カウンターキッチンの3つのタイプと、写真だけでは伝わらない違い
ひと口に「カウンターキッチン」といっても、対面ペニンシュラ型・セミオープン型・アイランド型では、開放感もにおい・音の伝わり方も異なります。まずはタイプごとの特徴を整理し、物件写真だけでは分かりにくい違いを具体的にイメージできるようにします。気になる方は、▶ LIFULL HOME'Sでカウンターキッチン付き物件を見てみるのもおすすめです。
暮らし方によって変わる「向き・不向き」
開放感やコミュニケーションのしやすさは大きな魅力ですが、におい・音・生活感といったデメリットをどこまで気にするかは、一人暮らしか、子育て中の家庭か、来客が多いかによって大きく変わります。ご自身の暮らし方に照らし合わせながら、本当に必要な設備なのかどうかを見極めるヒントを紹介します。
内見で後悔しないための5つのチェックポイント
「見た目が気に入ったから」という理由だけで決めてしまうと、入居後に換気やカウンターの高さで「思っていたのと違った」と感じてしまうこともあります。内見時に確認しておきたい具体的なチェックポイントを、独自のチェックリスト形式でまとめました。物件探しを始める前に、ぜひ参考にしてください。

内見で「こちらはカウンターキッチンです」と案内されると、なんとなくおしゃれで、料理をする時間が楽しみになりそうな気がしてきます。物件写真やSNSで見かけて、次に住むならカウンターキッチンがいいと、なんとなく決めている方も多いのではないでしょうか。

ただ、実際に住み始めてから「思っていたのと違った」と感じる声があるのも事実です。ひと言で「カウンターキッチン」といっても、対面ペニンシュラ型やアイランド型など形状はさまざまで、使い勝手も見え方もかなり変わってきます。タイプごとの特徴を知り、自分の暮らし方に合うかどうかを内見の段階で見極められれば、住んでからのギャップはぐっと減らせるはずです。
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  1. そもそもカウンターキッチンとは? 知っておきたい3つのタイプ
    1. カウンターキッチンと「対面キッチン」の関係
    2. 主な3つのタイプと特徴の違い
    3. カウンターの「立ち上がり」の高さでも印象が変わる
  2. メリット・デメリットを整理してわかった、後悔の入り口になりやすいポイント
    1. 3つのメリット:開放感・会話のしやすさ・配膳のスムーズさ
    2. 3つのデメリット:におい・音・生活感
    3. 意外と知られていない2つの落とし穴:換気性能と、退去時の原状回復
  3. あなたに向いている? 暮らし方別の向き・不向き
    1. 子育て中の家庭・ペットと暮らす人には強い味方
    2. 一人暮らし・カップル・同棲中の人はカウンターの「二次利用」で満足度アップ
    3. 来客が多い人・在宅ワーク中心の人は換気と音への配慮を
  4. 内見で後悔しないための5つのチェックポイント【オリジナルチェックリスト】
    1. 水まわり・設備のチェックポイント(換気・コンセント)
    2. 寸法・高さのチェックポイント(カウンター)
    3. チェックリストを内見でうまく使うコツ
  5. 選んだあとに後悔しないための使いこなし方
    1. 「隠す収納」と「見せる収納」を使い分ける
    2. 家具のサイズは入居前に採寸しておく
    3. 譲れない条件かどうかを他の設備と比べておく
  6. まとめ:カウンターキッチンは「タイプ」を見極めてこそ、暮らしにフィットする
  7. よくある質問

カウンターキッチンとは、キッチンとダイニング・リビングの間に配膳用のカウンターを設けたキッチンの総称です。多くの場合、調理する人がダイニング側を向いて作業できる配置になっているため、「対面キッチン」とほぼ同じ意味で使われています。

 

壁に向かって作業する独立型キッチンと違い、キッチンと居室が緩やかにつながっているのが最大の特徴です。この「つながり方」の度合いによって、体感できる開放感やコミュニケーションのしやすさが変わってきます。

 

