賃貸物件を借りるなら、準備に時間をかけて、理想の条件に合った部屋を見つけたいところです。
もし「なかなか希望に添う物件が見つからない…」といった場合には、原因を明確にしたうえで、より効率的な方法を考えることが大切です。
今回は希望の物件が見つからない原因と解決策について詳しく見ていきましょう。
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なかなか物件が見つからないときに考えられる3つの理由

なかなかよい物件が見つからないときに考えられる原因として、3つのパターンが挙げられます。まずはどのような理由で行き詰まってしまうのか、具体的な原因について確認しておきましょう。
引越しの理由や時期が明確になっていない
部屋がすぐに見つかる人は、引越しの理由が明確になっていることが多いです。
「就職や転勤で勤務場所の近くに引越しをしたい」「子どもの入学までに引越しを済ませたい」といった場合、遅くとも期日までには入居をしておく必要があるため、自然と部屋探しの最終日も明確になります。
反対に「今より広い部屋に越したい」「よい物件があれば入居したい」のように理由があいまいであれば、なかなか入居先を決めることができません。
物件に求める理想と相場にズレが生じている
希望条件が明確なのにもかかわらず、思ったように物件を見つけられない場合は「相場とのズレが生じている」といったケースが考えられます。
賃貸物件の家賃は、ほとんど周辺の相場や類似した物件の賃料を参考にして決められるので、希望条件と相場が合っていなければ物件の候補は極端に少なくなってしまいます。
もっとよい物件があると期待して決断ができない
部屋探しが難航してしまう原因のひとつには、「条件設定にブレが生じてしまう」といったケースが挙げられます。
たとえば、せっかく希望に近い物件が見つかっても、もっとよい物件があるに違いないと期待して、入居を決断できないケースも少なくありません。
ここからは、それぞれの問題をどのように解決すべきか、具体的な対処法を紹介します。
解決策1:部屋探しの目的とタイムリミットを決めよう

部屋探しをスムーズに進めるためには、引越しの「目的」と「タイムリミット」を明確にすることが大切です。ここでは、それぞれの基本的な考え方について解説します。
部屋探しの目的を見直す方法
部屋探しの目的を明確にすると、自然と物件の条件整理が進みやすくなります。
たとえば「通勤時間の長さを解消したい」といった場合には、「沿線や駅からの距離」が条件設定においてもっとも重要な項目です。
それ以外にも「収納不足を解消したい」「家賃の負担を減らしたい」などの目的があれば、それぞれ優先すべき条件は「広さ」や「賃料設定」になります。
条件設定に迷ってしまったときには、引越しの目的を振り返ってみるといいでしょう。
入居までのスケジュールを逆算しよう
部屋探しを行う際には、物件に入居できるまでの手順を把握したうえで、スケジュールを逆算しておくことが大切です。
賃貸物件を借りる場合には、物件の申し込みをしてから「入居審査」や「賃貸借契約」などを済ませる必要があり、引き渡しまでには「1ヶ月程度」の期間が必要となります。
そのため、引越し予定日の1ヶ月前には入居申し込みを済ませておくことを念頭に置いておきましょう。部屋探し自体には、人によって1ヶ月程度の時間が必要なケースもあるため、入居希望日の2ヶ月前から動き始めるようにすると安心です。
シーズンと物件数の関係も押さえておこう
なかなかよい物件が見つからない理由のひとつに、引越しシーズンとの関係性が考えられます。賃貸物件は、一般的に新生活がスタートする春の少し前に借り手が増えるため、取り扱われる物件数も多くなります。
引越し時期に明確な決まりがない場合には、物件が多く出回る1月以降のタイミングを見計らって部屋探しをスタートするのもひとつの選択肢です。
賃貸物件を探す解決策2:最初に家賃の上限を決めよう

スムーズに部屋探しを行うためには、条件を決める順番にも目を向けておくことが大切です。物件選びのなかでもっとも融通が利きにくいのは家賃設定であるため、最初に上限を決めておくといいでしょう。
無理のない家賃設定のポイント
一般的に、無理のない家賃の目安は「手取りの3分の1以下」とされています。手取りとは給与から社会保険料や所得税などを差し引いたものであり、額面収入の80~85%が目安です。
手取りは実際に使えるお金にあたるため、「家賃を3分の1以下」と設定をすれば、計算がしやすく便利な面もあります。ただ、実際に毎月必要となる生活費はライフスタイルによっても異なる点に注意が必要です。
また、地価の高い都心部では、家賃がその他のエリアよりも高く設定されるため、単純に3分の1以下と設定してしまうと部屋の候補が極端に狭まってしまいます。
そのため、まずは月々の固定費、生活費を明確にして、そこから無理なく捻出できる家賃を割り出すことが大切です。
家賃・賃料6万円以下の快適物件 家賃補助のある物件(特定優良賃貸住宅)
解決策3:条件の重要度を整理しよう

