) |
鍵の交換費用 | 1万~2万円 |
引越し代、家具・家電購入費用
引越し代は、荷物の量や時期によっても異なります。1人分であれば2万~4万円、2人分であれば6万円程度が相場とされていますが、引越しシーズンである2~4月の繁忙期では、さらに費用が高くなるケースも多いです。
また、家具・家電を新たに一式そろえるのであれば、合計で30万~50万円程度の資金が必要となります。もちろん、グレードによってコストは大きく左右されるので、あくまでも目安として押さえておきましょう。
物件の入居費用を抑えるコツ

ここではまず、物件に入居するための費用を安く抑える方法について見ていきましょう。
家賃を抑えるのが基本
前述のとおり、初期費用の多くは家賃を基に計算されるため、まずは家賃の安い物件を見つけることが基本となります。
こだわりたい条件をすべて叶えようとすると、どうしても適正賃料をオーバーしてしまうので、2人で話し合いながら先に家賃上限を決めておくのがコツです。
無理のない家賃の目安は「手取り収入の3分の1以下」とされているので、まずはこの基準を目安にしながら、生活費とのバランスを考慮して上限設定を行いましょう。
礼金がかからない部屋を探す
賃貸物件のなかには、敷金と礼金がかからない「ゼロゼロ物件」と呼ばれる部屋もあります。敷金・礼金は家賃の1~2ヶ月分となるのが一般的なので、費用を大幅に節約できるポイントとなります。
ただ、敷金は退去時の原状回復費用や万が一の際の預け金といった意味合いがあり、敷金がない代わりに「清掃費」がかかる場合などもあるので、細かな内訳に注意しておきましょう。
一方、礼金は貸主に対して支払う謝礼のお金なので、費用がかからないのであればそのまま初期費用の削減につながると考えて問題ありません。
フリーレント物件を探す
フリーレントとは、入居後の一定期間にわたって家賃の支払いが免除される契約のことです。
フリーレントを実施している物件では、通常で1~2ヶ月程度、長ければ半年近くも家賃が免除される場合もあるので、入居後の費用を大きく抑えることができます。
仲介手数料の安い仲介会社を見つける
賃貸物件を借りるときには、貸主との間で賃貸借契約を結ぶ必要があります。このとき、賃貸の仲介をしてくれた不動産会社に支払う手数料が仲介手数料です。
仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法(宅建業法)で決められており、賃貸の場合は「賃料1ヶ月分+消費税」までとされています。しかし、下限については決められていないので、不動産会社によっては「賃料の半額+消費税」などのところもあります。
同じ物件であっても、不動産会社によって手数料が変わる場合があるので、仲介手数料の違いを比較してみるのも節約のコツです。
新婚・同棲にぴったりな物件 引越し料金の見積もりをする引越し代、家具・家電購入費用を抑えるコツ

続いて、引越し代や家具・家電購入費を抑えるコツについて見ていきましょう。
お互いの引越しが同じ日なら料金は安くなる?
引越し会社によっては、同棲をスタートする人に向けたプランを用意しているところもあります。
たとえば、「一方の家→もう一方の家→新居」と荷物を拾いながら運んでくれる「2ヶ所立ち寄りプラン」など、引越しを同日にすれば費用が通常より安くなる仕組みを設けている会社もあります。
ただ、荷物量や移動距離によっても、立ち寄り可能かどうかは異なります。事情に合わせて柔軟に対応してくれる会社もあるので、予約を取る際には遠慮をせずに相談してみるといいでしょう。
引越し代を抑えるコツ
引越し代そのものを抑えるなら「荷物の量を減らしておく」のが基本です。特に、お互いが一人暮らしをしていた場合、どちらか一方の家具・家電のなかには、引越し後に使わなくなるものもあるでしょう。
荷物を運び出す前に処分しておけば、片方の荷物を減らすことができます。また、新たに家具・家電を購入するなら、転居先で探すようにしましょう。
もうひとつのポイントは、複数の会社で相見積もりを取ることです。同じ条件でも会社によって料金に大きな差が生まれることもあるので、複数の見積もりを比較しながら最適な依頼先を検討しましょう。
家具・家電購入費を抑えるコツ
家具・家電は、すべてを新品でそろえようとすると、どうしても費用がかさんでしまいます。お互いが一人暮らしをしていたのであれば、使えるものは残して、新居でも利用するといいでしょう。
また、特にこだわりがないのであれば、インターネットの掲示板やオークションサイトなどで不要になったものを安く手に入れるといった方法もあります。
ただ、一人暮らしの場合と違って相手の価値観なども尊重しなければならないので、購入前には必ず相談しておくことが大切です。中古品への抵抗感やデザインへのこだわりは人によって大きく異なるので、焦って判断しないように注意しましょう。
準備はいつから始める? 同棲が決まったらすべきことリスト