もともとは分譲マンションや注文住宅で採用されることが多かった設計ですが、近年はワンルームや1LDKといった賃貸物件でも取り入れられるケースが増えています。限られた面積でもリビング・ダイニング・キッチンをひとつながりの空間として広く見せられるため、コンパクトな間取りとの相性がよいことも、賃貸で普及してきた理由のひとつです。

カウンターキッチンは、大きく分けて次の3タイプに分類できます。

タイプ特徴開放感におい・音の伝わりやすさ
対面ペニンシュラ型一辺が壁に接し、カウンターがダイニング側に突き出す形状。賃貸で最も多いタイプ中程度中程度
セミオープン型立ち上がり(腰壁)がやや高く、手元が隠れやすい形状やや控えめやや低い
フルオープン・アイランド型四方が壁から独立し、部屋の中央に配置される形状。分譲マンションや一戸建てに多い高い高い

賃貸物件で見かけるカウンターキッチンの多くは、このうち対面ペニンシュラ型です。壁付けキッチンの一辺にカウンターを足した構造のため、リフォームコストを抑えながら開放感を出せる点が、賃貸オーナーにも選ばれやすい理由といえます。

 

物件情報サイトの間取り図では、キッチンとダイニングの間に短い線や「カウンター」の文字が添えられていることが多く、写真とあわせて確認すると、内見前におおよそのタイプを予測できます。ただし、図面だけでは立ち上がりの高さまでは分からないため、次で紹介するポイントもあわせて参考にしてください。

同じペニンシュラ型でも、カウンターの立ち上がり(キッチン側の腰壁部分)の高さによって、手元の見え方が変わります。立ち上がりが低いタイプは開放感が強い分、洗い物や調理中の手元がダイニング側から見えやすくなります。反対に立ち上がりが高いタイプは、生活感を隠しやすい代わりに、椅子に座ったときの視線が遮られやすくなる点に注意が必要です。

 

一般的には、腰の高さ程度までの立ち上がりであれば座ったときにも手元が見えやすく、胸に近い高さまで立ち上がりがあるタイプは、ダイニングテーブルに座った状態でも調理中の手元がほとんど見えません。どちらが良い・悪いということではなく、来客の多さや生活感の見え方に対する感じ方は人それぞれのため、内見時に実際の高さを自分の目線で確認しておくことが大切です。写真だけではこの高さの違いが伝わりにくいため、後述する内見チェックポイントであわせて確認することをおすすめします。

システムキッチンのある物件を探す

カウンターキッチンの魅力は、なんといっても部屋全体の開放感です。壁で仕切られた独立型キッチンに比べて視線が抜けるため、同じ面積でも部屋が広く感じられます。

 

調理をしながらダイニングやリビングにいる家族と会話ができる点も見逃せません。小さな子どもやペットと暮らしている場合、料理中も様子を見守れる安心感は大きなメリットです。

 

さらに、できあがった料理をカウンター越しに手渡せるため、キッチンとダイニングを何度も往復する手間を減らせます。来客時にも、カウンターの上で簡単な配膳ができるので便利です。

一方で、仕切りが少ない分、調理中のにおいがリビングやダイニングまで広がりやすいというデメリットがあります。焼き魚や揚げ物など、香りの強い料理をしたときに、カーテンやソファなどの布製品ににおいが移りやすい点が気になるという声も少なくありません。

 

換気扇の音や食器を洗う水音も、独立型キッチンに比べて居室側に伝わりやすくなります。また、コンロ前に壁がないタイプでは油はねが床やカウンター周辺に広がりやすく、掃除の手間が増える点も考慮しておきたいところです。

実は、におい・音のデメリットをどこまで感じるかは、物件ごとの換気設備の性能によってかなり差が出ます。火を使うキッチンには、建築基準法施行令にもとづき換気設備の設置が義務付けられていますが(出典:国土交通省「建築基準法施行令」)、これはあくまで最低限の基準です。

 