家賃の上限が決まったら、続いてそのほかの条件についても考えてみましょう。
賃貸物件の主な条件
賃貸物件を探すときには、以下のようにさまざまな条件を設定していくこととなります。
立地に関するポイント
- 最寄り駅
- 通勤通学時間
- 駅までの距離
- 治安、周辺環境
- 子育てのしやすさ
室内に関するポイント
- 間取りタイプ
- 広さ
- 設備、内装
建物に関するポイント
- 構造(鉄筋系、木造系、鉄骨系)
- 築年数
- セキュリティ
- 防音性
- 階数、方角
入居条件に関するポイント
- 初期費用(敷金・礼金なし、カード決済可など)
- ルームシェア可、2人入居可
- 楽器可
- ペット可
多くの項目数があるため、すべての理想を叶えようとすると、なかなかピッタリ当てはまる物件を見つけることはできません。そこで、それぞれの条件の重要度を3段階に分けて整理してみるのがおすすめです。
また、可能であれば許容範囲も具体的に書き出してみると、実際に部屋探しを行うときに条件を緩めやすくなります。
条件を緩めるときの具体例
条件の許容範囲については、人によってさまざまな考え方があります。
たとえば、「駅徒歩5分以内」という条件を設定した場合、自転車で通うことを想定して「10~15分以内」に条件を緩めると、同じ家賃でも物件の候補は大きく広がります。
駅から多少の時間がかかったとしても「帰り道にスーパーに寄れる」「雨の日に利用できるバス停がある」といった条件があれば、それほど不便に感じられないケースも少なくありません。
また、なかなか理想の部屋が見つからないときには、築年数の条件を緩めてみるのもひとつの方法です。
築年数が経過していても、リノベーションによって内装は新築とそれほど変わらない物件も数多くあるので、一度条件を広げて探してみると、意外な掘り出し物件に出会えることがあります。
賃貸物件を探す リノベーション・リフォーム物件今の部屋を基準に探せる! 物件探しに便利な3つの機能

LIFULL HOME’Sでは、部屋探しに役立つさまざまな機能をそろえているので、状況に応じてぜひ活用してみてください。ここでは、物件探しに便利な3つの機能の特徴と使い方を紹介します。
LINEの新着物件通知機能

設定した希望条件に合うおすすめ物件を1日1回LINEでお届けする機能です。

使い方はとてもシンプルであり、希望の条件を設定したら、「この条件の新着物件を通知」という項目から「LINEで受け取る」ボタンを押すだけです。
利用するためには、LIFULL HOME’SのLINEアカウントを友だち追加する必要がありますが、最新の情報を受け取れるのでぜひ利用してみてください。
今の部屋を基準に探す機能

今住んでいる物件の条件を入力して、条件やエリアの調整を行うだけで理想の部屋探しが行える機能です。
現在賃貸物件に住んでいる場合、この機能を活用すれば一から条件整理を行う必要がなくなるので、スムーズに物件候補を見つけられるかもしれません。
叶えたい条件で探す機能

今住んでいる物件よりも「良くしたい条件」を入力して、条件に合う物件候補を検索できる機能です。
たとえば、「家賃を安くしたい」「部屋を広くしたい」「水回りを便利にしたい」など、現在感じている不満や思い描いている理想を基に部屋探しができるので、手軽に希望どおりの部屋を見つけられます。
今回紹介した機能はどれも無料で利用できるので、部屋探しに迷ったときにはお気軽にご活用ください。
まとめ
- 部屋探しに難航してしまう理由の多くは「明確な条件設定ができていない」
- まずは部屋探しの目的と入居時期のタイムリミットを決めよう
- 条件設定では、最初に家賃の上限を決めておくとスムーズ
- そのほかの条件設定は具体的な項目を洗い出し、それぞれの優先度をメモしておく
- 部屋探しに迷ってしまったときには便利なツールを活用してみるのもひとつの手
更新日: / 公開日:2021.11.30