同棲をすることが決まったら、スケジュールを逆算したうえで、ゆとりを持って準備をスタートすることが大切です。ここでは、期間ごとにすべきことをまとめて紹介します。
引越しが決まったらすぐにすべきこと
- 引越し日を決める
- 退去通知を行う(もともと賃貸物件に住んでいた場合)
賃貸物件を借りていた場合、一般的には退去の1ヶ月前まで、契約によっては1ヶ月以上前に解約の意思を伝える必要があります。
具体的な期間は賃貸借契約書の内容によっても異なるので、必ず現在住んでいる物件の賃貸借契約書に目を通しておきましょう。
引越し1ヶ月前~2週間前までにすべきこと
- 引越し会社選び、見積もり比較
- 不用品整理
- 電気やガス、水道の停止手続き
引越しの2週間前までには、引越し会社を決めておきたいところです。見積もりではおおまかな荷物量なども聞かれるので、それまでに不用品の整理を済ませておくか、間に合わない場合でも処分の算段はつけておきましょう。
また、電気やガスなどの使用停止の手続きもこの段階で済ませておけると安心です。立ち会いが必要となるケースもあるので、日程調整ができるように早めのスタートを心がけましょう。
引越し2週間前~当日までにすべきこと
- 転出届の提出
- 郵便物の転送手続き
- 荷造り
- ゴミ出し
転出届は一般的に、引越し日の14日前から受け付けてもらえるので、早めに提出しておくと安心です。荷造りは必要に応じて協力し合いながら、計画的に進めていきましょう。
なお、ゴミ出しは曜日に注意して、前もって計画を立てておく必要があります。古紙や不燃ゴミなど、回収日が少ない種類もあるので、2週間前からきちんとゴミ捨てのタイミングを逆算しておきましょう。
新婚・同棲にぴったりな物件 引越し料金の見積もりをする意外と見落としがちな同棲の注意点

最後に、意外と見落としてしまいやすい同棲の注意点をいくつか紹介します。
退去費用を想定しておく
どちらかあるいは両方が賃貸物件に住んでいた場合には、退去費用についても目を向けておく必要があります。退去費用とは原状回復に必要な修繕費やハウスクリーニング代のことであり、基本的には入居時に預けていた敷金から精算されます。
しかし、著しい損傷や汚れなどがある場合には、修繕費が高くついてしまい、敷金をオーバーするケースもあります。そのため、不安がある場合には、万が一に備えて退去費用分も手元に残しておくと安心です。
家具・家電の準備は早い段階で相談しておく
同棲のスタート時につまずいてしまう原因のひとつとして、「家具・家電の準備でもめてしまう」といったケースが挙げられます。よくあるのは「お互いの家具・家電が重複していて、どちらのものを使うのかでもめた」といったパターンです。
早い段階で不要であることが分かれば、オークションなどで売ったり、行政サービスなどを使って処分費用を安く抑えたりすることもできます。しかし、引越し直前まで決断できなければ、処分費用が高くついてしまうケースも少なくありません。
そのため、引越しが決まったタイミングでお互いの考えを共有できるような機会をつくってみるといいでしょう。
まとめ
- 初期費用として「家賃4~6ヶ月分+引越し代+家具・家電購入費」などがかかる
- 入居費用を抑えるには、まずは家賃を抑えるのが基本
- 引越し会社は相見積もりを取って比較しながら決めよう
- 家具・家電の準備や処分は早めに相談しておくことが大切
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