レンジフードの排気力や、ダイニング側への飛び名を抑える整流板の有無は物件によって差があり、同じ「カウンターキッチン」でもにおいの広がり方はまったく違ってきます。内見時に換気扇のスイッチを実際に入れて、運転音や吸い込みの強さを確認しておくと、入居後のギャップを大きく減らせます。

 

もうひとつ見落としやすいのが、退去時の原状回復との関係です。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の使用による経年劣化や損耗は貸主負担が原則とされており、この考え方は2020年施行の改正民法にも明文化されています(出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」)。

 

つまり、通常の調理で生じる軽微な油汚れなどは、基本的に過度に心配する必要はありません。ただし、油はねを長期間ふき取らずに放置して床材や壁紙まで傷めてしまった場合など、通常の使用の範囲を超えると判断されると、借主負担になるケースもあります。オープンな構造で油はねが広がりやすいカウンターキッチンだからこそ、こまめに拭き取る習慣をつけておくと、退去時のトラブル防止にもつながります。

カウンターキッチン付き物件を探す

調理中も子どもやペットの様子を目で確認できる安心感は、独立型キッチンでは得にくいメリットです。特に未就学児がいる家庭では、カウンター越しに会話をしながら宿題や工作を見てあげられるという声もよく聞かれます。少し目を離した隙に子どもがキッチンに近づいてしまう心配がある家庭では、立ち上がりのあるセミオープン型を選ぶと、コンロ周りへの接近をある程度防ぎやすくなります。

一人暮らしの場合、カウンターをダイニングテーブル代わりにしてしまえば、限られたスペースでも家具を1つ減らせます。朝はコーヒーを飲みながら過ごすカフェ風のコーナーとして、夜は簡単な晩酌スペースとしてなど、時間帯によって使い方を変えられるのも一人暮らしならではの楽しみ方です。カップルや同棲中の二人であれば、料理をしながら会話ができる距離感を心地よく感じやすいはずです。

 

実際にどんな部屋があるのか気になる方は、▶ LIFULL HOME’Sで一人暮らしにぴったりな物件を見てみると、カウンターキッチン付きの部屋も含めて具体的なイメージがつかみやすくなります。

来客時にキッチンが丸見えになる分、常に片付いた状態を保つ意識が必要になります。来客の予定が多い方は、カウンター上に置くものをあらかじめ最小限に絞っておくと、急な来客にもあわてずに対応しやすくなります。

 

また、日中ずっと室内で過ごす在宅ワーク中心の人にとっては、換気扇の運転音や調理のにおいが仕事スペースまで届きやすい点も想定しておきたいポイントです。物件を探す段階から、キッチンとワークスペースの間に一定の距離が取れる間取りを意識してみましょう。

ディスポーザー付き物件を探す

におい・音に関するストレスや、家電の置きやすさは、実際に内見でスイッチを入れたり配置を確認したりしないと分からないことがほとんどです。特に次の3点は、必ずその場で確認しておきましょう。

  • 換気扇(レンジフード)を実際に稼働させて、運転音と吸い込みの強さを確認する
  • コンロまわりのコンセントの位置と数を確認する(IHやオーブンレンジの配置を想定して)
  • カウンター下に食器棚や収納スペースがあるかどうかを確認する

カウンターの高さや奥行きは、物件によって数センチ単位で異なります。このわずかな差が、椅子の座り心地や手元の見え方に直結するため、必ず現地で採寸しておくことをおすすめします。

  • カウンターの立ち上がりの高さを確認し、実際にキッチン側に立って手元の見え方をチェックする
  • カウンターの奥行きを採寸し、手持ちの椅子やダイニングテーブルが収まるか確認する
  • ダイニング側のスペースに、椅子を引いたときの動線を確保できるか確認する

これらのチェックポイントは、内見前にスマートフォンなどにメモしておくのがおすすめです。当日は写真を撮るだけでなく、実際にカウンターの前に立ち、キッチン側とダイニング側の両方から見え方を確認してみましょう。写真や間取り図だけでは伝わらない「実際の使い勝手」を、その場で体感できます。

