水商売に限らず、部屋をなかなか借りられないケースには共通点が見られます。賃貸借契約を結ぶときには入居審査を通過する必要があり、どのようなポイントがチェックされるのかを押さえておきましょう。審査で意識されやすい点を事前に把握しておけば、きちんと対処する方法があります。今回は、水商売の方がスムーズに部屋を借りるためのポイントを解説します。
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入居審査に落ちてしまいやすい人の特徴

入居審査が思うように通過しない理由として、いくつかの点が挙げられます。ここでは、審査で落ちてしまいやすい人の特徴を解説します。
収入や職業面での不安
働いていても勤続年数が短かったり、収入が不安定な職業に就いていると、入居審査で不利になってしまうことがあります。物件を貸す側としては家賃を滞納されるのを避けたいと感じるからであり、できるだけ安定した収入を得ている人を優先させる面があります。
また、収入に見合わない家賃の物件を選んでいる場合も、審査で落とされてしまう可能性が高くなります。収入の3割程度までの家賃とするのがひとつの目安です。
もしも、家賃の支払い能力が十分あるにもかかわらず審査を通過しない場合は、支払い能力以外の面で判断されている可能性が高いです。
生活面での心配
水商売の仕事に就いているから審査を通過しないというよりも、生活面での心配があるので物件を貸すことがためらわれてしまう場合があります。水商売では日中の仕事とは生活時間帯が異なるので、深夜の騒音トラブルなど他の入居者とのもめ事を回避したいという傾向があります。
単身者が多い物件に小さな子どもがいる世帯が入居を希望すると断られたり、夜勤の仕事をしていると審査に通らなかったりする場合と同様です。入居審査においては本人の人柄なども考慮されますので、誠実な印象を与えて安心してもらうことが大切です。
また、夜の勤務がある点が敬遠される場合は、短期間でも昼間の仕事をしておくと審査に通過しやすくなります。無理のない範囲で、自分にできることを取り組んでみましょう。
入居審査でチェックするポイント

入居審査では、まず家賃の支払い能力をチェックされます。本人または連帯保証人の収入や勤続年数、勤務先などがチェックされる項目です。収入が不安定な職業である場合、家賃をしっかりと支払っていけることを証明するために、預貯金審査(家賃の2年分程度の貯金)に応じてもらえるかを相談してみるのもひとつの方法です。
連帯保証人を立てられない場合は、保証会社を利用してみましょう。また、部屋を貸す側としては他の入居者とトラブルを起こさない人物であるかもチェックします。
そのため、入居審査では本人の人柄を見ている面もあるので、担当者と会うときは服装や振る舞いにも気を配りましょう。不動産会社を通じて物件を借りる場合は、担当者が抱いた印象が大家さんに伝えられる可能性がある点を押さえておきましょう。
賃貸物件を探す 保証人不要の物件借りやすい賃貸物件を見つけるコツ

不動産会社のなかには、水商売の方歓迎の物件を多く取り扱っているところもあります。水商売で働いている人が多く利用する会社であれば、個別の事情などを相談できるでしょう。
水商売に対して理解のある大家さんや管理会社とのつながりも期待でき、入居審査をスムーズに通過するアドバイスを教えてもらえることもあります。収入の面で自信がない場合でも、預貯金審査を行えないかを相談してみるなど、しっかりとコミュニケーションを取っていくのが大切です。
審査についての不安や、水商売であることを親に知られたくないといった相談しづらいことであっても、親身になって話を聞いてもらえる場合もあります。いきなり対面でのやりとりに不安があるときは、メールやチャットなどの相談に対応している不動産会社もあるので心配はいりません。
気になる点は事前に尋ねておくほうが、物件を選びやすくなるので遠慮をせず担当者に質問してみましょう。担当者とやりとりをしていくなかで疑問点が解消して、選択の幅が広がりやすくなります。
保証会社を利用してみることも大事

物件の賃貸借契約を結ぼうとするときには、連帯保証人を誰にするかで困ってしまうことがあります。何らかの事情で連帯保証人を立てられない場合には、保証会社を利用してみる方法を検討してみましょう。
保証会社は入居者が家賃を滞納してしまったときに、代わりに家賃を立て替えて支払ってくれるサービスを提供しています。もちろん、立て替えてもらった家賃は後から保証会社に支払う必要がありますが、いざというときに安心できる仕組みです。
保証会社の利用料金は家賃の50~100%程度となっており、入居審査とは別に保証会社の審査も行われます。継続して利用する場合は更新料として1万円程度が、1~2年ごとにかかります。
連帯保証人をなかなか立てられない人や収入が不安定な状態にある人にとって、保証会社の利用はメリットがあるでしょう。また、保証会社の審査を通りやすくするために、収入に見合った家賃の物件を選ぶことも大切です。
賃貸物件を探す 保証人不要の物件粘り強く物件を探すことが大切

物件を探すタイミングによっては、思うように部屋を見つけられない場合もあります。一般的に、賃貸物件への入居は繁忙期と閑散期があるため、時期に応じて物件数が異なります。
繁忙期は進学や就職が多い1~3月ごろといわれており、逆に閑散期は7~8月ごろです。ある程度時間的な余裕を持って部屋探しができる場合は、閑散期を狙ってみるほうが物件を見つけやすくなるはずです。
また、物件を選ぶ条件を細かく絞りすぎてしまうと、対象となる範囲が狭くなってしまいます。部屋を借りるにあたって、譲れる条件と譲れない条件をきちんと整理することが大切です。
物件の対象を広げてみたり、不動産会社を変えてみたりすることで審査を通過する可能性が高まります。途中で諦めてしまわずに、粘り強く行動していくことを心がけてみましょう。
そして、物件をスムーズに見つけるためには、不動産会社と綿密にコミュニケーションを取っていくことが欠かせません。物件について自分だけで見つけようとしても、思うように探せないことがあります。
水商売を専門とする不動産会社を選び、担当者にしっかりと事情や希望を伝えてみましょう。担当者と丁寧なやりとりを重ねることで、よい物件を見つけられるはずです。
まとめ

- 収入に見合わない物件を選んでいたり、他の入居者と生活時間帯が違っていたりすると入居審査で不利になることもある
- 家賃の支払い能力や連帯保証人の有無、本人の人柄などが入居審査ではチェックされる。
- 水商売専門の不動産会社を選ぶことで、入居しやすい物件を見つけやすくなる
- 連帯保証人となる人がいない場合は、保証会社を利用してみる
- 途中であきらめ諦めてしまわずに、担当者とやりとりを重ねながら粘り強く物件を探してみる
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