食器洗浄機付き物件を探す

カウンター上は生活感が出やすい場所です。調味料や小型家電など毎日使うものは手前に、来客時に見せたくないものはカウンター下の収納にまとめておくと、片付けの負担を減らせます。反対に、お気に入りのマグカップやグリーンなど「見せても心地よいもの」だけを厳選してカウンター上に置くようにすると、生活感を抑えながらも自分らしい雰囲気を演出できます。

気に入ったダイニングテーブルやスツールがあっても、カウンターの高さと合わなければ使い勝手が悪くなってしまいます。内見でチェックした高さ・奥行きのメモをもとに、入居前に家具のサイズを決めておくと、住み始めてからの手戻りを防げます。特にカウンターと同じ高さのスツールを選ぶと、作業台としても軽い食事スペースとしても使いやすくなります。

カウンターキッチンは魅力的な設備ですが、賃料や立地条件とのバランスも大切です。優先順位に迷ったときは、実際に複数の物件を比較しながら、自分にとって譲れない条件かどうかを見極めていくとよいでしょう。「カウンターキッチンだから」という理由だけで他の希望条件を妥協しすぎないよう、あらかじめ譲れる条件・譲れない条件を整理しておくと、物件探し全体がスムーズに進みます。

叶えたい条件で賃貸物件を探す

カウンターキッチンは、開放感やコミュニケーションのしやすさが魅力の設備です。ただし、対面ペニンシュラ型・セミオープン型・アイランド型といったタイプの違いや、換気設備の性能によって、実際の使い勝手は物件ごとに差があります。

 

「なんとなくおしゃれだから」で決めてしまうと、住み始めてから物足りなさを感じてしまうかもしれません。逆にいえば、内見の段階で今回紹介したチェックポイントを押さえておくだけで、住んでからのギャップはぐっと減らせます。

 

まずは、▶ LIFULL HOME’Sで家賃相場を調べるところから始めて、希望条件に合うカウンターキッチン付きの部屋がどのくらいの価格帯にあるのか、気軽に眺めてみてはいかがでしょうか。

Q1. カウンターキッチンと対面キッチンは同じものですか?

ほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。カウンターキッチンは「キッチンとダイニングの間にカウンターがある」という形状を指す呼び方で、対面キッチンは「調理する人がダイニング側を向いて作業できる」という配置を指す呼び方です。実際にはほとんどのカウンターキッチンが対面式になっているため、物件情報サイトでは同じ意味で併記されていることもあります。

 

Q2. カウンターキッチンは家賃が高くなりやすいですか?

人気の設備であるため、同条件の独立型キッチンの部屋と比べてやや高めの家賃が設定されているケースはあります。ただし、エリアや築年数、他の設備条件によっても差があるため、一概にはいえません。気になる場合は、同じエリア・同じ広さでカウンターキッチンの有無を条件に加えて比較検索してみると、実際の相場感をつかみやすくなります。

 

Q3. においや音が気になる場合、入居前にできる対策はありますか?

内見時にレンジフードを実際に稼働させ、吸い込みの強さや運転音を確認しておくことが一番の対策です。あわせて、整流板(ダイニング側への飛び名を抑える板)の有無や、コンロ前の立ち上がりの高さも確認しておくと、入居後のにおい・油はねの広がり方をある程度イメージできます。

 

Q4. 賃貸物件でも、独立型キッチンをカウンターキッチン風にDIYできますか?

賃貸物件では、壁の撤去など構造にかかわる工事は原状回復義務の関係で基本的に難しいのが実情です。造作を伴わない範囲であれば、キッチンの入り口にハイテーブルを置いて簡易的なカウンター風のスペースをつくる方法もありますが、まずは管理会社や大家さんに相談しましょう。理想の使い方に近づけたいのであれば、最初からカウンターキッチン付きの物件を条件に入れて探すほうが、結果的に希望に近い部屋が見つかりやすくなります。

 

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更新日: / 公開日:2020.07.29